今日も大劇場周辺はスカッと晴れて、結構な強さで吹く風は秋の香り。
そんな中、ロシアです。極寒のロシア。
現在、この門の向かい側は駐車場になるために絶賛工事中で、おにーさんやおじさまが忙しく働いておられます。秋と言ったけどコールタールの香り漂う門の前。
外のバウ階段下の掲示板、モンパリ90のポスターがありました。
先週もあったのかな?だいもん、まぁさま、紅さまの麗しい並び。まぁさまのポスターだけ娘役3人も入ってて豪華!(ちょっと違うか。。
今日のお席は10列サブセンター!オペラ要らずの席なのでなるべくオペラを上げないで、全体を見よう!(ゆるい決意)

このお話の何が悲しいって、まぁさまドミトリーとうららイリナの秘めたるかなわぬ悲しい恋が根底に流れてるのだけど、それにそれぞれの陣地から相手に向かって冷たく噛み付きあいをしているのを見せ付けられること。複雑(でも単純)なからんだ関係の中で、どうしようもないことそれは運命といってしまえばそれまでだけど、その中の人の力ではどうしようもないことにみんなして抗っているのを、泣きたいのを我慢してみていることしかできないことだと思う。
見ていて本当に気分が寒い。
そして史実を知っているから「守ってあげます!」と叫んだところで守りきれなかったことも知ってるし、革命がそのあとどんな悲惨な粛清を巻き起こしたか、平等と言いながら共産主義の世界がどんなに理不尽かも知ってる。
ドミトリーにもイリナにも幸せな未来は無かったし、ましてやコンスタンチンとラッダがどんなに望んでもこの階級差では結婚なんか出来るわけない。つらいなあ、、といつも思いながら、それでもこの美しさを見逃せなくて劇場に通う。
最後の群舞、それぞれの階級・所属チームごとに出てきてすれ違っていく。どんどんすれ違っていく、目も合わさない、どころかニコリともしない。あっきーコンスタンチンの横をさっきまで花を貰って幸せそうにしていたありさラッダが人形のように表情無く踊りながら駆け抜けすれ違っていく。二人を見つけあって手を取り合って、、という、観客が渇望するであろうわずかな幸せな気分を姑息に見せよう、なんて甘い目論みは全くない!徹頭徹尾、シベリアの嵐のように冷たくすれ違っていく。
そのほんとに最後、下手から幸せそうなまっぷーニコライ皇帝一家が出てくる。ひ弱なアレクセイも元気に足を上げ手を振っている。こんなときもあったのであろう、と目頭が熱くなる。と、上手から、もんちポポーヴィッチとうららイリナ。すれ違ったその瞬間、りんきらアレクサンドラ皇后がぱあっと明るく笑ってイリナに声をかける。そしたら、気付いて微笑んだイリナの口がはっきり動いた。
「おねえさま」
わたしはやっとこのお話のなかで救われた思いがした。
今日は前方席だったので、本当に良く見えてよかった。
やっとショーを好きになってきました。
エルドラドとアメジストの場面が好き。
黒燕尾の群舞、ぴたりと揃った美しい群舞、まぁさまのソロ、いつまでも見ていたい。
CDの棚をさがして、ホルストの「惑星」byカラヤン・ベルリンフィルをひっぱりだしてスマホにいれました。
(火星が好きなんだけど、ポピュラーなのは木星だね。。)
それにつけても、すっしぃさまの美しさは筆舌に尽くしがたい。お芝居のマリア皇太后と、ショーの悪いボス、群舞のキラキラ笑顔、黒燕尾のにじみ出る色気、、本当に同じ方?
ああ、すばらしきかな路線組長の七変化。
明日も見に来ます。
門の向かいの駐車場、劇場に入る前はフェンスの向こうでこんな感じ。

午前の部を見終わって引き上げるときはここまで工事が進んでました。

自動改札だよ!



