以前は筋金入りのヘビースモーカーだった。
しかし、年を追うごとに喫煙場所は少なくなり、世間の風当たりも強くなる。
五輪開催を前に、よく行くコンビニの前に設置されていた灰皿が撤去されるに及び、「最早これまでか…」と覚悟した。
「何十年も吸い続けてきた煙草がそう簡単に止められる訳がない亅「禁煙外来とかに通った方がいいのでは」などと思いつつ、頭のどこかで「案外スパッと止められるかも…」「結局のところ、自分の決断次第だろ亅と何故か根拠のない自信もあった。
「煙草を止めたら(クチが寂しくなって)10キロは太った」と言う禁煙経験のある友人の言葉が最後の足枷となっていたが、「案ずるより産むが易し」とはよく言ったもので、さしたる体重の増加も見られないまま、禁煙して1年余りが過ぎた。
今でも灰皿やライターは片付けずに部屋に置いている。
「吸おうと思えば何時でも吸える…。が、俺は吸う気分じゃない」という、言ってみれば「カジュアルな禁煙スタイル」が成功の秘訣だったのかもしれない。
「次は、貴方の番です。」