ウォーレン・バフェットに学ぶ!1分でわかる株式投資

ウォーレン・バフェットに学ぶ!1分でわかる株式投資

世界一の投資家ウォーレン・バフェットの投資哲学、人生論、さらに経済や会計の知識がこのブログ一本で「あっ」と驚くほど簡単に習得できます!特にこれから米国株投資を始める初心者や投資入門者向けの情報が充実しています。


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米国市場の海面はどこまで上昇してどこまで下降するのか?

本稿はメルマガ2018年5月4日号のバックナンバーとなります。

バフェットの投資先はどこで発表されているのか?


前回の「バフェットの真似をしたら、億万長者になれるの?」についてですが、まぐまぐさんが運営されているマネーボイスに掲載していただきました。

バフェットの真似をしたら、億万長者になれる? 3パターンで検証

そして、この記事にあるTwitterのシェアボタンをクリックすると、
上記の私の書いた記事をシェアしていただいた人達の全ツイートが表示されるようになっています。その中に次のようなツイートがありました。

「ウォーレンバフェットが今年何に投資したかを知る方法を知りたい」

この件について、本稿にて詳しく解説していきたいと思います。(今からの話は米国株初心者の人には少しマニアックな内容になります。)

一定規模の投資会社はポジションを開示する義務がある


資産が1億ドル以上を有する機関投資運用会社は米証券取引委員会(SEC)によって四半期毎にポジションを開示することが義務付けられています。そのポジションを報告する書類のフォーマットは「Form 13F」と呼ばれています。

SECのサイトに行けば、誰でもこの「Form 13F」の資料を閲覧できます。

例えば、ウォーレン・バフェットの経営するバークシャー・ハサウェイがSECに提出している資料は次のURLで閲覧できます。

バークシャー・ハサウェイ「SEC提出書類」

そして、Filingsの項目が「13F-HR」となっている行が「Form 13F」に該当します。検索条件に「Form 13F」と入力して検索すれば、以下のように表示されます。

<バークシャー・ハサウェイ『Form 13F』>
バークシャー・ハサウェイ Form 13F


提出日は四半期、つまり3ヵ月毎に並んでいて、15日前後になっています。

「Form 13F」の内容を見てみよう!


実際に明細行の「Documents」をクリックすると、「Form 13F」を閲覧できます。ファイル形式はhtml、xmlの2種類です。htmlファイルを開くと、次のように表示されます。

<Form 13F>Form 13F

<COLUMN1~COLUMN8の意味>
COLUMN1:Name of Issuer 株券発行者名
COLUMN2:Title of Class 株券のクラスタイトル名
COLUMN3:CUSIP Number 有価証券認識番号
COLUMN4:Market Value 市場価値
COLUMN5:Amount and Type of Security 有価証券の保有数と種類
COLUMN6:Investment Discretion 投資判断の一任(Sole - 一名、Share-Defined(DEFINED) 他の金融機関などと共有される、Shared-Other(OTHER) Shared-Definedに含まれないものとの共有)
COLUMN7:Other Managers 投資判断を一任されているマネージャーの数
COLUMN8:Voting Authority 議決権を与えられている有価証券数(SOLE - 一名によってSHARED 共有される、NONE 議決権なし)

この資料にはバークシャー・ハサウェイが保有している銘柄と保有数が記載されています。前回の(3ヵ月前の)Form 13Fと比較すれば、どの銘柄をどのぐらいの数量を増減させたのかがわかります。

「Form 13F」開示の年間スケジュール


「Form 13F」は次のスケジュールで公表されています。

<年間スケジュール>
3月末時点のポジション⇒5月15日前後に公表する
6月末時点のポジション⇒8月15日前後に公表する
9月末時点のポジション⇒11月15日前後に公表する
12月末時点のポジション⇒来年の2月15日前後に公表する




例えば、バフェットが4月1日にある株式を大量に購入したとします。その情報は最短で8月15日にならなければ私たちの手元には届きません。この場合、4ヵ月半のタイムラグが生じることになります。6月30日にある株式を大量に購入していた場合はその情報は2ヵ月半後の8月15日には判明します。



つまり、「Form 13F」によるポジション開示は2ヵ月半から4ヵ月半のタイムラグが生じているということをしっかりと理解しておかなければいけません。

私達がバフェットの売買動向を真似しようとしても、既に株価が上がっていて、なかなかうまく行かないことも多いのが実情だと思います。

次のバークシャーの開示は5月15日前後になる


次に、バークシャーが「Form 13F」を提出するタイミングは5月15日前後になります。バフェットが現在、最も力を入れている投資先はアップルです。2016年の後半から一貫して、アップルを買い増しています。

ただ、このような事実をまさか先程の米証券取引委員会のHPでいちいち調べていたら、とても手間がかかります。リアルタイムで情報を知りたい人は米証券取引委員会のHPで確認してもよいかもしれませんが、過去の経緯を分析するのには明らかに不向きです。

もっと手軽にバフェットのポジションや過去の投資遍歴を確認したい場合はサイト『relationalstocks.com』が役立ちします。

http://relationalstocks.com/instshow.php?op=summary&id=1

<バークシャー・ハサウェイのポートフォリオ>
バークシャー・ハサウェイのポートフォリオ
・Value On 2017-12-31: 2017年12月31日時点の時価
・No of Shares: 保有株数
・% of portfolio: 保有割合

2017年12月31日時点のバークシャーのポートフォリオは、1位アップル、2位ウェルズ・ファーゴ、3位クラフト・ハインツ、4位バンク・オブ・アメリカ、5位コカ・コーラと並んでいます。

<補足事項>
クラフト・ハインツについてはバークシャーの事業区分上は投資部門ではなく傘下の関連企業として扱われています。

最も保有しているアップルでも保有割合は14%程度なので、現在のバフェットは昔と違って投資先をかなり分散していることが伺えます。

そして、各明細行の企業名をクリックすると、保有数の推移が確認できます。

<アップルの保有数推移>
アップルの保有数推移
・Date: 日付
・Shares: 保有数
・Value: その日の時価
・Share Price: その日の時価

アップル株の保有数の推移を確認すると、2017年前後から急増しています。最初に購入していたのは、コームズかウェシュラー(バークシャーのポートフォリオマネージャー)でしたが、この頃からバフェットが「買い判断」を下したためです。アップルの株価が140ドルに達する付近で大胆な決断をしていることが伺えます。(参考⇒2018年5月1日時点の株価:169.10ドル)

バフェットはここ1年ずっとアップル株を買いまくっています。2018年4月下旬時点でアップルの株価は160ドル台で推移しているため、まだ買い増すかもしれません。今月15日前後に判明するはずです。

個人的には「バフェットは今年に入ってもアップル株を買い集めている」に一票と投じます。2017年の9月~12月の株価水準(170ドル前後)でも買い向っているのなら、今の株価水準(160~170ドル台)も買いだと考えるのが経済合理的な思考だと思います。

<補足事項>
実はこの記事を書き終えた直後に、バフェットがアップル株を買い増しているというニュースが飛び込んできました(笑)
米バークシャー、アップル株7500万株買い増し

(※)このニュースは「Form 13F」の開示とは関係していません。他の投資先の状況はやはり今月15日前後まで待つ必要があります。

ジョージ・ソロス等、他の著名投資家の投資先は?


下記のページを確認すると、ウォーレン・バフェットだけではなく、ジョージ・ソロス、ビル・ミラー、デイビッド・アイホーン等の著名投資家の投資先も手に取るようにわかります。

http://relationalstocks.com/instlist.php

著名投資家の投資先

この一覧から自分の好きな投資家の名前をクリックして、ポートフォリオを覗き見しちゃいましょう。試しにジョージ・ソロスのポートフォリオは現在、下記のようになっています。

<ジョージ・ソロスのポートフォリオ>
ジョージ・ソロスのポートフォリオ

ジョージ・ソロスの投資先の第1位はリバティ・ブロードバンドという米国のゲーブルサービス会社です。保有割合が13.77%となっており、他の投資先よりもかなり力を入れていることが伺えます。2016年6月から保有していて、もうすぐ丸二年が経過します。この銘柄については意外にも長期投資を実践しています。

(参考)
ジョージ・ソロスの買値:60ドル近辺
2018年5月1日時点の株価:72.44ドル

今月に入ってリバティ・ブロードバンドの株価は暴落しており、ソロスが動くのかどうか注目されます。ジョージ・ソロスは株価の動きに敏感に反応して売買する傾向が強い。ウォーレン・バフェットのように長期で保有することは稀です。とは言うものの、リバティ・ブロードバンドについてはソロスは自信がありげなのでどう判断するのか…個人的には気になっています。

マネックス証券のiBillionaire


最後にもう一つ便利なサイトを紹介します。(以前にもメルマガで取り上げていましたが…)マネックス証券のiBillionaireも「Form 13F」の内容をまとめたサイトとして有名です。

<マネックス証券のiBillionaire>
http://monex.ibillionaire.me/

マネックス証券のiBillionaire

こちらのサイトの特徴は著名な投資家から探せるだけではなく該当の銘柄を保有している著名投資家を把握できるという点にあります。

例えば、検索ボックスに「AAPL」(アップル)と入力し検索すると、以下のようにアップル株を保有している著名投資家が一覧で表示されます。

アップル株を保有する著名投資家

そして、明細行の人物名をクリックすると、その著名投資家のポートフォリオが表示されます。

<ウォーレン・バフェットのポートフォリオ(2017年12月末時点)>
ウォーレン・バフェットのポートフォリオ

マネックス証券のiBillionaireはユーザーインターフェースが良くて、とても使いやすいサイトだと思います。一度、自分の保有している銘柄を検索してみて、どんな投資家が保有しているのか確認してみるのも面白いと思います。

おわりに


最近は米国株投資に関する情報を得るのに、昔に比べて随分と楽になりました。全てはインターネットが普及したおかげだと思います。私が学生だった20年前はインターネットから収集できる情報なんてほとんど中身のないものでした。それが次第に洗練された中身のある情報に変わっていき、ついにはワンクリックで著名投資家の行動をじっくりと観察できるようになりました。

インターネットが普及していない時代(2000年以前)において、開示された「Form 13F」の内容をどのようにして手にすることができたのか、想像すらも難しい。(米証券取引委員会まで足を運ぶ必要があったのか!?)

今後は2020年代の中盤から本格的に起動すると言われているAI革命では一体、何が起きるのか?おそらくもっと情報を便利に取り扱える時代が到来するでしょう。その情報をうまく生かせるかどうか…それは結局は自分次第。でも、チャンスは大いにあると思います。


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読書家のバフェットが推薦する21冊とは!?


東条雅彦です。

ウォーレン・バフェットは今でも一日の80%を読書に費やしています。

そんな読書家のバフェット本人がオススメする21冊の本が下記のサイトにまとめられています。

(出典)シドニー・モーニング・ヘラルド

こちらの記事を翻訳した内容が次の通りです。

1日の80%を読書に費やすバフェットの日常


ウォーレン・バフェットが投資を始めた頃、彼は1日に600ページ、750ページ、または1000ページ読書していました。

そして今でも、彼は1日の80パーセントを読書に費やしています。

「ほら、私の仕事は本質的に事実と情報をたくさん集めているだけで、時にはそれが何らかの行動に繋がるかどうか見ているんだ」と彼はインタビューにて発言しました。

「私たちは他の人たちの意見を読まないよ」と彼は言います。

「私たちは事実を手に入れたい、そして考えたいんだ」

億万長者の投資家の心を掴むために、20年間のインタビューと株主手紙のうち、21冊の推薦の本をまとめました。

1.『賢明なる投資家』ベンジャミン・グレアム

賢明なる投資家 - 割安株の見つけ方とバリュー投資を成功させる方法
ベンジャミン グレアム 土光 篤洋 Benjamin Graham
パンローリング
売り上げランキング: 14,751
バフェットが19歳の時、彼は伝説のウォールストリーター、ベンジャミン・グレアムの「賢明なる投資家」を1冊手に入れた。

それは彼の人生で幸運な瞬間の一つだった。

なぜなら、この本は彼に投資のためのすぐれた構成を与えてくれたからだと彼は言った。

「生涯にわたり投資を成功させるには、成層圏IQ、珍しいビジネス洞察、内部情報等は必要ないよ」とバフェット氏は述べます。

「事を決める為の賢い枠組みと、その枠組みを腐らせないような感情を保つ能力が必要だ。この本は、正確かつ明確な枠組みを規定しているよ。君は自制心を提供する必要がある」

2.『証券分析』ベンジャミン・グレアム、デビッド・ドッド

証券分析
パンローリング株式会社 (2009-09-09)
売り上げランキング: 6,786
バフェットによると、グレアムのもう一つの画期的な作品は「私が57年間続いてきた投資への道のり」をバフェットに与えてくれたという。

この本の主な洞察力は、分析が十分に徹底されている場合、企業の価値を把握する事です。

バフェットによるとグレアムは人生の中で彼の父親の次に影響力のある人物であったという。

「ベンはとても凄い先生だった。いや、自然だったよ」と彼は述べました。

3.『株式投資で普通でない利益を得る』フィリップ・A・フィッシャー

株式投資で普通でない利益を得る
パンローリング株式会社 (2016-07-15)
売り上げランキング: 36,686
投資者、フィリップ・フィッシャー、彼は革新的企業への投資を専門としています。

グレアムと同じようにバフェットを形作ったわけではありませんが、バフェットは依然として最高の立場を保っています。

「私はフィリップの発言を熱心に読んでいるよ。私は彼をお勧めする」とバフェットは語った。

フィッシャーは、普通株式と一般的な利益の中で、財務諸表の固定は十分ではないことを強調しています。また、会社の経営陣を評価する必要もあります。

4.『ガイトナー回顧録 ―金融危機の真相』ティム・ガイトナー

ガイトナー回顧録 ―金融危機の真相
ティモシー・F・ガイトナー
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 267,991
バフェットによると、元財務省書記の財務危機に関する書記長は、どのマネージャーにとっても必読書だと述べています。

多くの書籍が厳しい時代に団体を管理する方法についてを書いています。経済的な大惨事による政府の船取りの直接的な説明はほとんどありません。

「これは米国の住宅ローン市場の周縁ではちょっとした問題ではなかった」ガイトナーはそう書きました。「私は胃の調子が悪かった。金融危機がどのように感じられたかは分かっていて、彼らはこのように感じたのだから」

5.『バフェットからの手紙』ローレンス・A・カニンガム

バフェットからの手紙 第4版
パンローリング株式会社 (2016-08-05)
売り上げランキング: 130
バフェットの考えを知りたいのであれば、彼の哲学本を読んでください。

この本は、本当の事を彼の代表的な民族的な方法で書いてます。

「思考がエネルギーの消費だと教えられた相手をもつよりも、チェス、ブリッジ、ストックの選択等、頭を使う知的なゲームの方が有利だとは思わないかね?」と彼は尋ねます。

6.『ジャック・ウェルチ わが経営』ジャック・ウェルチ

ジャック・ウェルチ わが経営(上) (日経ビジネス人文庫)
ジャック・ウェルチ ジョン・A・バーン 宮本 喜一
日本経済新聞社
売り上げランキング: 76,999
2001年の株主手紙で、バフェットは、「ジャック・ウェルチ:我が経営」を歓迎した。

バフェットは、GE経営者のジャック・ウェルチを「賢く、エネルギッシュで行動力のある人」と評しています。

この本のコメントで、ブルームバーク・ビジネスウィークは「ウェルチは、全てのマネージャーの貴重な教訓を提供する近代的なビジネスに影響を与えている」と書いています。

バフェットは「彼の本を手に入れるんだ!」とアドバイスしてくれました。

7.『破天荒な経営者たち』ウィリアム・ソーンダイク・ジュニア

破天荒な経営者たち
パンローリング株式会社 (2014-01-15)
売り上げランキング: 26,590
2012年の株主手紙に、バフェットは、この書籍を「資本配分に優れたCEOに関するとても良い本」と称賛しました。

バークシャー・ハサウェイは、この本の中で大きな役割を果たしています。

この本には、トム・マーフィーが監督する章が一つあり、バフェットは「私が今までに出会ったことのない最高のビジネスマネージャー」と語っています。

ワシントンポスト、ラルストン・プリナなどの経営者の成功パターンを発見した本は、フォーブスの「アメリカでもっとも重要なビジネス書籍の一つ」として評価されています。

8.『The Clash of the Cultures: Investment vs. Speculation』John C. Bogle(洋書)

ボーグルの「文化の挫折」は2012年株主手紙からのもう一つの推薦書です。

現在、インデックスファンドの創設者であり、ヴァンガードグループの創設者であるボーグルは、長期投資が短期的な投機によって混雑していると主張しています(資産3兆ドル(3兆9,000億ドル))。

しかし、本は全ての議論を語りませんでした。それは現実的なヒントで終わっていました。

平均への復帰を思い出してください。今日の暑さは、明日のような暑さにはなりません。

株式市場は、長期的には基本的な利益に戻ります。群れに従わないでください。

時間はあなたの友人で、衝動はあなたの敵です。

化合物の関心を利用し、市場のサイレンの歌に魅了されることはありません。

それは、彼らが急落した後に株式が急騰して売れた後にあなたに買収することを誘惑しているだけです。

9.『人と企業はどこで間違えるのか?―成功と失敗の本質を探る「10の物語」』ジョン・ブルックス

人と企業はどこで間違えるのか?---成功と失敗の本質を探る「10の物語」
ジョン・ブルックス 須川 綾子
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 21,736
1991年、ビル・ゲイツはバフェットに彼の好きな本を尋ねました。

バフェットは、マイクロソフトの創設者に、ジョン・ブルックスのニューヨーク物語を綴った『人と企業はどこで間違えるのか?』のコピーを送りました。

ゲイツはこの本は、勝利するビジネスを構築するための原則は一定のままであることを思い出させるものであると述べています。

彼は次のように書いています。

「一つの事として、全ての事業に不可欠な人的要因がある」

「完璧な製品、生産計画、マーケティング・ピッチを持っているかどうかは関係ありませんこれらの計画を率先して実施するには、適切な人材が必要です」

この本は、近年メディアの愛する本となっています。

スレートは、それが「億万長者の為のイヌハッカ(猫を興奮させる物質が含まれているマタタビのようなハーブ)」と書きました。

10.『投資家のヨットはどこにある?─プロにだまされないための知恵』フレッド・シュエッド・ジュニア

「これまでで一番面白い投資についての本だ」ウォーレン・バフェットは2006年株主手紙の中でそう宣言しました。「これは、主題について多くの重要なメッセージを載せているよ」

最初、1940年に出版された本書は、銀行家や仲買人のヨットを見たニューヨーク訪問者の話からタイトルを取り、顧客がどこにいたのかを聞きました。

明らかに、彼らには余裕がありませんでした。財政的なアドバイスを提供している人々はアドバイスに従った人々よりも優れた立場にありました。

この本は未曾有の知恵とウォール街について興味深い逸話で満たされており、今でも魅力的です。

11.『ケインズ 説得論集』J・M・ケインズ

ケインズ 説得論集
J・M・ケインズ
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 248,121
伝説の経済専門家によるこの収集本は、ほぼ一世紀前に出版されて以来、財務諸表の定番となっています。

バフェットの意見では、この本を読む事が必要です。

「ケインズを読むことで、証券や市場についてより賢くなるだろう」と、1989年に優秀投資家が要約しました。「大半の経済専門家が同じ物を読んでいるとは思えない」

この本には有名なエッセイ「私たちの孫のための経済的可能性」が含まれており、ケインズは今の世代が週15時間しか働かないと予測していました。

この書籍はオンラインでも読めます。

12.『マネーと常識』ジョン・C・ボーグル

マネーと常識
ジョン・C・ボーグル
日経BP社
売り上げランキング: 213,850
2014年の株主手紙で、バフェットはほとんどの財務顧問の助言を聞いてこの本を読むことを勧めました。

ヴァンガードの顧客と協力してきた彼自身の経験に基づいて、ボーグルはインデックス投資を利用して富を築くのを助けました。

ファンはそれが退屈ではないと言い、統計とチャートは逸話や助言とバランスが取れていると言った。

13.『Poor Charlie's Almanack: The Wit and Wisdom of Charles T Munger』Peter D. Kaufman(洋書)

Poor Charlie's Almanack: The Wit and Wisdom of Charles T Munger
Peter D. Kaufman
Donning Co Pub
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バークシャー・ハサウェイの副会長である、チャーリー・マンガ―のこのアドバイスの収集本は、2004年のバフェットの手紙で究極の声援を得ました。

「チャーリーがベンジャミン・フランクリンの生まれ変わりなのかどうかについては、奨学生たちが長い間議論してきた」とバフェットは書いています。「この本は問題を解決するはずだ」

本書にはマンガ―に関する経歴や、マンガ―がバークシャー・ハサウェイの会議等で行った投資と会合に関する彼の哲学の要旨が掲載されています。

そのような話の1つは、「人の誤った判断の心理学」と呼ばれ、投資家を巡る認知的な罠についてマンガ―が書いています。

14.『投資で一番大切な20の教え―賢い投資家になるための隠れた常識』ハワード・マークス

投資で一番大切な20の教え―賢い投資家になるための隠れた常識
ハワード・マークス
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 4,514
オークツリー・キャピタルの会長および共同創設者のマークスは、2011年バロンのレビューに書かれているように、彼がこの本を書くために引退するまで待つことを意図していました。

しかし、バフェットはマークスの顧客のメモを賞賛し、マークスが早急に本を出版する場合には、ダストジャケットを書くように提案しました。

バフェットによると結果は「希少性のある、有用な本だ」と述べました。

マークスは、投資家が自分の判断に重点を置いて、自分のミスと彼が学んだことを重視して成功を達成するのを助けることを目指しています。

15.『Dream Big (Sonho Grande)』Cristiane Correa(洋書)

コレアは、2013年にHJヘインズを買収したバフェットが入社した投資会社、3Gキャピタルを設立した3人のブラジル人の話をしています。

バフェットは、2014年のバークシャー・ハサウェイ株主総会で本書を推薦しました。

ニューヨークタイムズのインタビューによると、コレアは現在の成功の道を切り開いた能力開発とコスト削減という3Gの経営スタイルの主な原則を強調しました。

「彼らは人を信じ、チームを働かせているわ」と彼女は述べました。

16.『First a Dream』Jim Clayton(洋書)

First a Dream
Jim Clayton Bill Retherford
Fsb Pr
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ジム・クレイトンはテネシー州で分益農民の息子として育ち、最終的には米国での最大の生産者およびプレハブ住宅の製造者であるクレイトン・ホームズを発見しました。

バフェットはクレイトンの自伝を2003年にクレイトン・ホームズに投資するように促しました。彼の2003年の株主手紙で、彼はテネシー大学の学生から彼に贈られた本だと書いていました。

バフェットは、どのくらい彼がこの本を楽しんでいるかを学生に語り、ジムの息子であるCEOのケヴィン・クレイトンに賞賛を直接捧げるように促しました。

「その後すぐに、私はジムの本、クレイトンの公的金融であるケヴィンの私の評価と、後に購入した家屋の小売業者、オークウッド・ホームズからの「悩ましい迷惑」を買収した彼の経験だけに基づいて、ビジネスの提案をしたよ」

ファストカンパニーがバークシャー・ハサウェイとクレイトン・ホームズの間の取引がそれよりも少し複雑であると報告したことは注目に値します。

クレイトンは、彼の「豊かにするために」の話で、現在の意欲的な起業家のビジネスとリーダーシップに関する教訓を共有しています。

17.『ウォール街の大罪―投資家を欺く者は許せない!』アーサー・レビット

ウォール街の大罪―投資家を欺く者は許せない!
アーサー レビット
日本経済新聞社
売り上げランキング: 178,194
バフェットの2002年の株主手紙では、「会計と基準と監査の質が近年どのように低下したか」について説明しています。

具体的には、アーサー・アンダーセン会計の崩壊を挙げています。

「この厄介な事件の詳細は、レビットの優れた本『ウォール街の大罪』にに関連している」とバフェットは書いている。

元米国証券取引委員会委員長のレヴィットは、実りある逸話だけでなく、日々の投資家がウォール街から身を守る方法を提供している。

18.『核テロ―今ここにある恐怖のシナリオ』グレアム・アリソン

核テロ―今ここにある恐怖のシナリオ
グレアム アリソン
日本経済新聞社
売り上げランキング: 378,390
ハーバード大学の近代的なジョン・F・ケネディー・スクールの創設者であるアリソンによれば、我々の政治戦略を変えない限り、米国に対する核攻撃は避けられないと記述しています。

彼は、新しい国際安全保障秩序は「3つのNO」に基づいて作られなければならないと言います:ゆるい核の無くし、新しい核を無くし、そして新しい核の無い国を目指していました。

2004年の株主手紙に、バフェットは、これを「私たちの国の安全を考える人たちには絶対に読んでほしい本」と呼んでいます。

19.『The Making of the President 1960』Theodore H. White(洋書)

The Making of the President 1960 (Harper Perennial Political Classics)
Theodore H. White
Harper Perennial
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2016年のポリティコ・プレイブック(Politico Playbook)のインタビューにて、バフェットは政治的書籍、特に1961年に出版されたこのピューリッツァー賞を受賞した個展を読むのが大好きだと述べました(ホワイトはまた3つの続編を出版した)。

ホワイトは、ジョン・F・ケネディが最終的に優勝した大統領選挙のための1960年のレースを記録にとどめています。

細部への注意と候補者の個人的な闘いに、この本は、以前は一度も見たことがなかった政治報告の様式を小説のように読むことができます。

ウォール街ジャーナル紙によると、政治記者のデビッド・M・シブマンは、この本は「おそらくすべての時間のうち、20世紀のもっとも影響力のある政治記録として際立っている」と述べました。


20.『Limping on Water』Phil Beuth(洋書)

バフェットの2015年の株主手紙からの勧告は、フィル・ビースのキャピタル・シティー/ABC テレビでの40年の仕事の話を伝えています。

脳性麻痺に悩まされた男の子、彼の終わりを迎えるために苦労している家族からのトップメディアに至るまでのビースの旅を語っています。

バフェットは、彼の本を次のように評価しました。

「キャピタル・シティーは、驚異的な財務実績を伴う倫理的企業のゴールドスタンダード(確立した検査法や手法)を永遠に代表するであろう。トム・マーフィーとダン・バーク(元キャピタル・シティ/ABC-TV実行者)は、この二つの成果の建築家だ。フィル・ビースはこの素晴らしい物語を見るためにあなたに良い席を与えている」

21.『バフェット 伝説の投資教室 パートナーへの手紙が教える賢者の哲学』ジェレミー・ミラー

バフェット 伝説の投資教室 パートナーへの手紙が教える賢者の哲学
ジェレミー・ミラー
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 99,569
バフェットの2015年株主総裁からのもう一つの勧告であるウォーレン・バフェットの手紙 - 特に、1956年から1970年の間にバフェット・パートナーシップ・リミテッドを管理しながら彼がパートナーに送った手紙をまとめたものです。

読者は、バフェットが伝説的投資家のベンジャミン・グレアムの教えから投資戦略を構築した経緯を垣間見ることができます。

バフェットは、ミラーの作品に素敵なレビューを与えてくれました。

「ミラー氏はバフェット・パートナーシップ・リミテッドの経営を調査、解体し、バークシャーの文化がBPLの原点からどのように進化したかを説明してくれた素晴らしい人物だ。投資理論と実践に魅了されれば、この本を楽しむことができる」

バフェット推薦の書籍はとても興味深く面白そう!


洋書が多いのが少し気になりますが、どの本もとても興味深く面白そうだと感じました。

私は「バフェットからの手紙」「証券分析」「伝説の投資教室」「投資で一番大切な20の教え」は既に持っていて、読んでいます。

バフェット推奨の他の本も早速、片っ端から読んでいこうと思います。

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バフェットの好きな名言

潮が引いた時に、初めて誰が裸で泳いでいたかわかる。

ウォーレン・バフェット

このバフェットの名言には多くの叡智が含まれていると思います。今は順調に投資しているように見えても、金融危機等で大きく株価が下がる時に、真実の姿が表に出てきます。投資家はみんな海で浮き輪に乗って遊んでいます。潮が満ちている時は海面全体が上昇しています。市場全体を示す「海面」が上がっていっている状況ではほぼ全員の投資家が儲けられるので、多くの投資家は良い気分です。

しかし、ずっと海面が上昇し続けることはありません。

海の高さは高くなったり低くなったります。この「潮の満ち引き」は主に月の引力によって生じます。地球の海水は月のある方へと引き寄せられます。そして、海水が引き寄せられたところは「満ち潮(満潮)」となり、海水の少なくなるところは「引き潮(干潮)」となります。

月は地球のまわりを24時間50分かけて回っており、海面はこの動きにあわせて、およそ12時間25分で満潮から満潮へ、または干潮から干潮へ、海面の高さが変わります。株式市場でもこの「潮の満ち引き」は存在していて、割高の時と割安の時は交互に訪れます。

海面の上昇・下降は他国との比較でわかる

米国市場を代表する株価指数S&P500の推移を確認すると、リーマンショックの影響を受けて、株価が683ドルまで下がったのが2009年3月6日。ここから怒涛の快進撃が始まって、2015年の調整期を除けば一本調子で上昇してきています。

<S&P500 株価の推移>

S&P500 株価の推移


このチャートだけを見ていても、割高(満ち潮)なのか割安(引き潮)なのかはなかなかわかりづらいものがあります。

最も手っ取り早く「満ち潮か?引き潮か?」を知るのには、世界平均のPER・PBRと比較してみることです。あくまで判断の一つの目安でしかないのですが、株式市場では潮の満ち引きを決定している「月」が見えないので、他国との比較でぼんやりと推定するしかありません。

<判断の一つの目安>
・全世界の平均PER・PBRを上回っている=潮が満ちている
・全世界の平均PER・PBRを下回っている=潮が引いている

世界各国のPER・PBRの動き

今から約6年前の2012年1月の世界各国のPER・PBRは次の通りです。

<2012年1月 世界各国のPER・PBR>

2012年1月 世界各国のPER・PBR

(出典)わたしのインデックス

全世界の平均PERは13.0倍、PBRは1.7倍です。米国のPERは15.0倍、PBRは2.2倍でした。世界の中では上から11番目に米国は割高でした。そこから6年後の2018年1月には、米国は上から7番目に割高になっています。全世界の平均から密かに離れてきています。

<2018年1月 世界各国のPER・PBR>
2018年1月 世界各国のPER・PBR
(出典)わたしのインデックス

2018年1月の全世界の平均PERは20.8倍、PBRは2.5倍です。米国のPERは23.5倍、PBRは3.6倍になっています。この「全世界の平均PER・PBRと比較して、割高・割安を判定する」という方法の欠点は、全世界の平均PER・PBRも上下するところです。

今は世界的に株価が高いように思います。特に「先進国」ではその傾向が顕著です。

<2018年1月 世界各国のPER・PBR・配当利回り(地域)>
PERPBR配当利回り
先進国21.12.52.20%
全世界20.82.52.23%
ヨーロッパ20.42.03.15%
エマージング国17.92.02.44%
BRICs17.71.92.06%
アジア・パシフィック16.41.62.29%

割安・割高だけで評価すれば、今はエマージング国、BRICs、アジア地域の方が割安で安全度は高いと言えるでしょう。

去年「中国株は安い」と発言していたマンガー

去年の5月6日、米ネブラスカ州オマハで開かれたバークシャー・ハサウェイ」の年次株主総会には、中国人の投資家が3000人も駆けつけました。直接、足を運んで参加した投資家は合計で約4万人なので、中国からの参加者が全体の7~8%を占めていたのです。ある中国の投資家は「中国への投資計画」についてバフェットとマンガーに質問しました。

ウォーレン・バフェット:

「BYDはバークシャー・ハサウェイが保有する唯一の中国株で、この投資はパートナーのチャーリー・マンガーが決めたものだ。われわれは中国でもチャンスを狙っている。しかし、このチャンスは十分大きいことが前提だ。アメリカでも同じ問題が抱えられているが、大きさには緻密な基準があるわけではない。
(時価総額が)50億ドルなら割と面白いのだ」

「中国のマーケットは賭博場のような時がある。株式市場が百年も存続したマーケットと比べると、歴史がまだ浅い段階、人々が投機に走りやすく、アメリカもかつてはそうだった」

「マーケットにはカジノのような性質があることで多くの人が引き付けられた。株式市場で財を成した友人が周りにいるとなおさらだ。狂気を経験した人よりも、市場の試練を受けていない人がより投機に走りやすいのだ」

バフェットは中国市場の可能性の大きさについて言及しつつ、カジノのような中国株に対してやや懸念している様子でした。一方、チャーリー・マンガーは次のように発言しています。

チャーリー・マンガー:
「中国株はアメリカ株より安い。中国株式市場は明るい未来がある。同時に成長の悩みも伴うだろう」

(出典)京華創業

マンガーはハッキリと中国株は割安だと述べています。しかし、残念ながら、この1年で中国株も随分と上昇してしまいました。

<2017年1月>
PERPBR配当利回り
米国22.83.12.03%
中国10.81.32.80%

↓1年後↓

<2018年1月>
PERPBR配当利回り
米国23.53.61.75%
中国17.62.01.76%

米国株との比較で言えば、まだ中国株の方が安い状況ではありますが、今年の株主総会でもし同じ質問が飛んだ場合、少し答えに窮すると思います。海面が上昇してきていることは確かです。

近年、S&P500のPERはどんどん上昇している

2006年以降、米国市場を代表する株価指数S&P500は次のように推移してきました。

<S&P500 株価/純利益/実績PER(2006年~2018年)>
S&P500 株価/純利益/実績PER(2006年~2018年)

注目すべきは2015年以降の値です。純利益はほとんど増えていないのに、株価だけが上昇しています。そのため、実績PERは25倍まで上昇してきました。トランプ減税によって35%の法人税が2018年からは21%に引き下げられます。税率が14%下がることを見越しても、今の株価は割高であることには変わりません。

上記の表は2006年以降のデータなので、少し分かりにくいかもしれませんが、歴史的には「S&P500は割高な水準」になっています。

S&P500は今までどのように推移してきたのか?

1880年から現在までS&P500は次のように推移してきました。

<S&P500 株価/純利益/実績PER(1880年~2018年)>
S&P500 株価/純利益/実績PER(1880年~2018年)

この表を見れば、ウォーレン・バフェットがS&P500に投資することを推奨している理由がわかると思います。S&P500をずっと保有しているだけで、毎年のように資産が増えていきます。企業の「純利益」は基本的には右肩上がりです。統計的にはS&P500を15年以上、保有し続ければ、マイナスリターンになることはありません。

詳しくは下記の過去記事をご参照願います。

(参考)ゆっくりでいいなら億万長者確定!常勝のS&P500インデックス投資法

話を戻して、現在のS&P500が割高か?割安か?で言えば、明らかに「割高」です。1880年から2018年までの138年間で実績PERが25倍を超えることは景気後退期を除けば数えるほどしかありません。

この138年間における実績PERの中央値を計算すると「15.17倍」でした。
前回、株価がPER15倍で推移するという仮定でチャートを描くピーター・リンチ・チャートを紹介しました。ピーター・リンチが妥当とみなすPER15倍という水準は統計上も意味のある値だったのです。

まったくのゼロからインデックス投資を実践しようとした場合、今は少し躊躇して然るべきだと思います。(本来、インデックス投資では投資タイミングは関係がないと言われていますが、海面が高くなっている今の環境はゼロから投資を始めたい人にとっては嬉しくはないはずです。)

企業利益が上昇するから、株価が上昇する!

株式にはビットコイン等の仮想通貨と違って、価格の根拠が明確に存在しています。それは企業の純利益です。こちらの表は先程の表を10年毎にスライスしたものです。

<S&P500 株価と企業利益の関係(1880年~2018年)>
S&P500 株価と企業利益の関係(1880年~2018年)

S&P500は1880年の5.11ドルから138年後の2018年には2684.73ドルに上がりました。平均年利は4.6%です。この間に純利益は0.39ドルから108.09ドルに増えました。平均年利は4.2%です。(なお、このリターンには配当金は含まれていません。)

長期で見れば、純利益と株価はほぼ同じ足並みを同じ割合で上昇していきます。ところが、10年単位で測ると株価と純利益の増減率にはそこそこバラツキがあります。

例えば、1970年から1980年の10年間においては純利益は年利10.1%のペースで上昇しているのに、株価の上昇はたった年利2.1%です。反対に、1990年から2000年の10年間においては純利益が年利8.1%で上昇しているのに対して、株価はそれを遥かに上回る年利15.4%のペースで上昇しています。

100年単位で見れば株価と純利益はほぼ連動する傾向を示すので、このように行き過ぎた場合は次の10年間で調整が入ります。

<参考>
1990年⇒2000年 株価が純利益と比べて大きく上昇する期間
↓次の10年間で調整が入る↓
2000年⇒2010年 株価が純利益と比べて大きく下落する期間

S&P500の適正株価はいくらなのか?

株価というものはとてもブレ幅が大きく、大幅に上昇する時もあれば、大幅に下落する時もあります。株価だけを見ていると、なかなか真実は見えてきません。そして、長期的には株価の根拠は純利益なので、株価ではなく純利益のベースに捉えるべきです。

2018年1月1日時点のS&P500の純利益は107.09ドル。この本来の価値(=純利益)に対して、何倍の値段で取引されているのが妥当なのか?歴史的な中央値は純利益の15倍で取引されてきました。(=PER15倍) 2010年から2018年までのPERの中央値は21.34倍。現在(2018年3月16日)の株価を元にすると、PERは25.69倍です。

ケース純利益PERPERベースの想定株価現在(3/16)の株価調整幅
1107.09ドル15倍1,606.35ドル2,752.01ドル-41.6%
2107.09ドル20倍2,141.80ドル2,752.01ドル-22.2%
3107.09ドル25倍2,677.25ドル2,752.01ドル-2.7%
4107.09ドル30倍3,212.70ドル2,752.01ドル+16.7%

現在は概ねケース3の状態で株価が推移しています。もし今後、短期的に株価が上昇して、ケース4のPER30倍に達する場合は16.7%程度の上昇余地はありますが、さすがにここまで来たら、誰がどう見ても「バブル」でしょう。保守的に想定する場合はケース2のPER20倍程度は覚悟しておくべきだと思います。(20%程度は下落する可能性は普通にありえる話です。)

ちなみに、ケース1のように41.6%も下落してしまうと、金融恐慌になります。確率は低いのですが、ゼロではありません。なぜなら、この金融恐慌レベルの調整が入ってもPERは歴史的な中央値である15倍だからです。

突然、自分の資産が半値近くまで下がったら驚く人が多いと思いますが、特におかしな話ではありません。それ程、今の米国市場の海面は上昇してきています。

本稿のまとめ

  • 現在の米国市場は歴史的には「割高な水準」である。
  • ピーター・リンチが適正株価だとみなすPER15倍という水準はS&P500の歴史的な水準と一致しており、根拠のある値である。
  • 現在のS&P500が歴史的な中央値であるPER15倍の水準まで下がると、-41.6%という大幅な調整に見舞われる。(一見、ビックリするような話ですが、「ありえる話」です。)
  • 株価は純利益を元に動いている。過去138年間で計測すると、純利益が毎年4.2%ずつ増えて、株価は毎年4.6%ずつ上昇してきた。
  • 10年という期間でスライスすると、株価が純利益に対して上昇しすぎたり下落しすぎたりする。⇒そして、次の10年で行き過ぎた株価は調整される。今は株価が純利益に対して先行している状況なので、調整が入るタイミングは遅かれ早かれ必然的に訪れる。

本稿はメルマガ2018年3月20日号のバックナンバーとなります。