「わたし、今月で辞めますから」


そう先輩に宣言した、9年前のある日。

たわごとじゃなくて、ほんとにほんとに辞めるつもりだった。

でも、ネがまじめなので、職団には毎日きちっと通った。


Y君は、なぜかわたしのことを気に入ってくれて、保険に入ってくれるというのだけど、20歳そこそこの息子の親にしてみれば、何もわからない若造に、今入ってる保険を止めさせて、新規で加入させるのはどうなのか?という思いがあり、親を説得させなければいけない事態になった。


あの時、Y君のお父さんが応援してくれたから、今のわたしがいる。


Y君が加入してくれてから、みんなが後に続いてくれた。


ずっと年上のわたしのことを「ゆっきー」と呼ぶY君。

異動先でも、誰に憚ることなく「ゆっきー」と呼ぶので、まわりからもゆっきーと呼ばれるようになり、

(はじめは恥ずかしかったんだけど、今ではもう慣れました・・・)

やっぱり彼のまわりの人は、みんな加入してくれた。


結婚して、生まれた愛娘、若干3歳にも、

「パパのお友だちのゆっきーだよん」

などと紹介してくれる。


そんなY君と、今日久しぶりに飲んできた。

ここんとこ、彼が新プロジェクトの方に異動になり、1年近く会ってなかったんだけど、たまに会っても全然ふつうのわたしたち。


「もう、10年もつきあってるんだねー」

「きっと5年後も10年後も、ずっと変わらないよね」


たぶん、お互いのことなら何でも知ってるわたしたち。


そして、なんだかんだいったって、今のわたしがいるのは彼のおかげ。


感謝・感謝


これからもよろしくね