以前のブログで、ヒューマンエラーについて紹介しました。

今回はヒューマンエラーの防止策をご紹介します。

 

ヒューマンエラーを防止するためには、

 

①作業を行いやすくする。ヒューマンエラーの発生頻度を抑制する。

②人に異常を気付かせる。損害が出る前に事故を回避できるようにする。

 

といったことが必要です。

 

①に関しては以前のブログで挙げた「字が汚い獣医師カルテを看護師が読み間違えて薬の調剤をしてしまった」の例で言うと、

・ひらがなドリルで字の練習

・カルテ記入の仕方を統一

・電子カルテを導入して書く作業を無くす

などで、ヒューマンエラーが起きる発生頻度を下げる対策が必要です。

 

②の異常に気付かせるには特別な工夫と、トレーニングが必要です。

それは、ヒューマンエラーは本人が自覚しにくいという難しさがあるからです。

 

特別な工夫の例を挙げると、

 

例1.あえて手間を与える(強制覚醒策)

単調なくり返し作業をしていると、状況変化を見落としやすくなるため、そういった状態で作業に取り掛からないように、目を覚まさせる手間を敢えて課す方法

例)大陸横断鉄道では15秒ごとにボタンを押さないと減速する仕組みを導入

 

例2.小さな事故を起こす(小事故誘導策)

寝ぼけていたり規則違反をしている人が、ただちに小さな事故を起こすように仕向け、大きな事故に至るのを防ぐ方法

例)徐行を促すための道路のコブ

 

なかなか動物病院では現実的ではないですが、調剤の単調作業でヒューマンエラーを無くすために、よく使う薬は少し手の届きにくいところに置いて、台に上って取る一手間を加えるなどが考えられます。

 

異常に気付かせるトレーニングとして、

大事故を想定して

 

①演繹法:1つの小さなミスがどこまでの大事故に発展しうるか想像を巡らせる

②事故原因帰納法:大事故を思い浮かべ、その事故が起こるために必要な要件を考える

 

をしていただくと良いです。

自分で考え、間違いも自分で気づかせることで、ヒューマンエラーに気付ける能力が養われます。