最近、「遅発型フードアレルギー検査」についてマスコミにも取り上げられるようになってきました。ネット上で検査を依頼することも出来るようになっており、当院にも検査結果を持って相談に来られる方やこの検査だけをしてほしいと希望される方が増えています。

このブログでも何度も書いていることですが、私はこの検査を「アレルギーの反応の出ている食材を調べて、食材の除去をする」という目的では行っていません。臨床的にも反応の出ている食材を除去してもそれだけでは臨床症状が改善しないことは示されているのです。

実際に、ネットで依頼した検査結果に基づいて食事除去をしたけれどよくならないという相談がたくさんあります。その一方で、食事除去を一切行うことなく、根本的に腸内環境を改善することで症状が消失された患者さんがたくさんおられます。決して食事除去が不必要だというわけではありませんが、優先順位が違うということです。また、患者さんの状況によっても異なってきます。

検査の名前が「アレルギー検査」ということで、まだまだ「アレルギーの反応のある食材をやめさえすればリーキーガット症候群が治る」という『大きな誤解』があるようです。実際に、他のクリニックでそのように指導されたという患者さんもおられます。一人でも多くの方がこのような誤解を解いてくださる事を願ってやみません。

遅発型フードアレルギー検査についての私の考えをホームページにまとめて書いています。
http://www.konishi-clinic.com/chihatugata_food.html

当院でこの検査を行うときには、「この検査は腸内環境のバランスがどの程度崩れているのか、ひいては自己治癒力がどの程度低下しているのかを評価する指標の一つです」と説明しています。腸内環境を整えることは自己治癒力のバランスを整えるためにとても重要な要素ではありますが、それだけですべてが治るわけでもありません。そのほかにもいろいろな要素が絡まりあっているのです。当院では、遅発型フードアレルギー検査などの「バイオロジカル検査」を行うことで自己治癒力の状態を客観的に把握し、それに基づいて治療を行うことをお勧めしています。
検査を受けられる場合は、それぞれの検査の持つ意味や長所、短所をしっかりと理解して受けていただきたいと思います。