-sin- #44

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彼女から発せられる声としてはあまりにも弱々しくて聞き返しそうになった

「...いいよ...私が呼んでほしいから。」

私がそう言えば、ゆっくりと首を縦に振った彼女

「じゃあ、私のことも名前で呼んで。」

「え?」

「私が名前で呼ぶのに、名前で呼ばれないのは嫌じゃん。」

ちょっとふてくされなような表情を一瞬したのが見えた

いままでの彼女からは想像できなくてかわいらしいと思った

「分かった。」

「うん。」

ほんの少しずつ彼女の印象が変わってきていることに気づいた

私はまだ彼女のことを知らない

でも、これから沢山のことを知っていきたいと思えた

「...理佐。」

少し低くて掠れている声で名前を呼ばれた
彼女に呼ばれ慣れていないなくて、ドキッとする

「ん?」

「今日は学校休みなよ。」

「あ、うん。」

「私も休む。」

「え?なんで?」

彼女が学校を休む理由が分からない
思わず彼女に問いただす

「...なんとなく。」

「学校行きなよ。」

「だるい。行かなくても勉強分かるし...」

彼女の発言で思い出した
学年でトップの成績を取っていたことを...

「いや、でも...」

「ごちそうさま。」

完全に話を逸らされた
だけど、彼女の人間味を感じられたからどうでもよくなった