いつもお世話になりありがとうございます。

 

年末からインフルエンザウイルスが流行していましたが

まだ流行が続いています。今後、B型の流行も

予想され、長引く可能性がありますので、引き続き、

マスクやうがいなどの感染予防を続けてもらい、

予防接種がまだの方は、今からでも遅くはないと思いますので

積極的に接種するようにしてください(当院では2月末まで

接種を受け付けます)。

 

さてここ数日、マスコミでコロナウイルスによる新型肺炎の

ニュースが取り上げられるようになってきました。

以前は、感染力や致死率は低めで、心配はあまり要らないと

報道されていましたが、ここ数日でかなり状況が変わってきています。

必要以上に不安を煽ってはいけませんが、今現在分かっている事で

重要と判断したことについてお伝えしたいと思います。

 

コロナウイルスは、2002年に流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)や

2012年に流行したMERS(中東呼吸器症候群)と同じウイルスですが、

今回のウイルスは、その時のウイルスとはタイプが違う新型であると

判明しています。SARSに関しては、感染者が8000人超、死亡者が

774人、MERSに関しては、感染者が2500人弱、死亡者が少なくとも

858人だったと言われています。

 

今回のコロナウイルスは、中国湖北省武漢市で見付かったもので、

当初はSARSより危険性は少ないと言われていました。

ところが、対策があまり取られず、中国国内外で感染が広まり、

日本にも多くの旅行者が来日しているため、今後、どうなるか

非常に危惧されます。

 

本日1月27日の段階での最新情報では、感染者は5800人弱、死亡者は80人という

事になっています。ただしどこまで正しい情報かは分かっていません。

ちゃんと報道されていない可能性もありますし、そもそも検査や

診察すらしていない患者さんも多いという情報もあり、

ここ数日の情報から、SARSよりも深刻になるのは間違いないのではと

考えています(既に万単位の患者数という情報もあります・・)。

 

今回の感染で懸念されることがいくつかありますが、

一番重要なことは、潜伏期間がとても長く、1日から

14日間ほどあるという点です。しかもその無症状の期間にも

感染力があり、他の人にうつす危険性があるため、

大流行になることがかなり懸念されています。

 

本来ならば中国からの旅行者を出国・入国させない対応を

すべきだったのでしょうが、残念ながらそれがされませんでした。

相当数の旅行者が海外から入国していて、それが日本でも発症し、

日本人→日本人に感染するようになった時が本当に大変な事になります。

 

もはや自分の身は自分で守らないといけない状況という事で、

注意点をお伝え致します。

 

・まずは必要以上の外出を避けてください。特に観光客が多い

 人混みは行かないようにしてください。

 

・外出する際は、必ずマスクをし、帰宅後は、うがい、手洗いを

 しっかりするようにしてください。

 

・一応、今のところ、アルコール消毒は有効と言われています。

 アルコールや、市販の消毒剤で、しっかり手指消毒をするように

 してください。

 

・部屋の乾燥は良くないので、しっかり加湿をしてください。

 その際、加湿器に、「次亜塩素酸水」という液を50ppmくらいの 

 濃度で薄めて加湿する事で、ウイルスを除去できると言われています。

 (500ppmの原液であれば10倍希釈)

 2点注意が必要ですが、加熱式の加湿器では効果がなく、超音波式や

 気化式の加湿器を使うようにしてください(一応、メーカーに

 問い合わせをしてください)。そしてもっと重要なのですが、

 「次亜塩素酸ナトリウム」を間違って使わないようにしてください!

 名前はとても似ていますが、こちらは、ハイターやミルトンなどの

 成分で、非常に強いアルカリ性です。間違えてこの蒸気を吸うと

 死亡する可能性があります(そのような死亡事故が過去に多くありました)。

 必ず「次亜塩素酸水」を使ってください。

 

・他にクレベリンという二酸化塩素によりウイルスなどを除去する

 商品も有用と言われています。卓上型やペン型などがあり

 周囲の空気中のウイルスを除去します。薬局などで販売していますので

 ご検討してみてください。

 

・感染しても、免疫力が高ければ克服できるため、免疫力を下げないように

 睡眠や栄養をしっかりとり、免疫力を下げないように気を付けて

 ください。

 

・「心配はいらない」というマスコミの報道を鵜呑みにしないでください。

 

当院では、上述の、次亜塩素酸水による加湿消毒と、クレベリンによる

ウイルス除去の対策をしております。

 

他に重要なこととして、今現在、新型コロナウイルスに対する

特効薬やワクチンはありません。検査も、通常の医療機関ではできません。

(研究所レベルでの実施)

なので、もしも、感染者と思われる方と接触し、その後、熱や咳などの

症状が出た場合、医療機関を受診しても、検査も特効薬の処方もできません。

そればかりか、もし新型コロナウイルスに感染していた場合、他の患者さんに

うつしてしまうリスクがありますので、いきなり医療機関を受診するのではなく

保健所に問い合わせをするようにしてください。

 

以上、日常生活の不安や、受験のシーズンとも重なり、とても不安だと

思いますが、とにかく上記のような対策を各自で実践いただき

個人個人で身を守ることが一番大事になります。どうぞお気を付けください。

 

また重要な情報が伝えられれば、その都度、通知するようにします。