支店長になって、敦煌へ行く研修がありました。この研修ではウイグル自治区のウルムチ、トルファンも視察するという強行軍の旅程でした。僕の関心は敦煌であり、事前に井上靖氏の小説「敦煌」を読んで出かけました。仏教に生涯を捧げた僧侶の話ですが、読んでから出かけて良かったと思いました。莫高窟を見学し、小説に出てくる僧侶の姿が心に浮かぶと同時に、圧倒的な仏画と仏像に魅了されました。

有名な莫高窟と内部の仏像の一つです!

 

夕刻から、鳴沙山と月牙泉へラクダに乗って出かけました。その頃から、風が吹き始め、丘の上へ向かう時には、ひどい砂嵐が吹き始めていた。僕はこれ以上進むと厳しい事態になるので、後ろから先頭へこれ以上進めない、引き返そうと前を行く参加者に伝言した。順調に伝言されていると思ったが、先頭をいく団長は戻ってこなかった。

僕らが休憩して30分すると団長は帰ってきたが、ひどく怒っていた。

 

上は、月牙泉の遠景とイメージです!

 

何故なら敦煌賓館で、観光局主催の歓迎会と舞踊を見ることになっていたからでした。

いずれにしても添乗員をしていた課長は団長から叱責された。結局、歓迎会には間に合わなかった。その夜、僕も部屋に呼ばれて、観光局とホテルの支配人宛の謝罪文を書く羽目になった。とんだトバッチリでした。犯人は誰か?が話題になり、どこで伝言が途切れたかが分かった。一番威張っていた人物だということが判明したが、後のまつりでした。


観光局へのお詫び状を、深夜まで推敲を重ね、やっとガイドさんに 中国語に翻訳してもらい、添乗員が届けて何とか収まりました。この研修で、黄砂による空の分断と暴風や、ベゼクリフ千仏洞も観る事ができ、僕の貴重な体験となりました。

上は黄砂と青空が交わった様子、右は僕の大好きなベゼクリフ千仏洞の写真です。

 

西安に泊まり、最後は上海でした。丁度、上海事務所長は、僕の後輩で久しぶりに再開しました。ずっと以前に、彼も一緒に行った職場旅行で、ポン引きに騙され、酷い目にあったことを思い出しました。彼は、最後の務めも北京事務所長でしたが、赴任中、コロナ禍で殆ど旅行が停止していた時期で、とても苦労していました。

 

色々あった研修旅行でしたが、多くの世界遺産を見れたことは財産になりました。そして、北京事務所だった後輩も帰国して、中国人を相手にインバウンド誘致に奔走していますが、共通の部下だった中国人の女性が来月、名古屋に来るとのことで、一緒に食事する予定になっています。

 

彼女は、とても有能で、北京に進出している企業の支社長秘書をしており、以前、北京で再会し、一緒に食事を僕もしており、10数年ぶりの再会に今から楽しみにしています。

 

 

 

 

 

旅のご用命は名古屋市中村区のJFFまで!