悪のはびこるゴッサム・シティで、ジム警部補(ゲイリー・オールドマン)と協力して、街の平和のために尽力するバットマン(クリスチャン・ベイル)。
新任の地方検事ハーベイ・デント(アーロン・エッカート)もバットマンを信頼し、3人で力を合わせて悪を撲滅しようとしていた矢先、謎の犯罪者ジョーカー(ヒース・レジャー)が現れ、「犯罪こそが最大のジョーク」と笑います。
予告のただならぬ雰囲気と、やたらに高い評価がどうしても気になって、今まで興味のなかったバットマン初体験です。
それならば予習を、とツタヤに「バットマン・ビギンズ」を借りに行ったのですが、解説を読んだ瞬間、劇場で観ていたことに気がつきました。
初体験じゃないよっ。忘れんなよ!
お付き合いで観た映画の印象なんて、そんなもの?と自分に問うてみる。。。
ともあれ、クリスチャン・ベイル、アーロン・エッカート、ヒース・レジャーと、ルックスも実力も兼ね備えた働き盛りの男たちに、脇を固めるのがゲイリー・オールドマン、マイケル・ケイン、モーガン・フリーマンの燻し銀ベテラン。
これがつまらないわけないですね。
ちなみに、私の好みはマイケル・ケイン@アルフレッド。
でも今回の主役は、すでに言い尽くされているので今更ですが、もう圧倒的にジョーカーです。
命を削って熱演してくれたヒース・レジャーのおかげで、一切の理屈が通用しない不条理の塊、問答無用の悪であるジョーカーが、ものすっごく怖いのに、不思議なほどに魅力的なキャラクターに仕上がってました。
正直、ヒースってそれほど演技派って印象でもなかったのですが…最後にこんな作品を残しちゃうなんて。
本当にありがとう。ご冥福をお祈りします。
ヒーローものとしては掟破りの、アンチ勧善懲悪。
観た後にはまったくスカッとせず、思いっきりモヤモヤしてします。
正義のために身を徹して戦えば戦うほど、ジョーカーのようなとてつもない悪が登場してしまうため、自らの存在意義について苦悩するバットマン。
あれ、これってもしかして、現在のアメリカの姿?
「これでいいのかアメリカ!?」って感じのアメリカ自虐映画がやたらに多い今日この頃ですが、アメコミの世界にまで浸透しているとは。
そんなわけで、タイトル通り終始ダークなストーリー&152分もある長丁場です。
それでも、集中力が続かず長い映画は苦手な私でも、まったく飽きることなく、気がついたら終わっていた感じでした。
だって、やっぱり、ジョーカーがすごくて、目が離せないんです。
アーロン・エッカートも、光の騎士のキラキラした感じがすごく良かった。
その分、バットマンの存在感が妙に薄かったけど、闇の騎士だからそれでよしなのかな。
タイトルにもバットマンないしね。
あ、バットモービルやバットポットは、無茶苦茶カッコよくてしびれました。
(ランボルギーニも地味に?カッコよかった)
ヒーローものは小道具も大事ですよね。
今後もクリストファー・ノーラン監督で、このダーク路線が続くのか、気になるところ。
勿論、もう、観たこと忘れたりはしません!
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