快眠アドバイス『エアコンで寝室を冷やしてるのに快眠出来ない原因』 | ウメナ寝具の快眠BLOG

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静岡県三島市の「睡眠と寝具のお悩み相談室ウメナ寝具本店」の【店長(睡眠健康指導士・sleepdesigner)】が書くブログです。睡眠の話、睡眠に絡めた寝具(布団)の話、お店の情報などを載せています。

ここ数年、夏の快眠法として「エアコンで寝室を冷やし、厚い布団を掛けて寝る方法」がメディアで取り上げられます。皆さんもどこかで目にしたり耳にしたりした事がありませんか?


20~30年前の夏と比較すれば熱帯夜の日数は各段に増えました。エアコンを使って寝室の温度を下げないと快適な睡眠環境を維持出来ない事は間違いありません




ただ、問題はどこまで温度を下げるかです。




皆さんは「厚い布団」と言われた時にどれ位の厚さ、保温力の布団(掛ふとん)を思い浮かべますか?


多くの方は冬用の保温力を持つ掛ふとんを想像すると思います。私もそうです。


でも、そんな布団を掛けて快適と思える温度は高くても22度位です。当店の冬用の羽毛ふとんになると18度以下での使用が目安です。つまり、エアコンを使ってそれ位の室温にしないと厚い布団を掛けて眠れないって事です。


昨今の夏の外気温は30度越えが当たり前です。35度を超える猛暑日もあります。しかも気象庁が発表するこの気温は日陰です。日なたはもっと暑いです。




日中にそんな高い気温の中で過ごしていて、夜に22度以下の環境で過ごす。


こんな気温差の一日を過ごす事を皆さんはどう考えますか?




人間は爬虫類の様な外気温に応じて体温を変化させる変温動物ではありません。体温はほぼ一定の恒温動物です。


外気温の変化に対しては「自律神経」を使って体温を一定に保っています。しかし、外気温の差が激しいと自律神経が対応しきれなくなり、頭痛、倦怠感、便秘などの不調が生じます。


この不調は「寒暖差疲労」と呼ばれ、専門の外来を持つ病院もあります。




日本の気候の場合、春や秋になると自然と寒暖差が大きくなるので注意が必要ですが、昨今の夏はエアコンによって人工的に気温差(寒暖差)を作ってしまっているので、春や秋に加えて"夏"も注意が必要なのです。




つまりエアコンで寝室を冷やす快眠法は

『寒暖差疲労を起こさない様な温度設定』

本来は必要って事です。


では、そんな寒暖差疲労を起こさない温度設定のポイントですが、

まず『エアコンの設定温度は寝室の実際の温度じゃない事』が一つ目です。


寝室の実際の温度「温度計」を布団・ベッドの近くに置く事で調べて下さい。




そして二つ目のポイントが、

ずばり『温度計の温度が何度になる様にエアコンを設定するか』です。




日本睡眠教育機構では夏の室温の推奨温度を『26~28度』としています。この温度なら日中の外気温との差も大きくはなりません。睡眠中の熱放出も充分行えますので眠れます。


ただ、エアコンによっては設定温度よりも室温が低くなる事がありますので、必ず布団・ベッドの近くに置いた「温度計」で室温を確かめましょう。




尚、一晩中エアコンを使うかどうか寝室の断熱性が関係します。断熱性が高い場合は冷やされた空気が維持されやすいので途中でエアコンをオフにしても良いです。逆に断熱性が低い場合はエアコンをオフにすると温度がスグに上昇してしまいますので、起床予定時刻の1時間位前まで付けておく必要があります。


それからエアコンの風が体に直接当たらない様に注意しましょう。扇風機やサーキュレーターを併用する場合も同じです。




最後に、

忘れちゃいけない事が『湿度』です。


快適な睡眠環境の指標は温度だけじゃなく『湿度』も関係します。湿度が高いと発汗がスムーズに行えませんし、不快感も増します。


寝室の湿度はもちろん、『寝具の湿度』も大事なポイントです。




夏の快眠の為にまずは寝具が汗をちゃんと吸う事が大切です。そうじゃないと体と寝具が接触している部分の湿度が高まり不快になります。


寝汗で体がベトベトになって目覚めたり寝相が悪過ぎて布団・ベッドからはみ出ているのは寝具が汗を吸えていない事を示唆しています。


寝具に汗をちゃんと吸わせるには「綿」「麻」などの『自然素材(天然繊維)』正しく使った寝具を選びましょう。ポリエステル等の化学繊維の寝具だと吸う力が不十分です。




まずはパジャマ、カバー・シーツ・ピローケース、敷パッド等の体から近い寝具を優先して自然素材に替えていきたいですね。


この夏の寝具選びについて詳しくは、下の過去に書いた『快眠アドバイス』を参考にして下さい。

●当BLOG ⇒ 快眠アドバイス(2018年5月21日)
『夏の寝具は触ってヒンヤリよりも“使ってサラサラ”』

●当BLOG ⇒ 快眠アドバイス(2022年6月27日)
『あなたが使いたい寝具はどっち?』




寝具が汗を吸った次は吸った汗(水分)を外気中に発散させる事が大切です。これには『寝室の湿度』が重要になります。寝室の湿度が高いと、寝具に含まれた水分が発散されません。


寝室の湿度は『50%前後』が理想です。


もっとも夏にエアコンを使って室温を下げる場合、同時に湿度も下がるのでそこまで寝室の湿度を気にしなくても大丈夫です。


なので、とにかく『寝具の湿度』です。




今の日本人は化学繊維の寝具を使っている方が非常に多いです。この暑い時期だと触ってヒンヤリ系の"なんちゃらクール"みたいな寝具はほぼ全て化学繊維です。


その為、今の日本人が悩む「暑くて眠れない」「夏に快眠出来ない」は

「蒸れて眠れない」「蒸れて快眠出来ない」が正確な表現
と言えます。


『自然素材(天然繊維)』を正しく使った寝具で解決するケースは非常に多いのです。




まとめますと、

①夏になると眠れないし、メディアでも取り上げるので日本の多くのご家庭でエアコンを使い寝室の室温を下げる。

②それでも快適に眠れないので、もっと室温を下げようとする。冬場並みに冷やす場合もある。

③しかし快眠出来ない原因の『寝具の湿度』に対処していないので温度を下げても解決しない。

④不眠状態に自律神経の乱れによる「寒暖差疲労」が追い打ちをかけて心身は絶不調、電気代も嵩んで家計も負担増。


この負の流れを止めるポイント、

『エアコンで寝室を冷やしているのに快眠出来ない原因』

お分かりですよね?




③の『寝具の湿度』です。


汗を吸わない蒸れる寝具を使っている事が原因です。




この夏、快眠したいならエアコンで寝室を冷やすと同時に、

汗を吸わない蒸れる寝具を換えましょう


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