また、あるリサーチ会社が2013年に消費者の寝具を購入する際に重要視するポイントを掛・敷・枕の種類別に調べた結果、どの種類においても「肌触り」というポイントが上位に入ったそうです。

しかし寝具と睡眠の専門家に言わせれば、季節を問わず、寝具を肌触り重視で選ぶのは非常に危険と言えます。
睡眠は単に意識の無い時間ではありません。人間の生命維持にとって必要な様々な生理現象を伴います。その中で入眠直後の「発汗」という現象は、快眠を目指す寝具選びにとっては非常に重要な意味を持ちます。
もし上記の様に肌触り重視で寝具を選び「素材」を無視してしまうと、実は汗の処理が苦手な素材を使っている事になりがちです。特に夏場は発汗量が増えますので汗の処理に対して一層の注意が必要となります。
ここ数年、「接触冷感」というフレーズの夏用寝具が目に付く様になりましたが、この様な商品は触った直後がヒンヤリと感じる構造・素材で作られています。ただ残念ながら多くの場合、汗の処理が苦手な化学繊維で作られているのです。実際に使うと時間の経過と共にムレ感が強くなり、不快に感じて夜中に何度も目覚めてしまうケースが多いのです。
快眠を目指すのであれば、夏の寝具選びは「吸湿・発散性」という能力を一番に重要視しましょう。ポリエステル等の化学繊維系素材は原則としてNG、綿や麻といった「天然素材」をオススメします。
化学繊維の中には高機能な種類もあり吸湿性のある素材もあるでしょうけど、大抵がその機能の付加価値によって割高になります。それなら「麻」の方が良いでしょうし、中途半端な化学繊維を選ぶ位なら「綿」を選んだ方がまず失敗しないでしょう。
寝具は素材をきちんと確かめてから、次に肌触りを確認して下さい。
また、夏用の肌掛ふとんや敷パッドの様な商品については、側生地だけでなく「中わた(詰め物)」の素材までしっかり確かめましょう。

工場で作られる製品には必ず上の写真の様なタグ(品質表示)が付いています。素材を確かめるお買い物の際は要チェックです。
それから、本当に暑い夜は我慢せずにエアコンや扇風機などの空調機器を活用しましょう。寝室の環境がある程度整っていなければ、どんな寝具を使っても快適な眠りは得られません。
エアコンの設定温度を1度変えるだけで体感温度はずいぶん変わりますし、扇風機との併用や風を直接受けない様な工夫をして、自分にとって一番良い空調機器の使い方を見つけて下さい。
■関連ページ
⇒ 快眠アドバイス:『接触冷感素材について』
⇒ 快眠コラム:『夏の眠りは湿度が決め手』
by sleepdesigner:圭
◆その他の快眠アドバイス ⇒ 〔http://ameblo.jp/sleepdesigner/entry-11902557375.html〕
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