VJC名古屋大会備忘録・レース編 | 青梅の里山から世界を目指す!~階段王に、俺はなる!~

青梅の里山から世界を目指す!~階段王に、俺はなる!~

「日本一の階段屋」横森製作所サポートアスリート・渡辺良治です。スカイランニングの都市型種目「階段垂直マラソン」で、アジア初のワールドシリーズチャンピオン、「階段王」を目指しています。

こんにちは。

 

 

今回はVJC名古屋大会のレースの中身について纏めます。

 

 

前日は湧島スグル君に三島駅から同乗させてもらい体力温存して名古屋入り車おねがい

 

 

ホテルまで送ってもらい荷物を置いて小休止…と思ったら‼️

 

 

ホテル内にまさかの階段が!キラキララブラブ

 

 

しかも14階まであるではありませんか。

 

 

正に階段好き御用達の宿でした(笑)

 

 

 

そしてブリーフィングではコースの下見もさせて頂き、前半の細かいスクエア式の部分、後半の細かく段差が変わる激斜面ゾーンなどを細かく分析することができました。

 

 

これでイメージはバッチリ。

 

 

ホテルでチャリも借りて銭湯につかり、リラックスして就寝できました。

 

 

 

そうしてようやくレース当日‼️

 

 

 

(横森製作所の有明威社長も一緒に登壇していただきました!)

 

まずは開会セレモニーでご挨拶する為に会場9時集合。

 

でも走るのは10時間以上後なので、その後はお土産を買いに行ったり、ホテルで昼寝したりして長い長い時間潰し…。

 

 

15時30分頃昼寝から目覚めて本格的に準備開始!

 

 

いつものようにやや軽めのアップを済ませて17時30分にテント集合。

 

昨日とは違いエリートカテゴリのみんなに漂う空気が緊張感に包まれていました。

18時からのエリート紹介。

もう完全に頭はレースモードです。

 

 

ふと見ると・・・。

 

 

横森製作所さんが製作してくれた横断幕が!目キューン(上杉選手の娘さん二人もいますね)
 

本当に手厚いサポートと心温まる応援に感動しました!

これは燃える、燃えまくります!!メラメラ合格グッド!

 

 

そしてとうとう、スタートラインに並びます。

加藤浩選手、上杉博一選手、小山孝明選手など顔馴染みの面々が真剣そのものの表情でスタートを切っていきます。

 

きっとこの日の為にキツイ練習に耐えて食いたいものも我慢して身体を作ってきたんだろうなぁ。

 

でもそれは自分も同じ

絶対に勝つぞ‼️

 

 

と気合を入れ直してスタートしました。

 

 

・・・が!!

 

なんとスタート時に計測タッチに一度空振りしてしまい、10秒後にもう一度やり直しました。

 

 

全く何やってんだか俺は…💦

 

と一瞬ネガティブになりかけましたが、ちょっとした気の迷いがタイムに直結するので、ここはすぐに気持ちを切り替えて慎重にタッチしてスタートを切りました。

 

 

しかし慎重になるのはタッチだけ。

 

先ずは5階までのスクエア式グルグルゾーン。

 

 

 

去年はここで35秒以上経過してしまいましたが、今回の目標は30秒ちょいくらいと見据え、超ハイペースで進みました。

 

 

序盤の身体が元気なうちにタイムを削っておかないと後で巻き返すのは不可能なんです。

 

 

手摺は基本内側を使い大周りせずクイックに身体を旋回させます。

 

タイムは縮まりますが、その分腕の力は使います。

 

ただ、それでもここでタイムを縮めておかないと後半に巻き返しが効きにくいのでやるしかなかったと思います。

 

 

そうして作戦通り、30秒で登り切り、中間計測点は32.7秒で通過。

 

降り階段で少し足を踏み外しバランス崩すアクシデントがありましたが、とっさに体幹の力を使い体勢をリカバリー💦

 

 

ここで転んだりしていたら終わっていましたね…。

 

 

 

そして勝負を決する中央階段ゾーンへ。

 

ここからもペースは緩めません。

 

 

踊り場が葛折ではなく、直角ターンなので減速幅が小さくて済むのでスピードは出せるだけ出した方が良いはず…。

 

 

特に前半、余力があるうちはスピードを殺さずに、滑らかな体重移動を意識して身体を引き上げます。

 

 

手摺も使いますが、滑らかに身体が動く内はあくまでサブウェポン。

 

 

右、左、右…と一定のリズムで片手で交互に両側の手すりを引き寄せます。

 

 

しかしこれが引き寄せすぎるとバランスを崩す…。

 

スキーのストックのような補助的な使い方に近いかも?

 

そして時折現れる60°近い激ヤバ区間は両手を同時に使い身体を「前」へと引き寄せます。

 

そんなこんなを意識して280段、ほぼ7合目地点まで到達。

 

 

ここまではほぼ想定通り。

 

足もまだ僅かに余力あり!イケる‼️アップ

 

 

再び現れる激ヤバ区間にも両手を目一杯使っての引き上げに成功し、一区間5秒強〜6秒くらいで粘ります。

 

ゴール手前3区間になったところで右側に照明器具があり、非常に掴みにくい区間がありましたが、ちゃんと覚えていて、左側を両手で綱引きのように引き寄せて登れました⇗アップ⤴︎

 

 

しかし…。やはり疲れはピークを迎え明らかに動きが鈍りました⤵︎

 

 

残り2区間!!

 

一旦傾斜は緩くなるのでスパートをかけて走って登ります。勿論手摺は交互に両側を掴みながら。

 

リズムはかなり崩れながらですが、なんとか「走り」をキープして進みます。

 

 

そしていよいよラストの直線‼️

 

この真っ直ぐ先にゴールがある…

早く、早く辿り着きたい…。

 

そう焦る気持ちとは裏腹にほぼ足が硬直状態で、腕の力に頼るしか無くなっていました…。

 

 

もうここまで来たら、リズムも身体の使い方も関係ありません💦

 

 

歯を食いしばり、顔面歪ませて、獣のような呼吸で…。

 

必死に身体を引き上げる⤴︎↗️⤴️

 

 

倒れ込みながら計測器にタッチ!!

 

0.3秒くらい?経っても音がしないので少し位置をずらしたところで漸く音が聞こえました😅

 

そのまま、すぐ近くに横たわっていた小山君に危うくぶつかりそうになりながら、ぶっ倒れてオールアウト…メラメラ

 

 

内容としてはスタートと最後のタッチに微妙に手間取ったいえ、ほぼ想定通り。

前半しっかり突っ込んだ割に最後の直線までは身体が言うことを聞いてくれました。

スピード持久力が格段に去年より上がっています。

昨年はラスト3区間ですでに体が言うことを聞いてくれなかったですから笑い泣き

 

 

これまでの持久力強化を意識した30~60分ほどの練習の効果が2分にも満たないレースにも反映されるとは、新たな発見でした!ひらめき電球目

 

 

しかし、時計は付けて計測したものの、スタートに一度失敗したので、正確なタイムは分からず…。

時計の表示を見ると、1:45は間違いなく切れたものの、43秒くらいかもしれない…

勝ち負けが微妙なラインだととても不安な想いのまま表彰式に向かうことに…あせる

 

 

女子は圧倒的に強さで立石ゆうこ選手が優勝!

 

一緒に練習して、海外転戦してきた仲間なので我が事のように嬉しく大はしゃぎしましたが、一瞬で現実の世界に引き戻されました。

 

 

いよいよ、男子のトップ3発表。

 

3位、まさかの階段坊主、矢島昭輝

タイムも超大幅更新、1分46秒47

3位でこのタイム…。焦りました💦

 

 

2位、流石の加藤浩

タイムは1分43秒98

おぉ、44秒きったか…。去年の俺より6秒ほど早い…。

 

 

とすると、優勝は小山君か俺か…。

ん?ていうか、ヒロシや階段坊主が俺らのどちらかに勝ったってこと??

 

 

などなど頭が混乱しているうちに…😅

 

 

 

「タイム、1分41秒34…、1番・渡辺良治!」

 

 

あぁぁーーーー、良かったぁ〜〜〜〜(*´ー`*)

 

 

とにかくホッとして、安堵感が全身を包み込み声が出てきませんでした照れ

 

 

徐々にうれしさがこみあげてきて・・・。

 

 

「おっしゃぁ~!!」

「勝ったぞぉぉぁーーーー!!」

 

渾身の雄たけびでした(笑)

 

からの、むせび泣きでした笑い泣き

 

優しい浩君にナデナデされてますねゲラゲラ

 

 

これだよ、これが欲しかったんだ・・・( ;∀;)

 

い、いや違いますよ、賞金じゃなくて記念すべきVJC初戦の優勝ですよ!!ニヤリ

 

しかも一緒に海外を転戦してきた立石ゆう子選手と一緒にこの場に立てて嬉しい限りです!!

 

 

恒例の階段王ポーズ

 

 

最後に一言を話をさせてもらう機会を与えてもらいましたが、

思い付いたのは一緒に競い合ったライバル達への感謝の言葉。

 

 

何度もかきますが、日本国内のバーティカルランニング、特にショートレースでのスピードは爆上がり爆弾アップ

 

 

このままではダメで、さらなる進化をしなければ世界の階段王になどなれない

 

そう思い知らさせてくれた仲間たちには本当に感謝しています。

 

 

特に一番身近でその脅威を感じさせてくれたのは小山孝明選手。

 

 

しかも、選手会長、大会運営、と一人何役もこなす活躍…。

 

 

年下ながら本当に尊敬しますキラキラ

 

 

こいつが居たからこそ、強くなれた!!

 

 

これからも自他共栄、みんなで本気でぶつかり合いながら

更に上へ上へと駆け上がっていこうぜ!!

 

 

 

VJC,サイコー!

バーティカルランニング、サイコー!

 

そしてこの激戦を映像で見たい方はぜひこちらから!!

 

本当に素晴らしい編集で、何度も見て何度も涙してしまいました・・・泣キラキラ

 

 

改めて振り返ると、この競技はまだまだ技術的面では研究が進んでいません。

 

だからこそ、年齢に左右されることなく、正しい方向で努力すれば記録更新ができるアップグッド!

 

 

ブルーオーシャンな競技であり、今後様々な分野のアスリートたちが参加してレベルが更に上がっていくでしょう。

 

 

いずれは自分の記録も塗り替えられていくのは必然ですが、まだまだそう簡単に負けるつもりはありませんし、むしろ自分の可能性を更に強く信じることができました!!

 

 

自分を脅かす仲間と一緒に更に、更に上を目指し

 

 

世界の階段王に、俺はなる!!

 

 

(photo by Takashi Sigematu)

 

 

それではまた。

 

 

渡辺良治