俺は会議通話をもう何年も毎晩スカイプで開催している、だが一度として同じように会議通話開催出来たことはない
ブロックも同じだ、何千という人をブロックしてきたが、一つとして同じ人はいなかった
結局会議通話もブロックするのも自分と向き合う作業だ
一番大切なのはよ、己に克つ力だぜ
自分じゃまるで気づいていなかったんだがな
一つブロックされると一滴
もう一つブロックされると一滴、俺の器には何かが溜まっていったのさ
そしてその日その何かが溢れたんだ
ずっと叫び出しそうな恐怖を押し殺しながらスカイプを続けてきた
今日Mくんと会議通話していたらYという14歳の女子中学生が呼ばれた。
好きなことを聞いてみると絵を描くことといったので、見てみたところ
彩色の異様に派手な孔雀のような女の子の絵だった。左右で目の色が違っている(紫と黄色)し、髪の毛も何か目のチカチカするような感じであったし
顔のバランスもおかしい、小学3年生が描くような絵だった。
私は率直に「あんまり上手じゃないね」と実際にはド下手である絵を精一杯オブラートに包みつつ言ったところ
ただでさえ口数の少ないYが全く喋らなくなった。
その後媚びを売りまくった(女は適当に褒めとけば何とかなります)ところ、なんとか話しを再会するところまでこぎ着け
「お父さん、お母さん、俺で一番好きなのは誰?」ときいてみたところ1位はお母さんだった。
これはまぁそこまでおかしくはない普通の回答である。
続けて「2位は?」ときいてみると、小さな声で「お父さん」と答えた。何故小さく言うのかわからなかったし
2位ぐらいには入っても良いかなと思っていたので、聞こえない振りをして「2位は?ねぇ?2位は??」と聞きまくったところ黙ってしまった。
そうしている内にMくんからチャットが飛んできて、お父さんが死んだという衝撃の事実が告げられた。
しかし、父親がいないのはこちらも同じである。引け目を感じることなく「お父さんどうしたの?ブタ箱にいるの?」などのささいなジョークを発したところ、このYは会議通話を落ちてしまった。
その後、チャットでごめんと謝ったが返事が無く、その後すぐにブロックされていた。
最近の子は忍耐というものがないと思う。雨にも負けず、風にも負けずとうたった宮沢賢治の爪の垢でも煎じて飲めばいいと思う。