初めての研修

会長が同行するとやっちゃんから連絡があった


約束の日

田舎では見かけない大きい外車で会長が迎えに来た

運転手はおらず会長が運転してきた

この場合、後部座席に乗るのか助手席に乗るのか

迷っていると会長が助手席のドアを開けてくれた

初めて乗る大きい外車

全く別の世界に足を踏み入れる

大げさかもしれないが、このときの私はそんな気持ちだった


会長はとても紳士的だった

車で1時間ほどの会場へ向かう

会長は44歳

会長のお兄さんがやっちゃんの同級生で、子供の頃から付き合いがあると教えてくれた

話は尽きなかった



数日後、東京研修へ

会長は別件の仕事と合わせて同行してくれた

新幹線は初めて乗るグリーン車

都内の移動はタクシー

ホテルはこれまで泊まったことのないホテルを手配してくれた

何もかもが未知の世界


私は早く研修を終え、お金を貯めて家を出ることだけ考えていた