18歳

自動車免許を取り、車を手に入れた私は親に内緒で地元に帰っていた

お金が無いので下道で何時間もかけて帰る

初めての車はMAZDAのキャロル

ブラックボディにホイルは赤

お気に入りの車だった

溜まり場になっていた同級生の家に行き

男の子達は自慢の愛車を並べる

ボンネットを開けたままカーステレオをかける

車のライトに照らされながら朝までお喋りする

田舎だから土地も広く

騒いでいても近所迷惑にならない

いつも何となく10人以上は集まっていた


高卒で就職する同級生も多く

みんなで集まっていたある日、お給料の話になった

バブルは弾けていたがまだ少し名残があった頃

高卒でも初任給で16万は貰えていた

当時の私は寮費を引かれ7万

学校の授業料、車のローンと維持費

自由に使えるお金はほとんど無かった

みんなと遊ぶお金が欲しかった


その頃、友達にコンパニオンのバイトに誘われた

2時間で5,000円

温泉場の宴会場でお酌をするのみ

あとはニコニコ笑っておじさん達の話を聞くだけ

2次会のカラオケに参加すればもっと稼げたが

私には門限があった

23時の門限を破らなければ自由だった

コンパニオンのバイトは通年ではなく、11月〜2月に集中する

私はもっと稼ぎたかった


その後、スナックでバイトする様になる