俊とは14歳から付き合った

厳しい家ではあったが、俊とのお付き合いに関しては反対されなかった

俊は少し複雑な家庭環境で

バイトをしながら高校に通い、一人暮らしをしていた

家賃は歳の離れた県外に住むお兄さんが払い

それ以外の生活費はバイト代で賄う


父は俊を可愛がっていた

バイトのない日は私の家でご飯を食べて

帰る時にたくさんの食べ物を渡していた

両親がいなくて苦労した自身を、投影していたのではないかと思う

妹たちも俊をお兄ちゃんの様に慕い

俊も楽しそうだった


俊は平日休みの私に合わせ学校を休んで会いに来てくれた

そのせいで出席日数が足ず進級出来なかった

3年生進級時、俊も退学した


その後、俊は職人になるため働きだした

休みは日曜日のみ

仕事は大変だが充実している様子

真面目に働く俊は職場でも可愛がられていた

私とはこれまでの様に会えなくなった

夜も早く寝てしまうため、今までの様に電話も出来ない

寂しかった

俊とはその後、遠距離恋愛が続かず別れた


14歳から18歳まで

多感な時期を一緒に過ごし

2人で初めての経験をたくさんした

楽しかった思い出ばかり

俊には今でも感謝している