冬-春ダイバーシティネタコレクションの続きです。今回スタートは、ダイバーシティな実践の可能性、それもやりようによってはかなり楽しそうで、それでいて可能性を感覚できそうな提案の紹介です。
*東大の学生たちによる「協力者カミングアウト」という提案@国連
http://kaigolab.com/column/29962
https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/articles/t_z0109_00045.html
どういうことかというと、それは、セクシュアル・マイノリティとアライの関係を他のマイノリティの世界にも広げていくようなイメージだと思います。
まあ、アライも一般的かというと、ぜんぜんあやしいですけど、例えばアライはレインボーグッズを身に付けたり、身の回りに置いたりすることで、セクシュアル・マイノリティの「味方」であることを示します。つまり、アライは、「味方」であることをカミングアウトするわけですが、レインボーグッズは、それを後押しするアイコンです。
これまでも、マタニティーマーク他、さまざまなヘルプマークによって、社会的な配慮を引き出すような工夫はされてきましたが、でも、それだと、ただでさえいろいろなハードルに直面している当事者たちが、さらに「カミングアウト」までして配慮を求めなければならないわけで、だからここはちょっと発想を変えて、「いろいろお手伝いする用意がありますよ」ということをカミングアウトしよう―というのがこのプロジェクトのポイントだと思います。で、レインボーグッズに相当するようなアイコンとして提案されているのがこれです。**
この発想、ちょっといけるような気がするんですけど、というか、すぐにでも、と思うのですが、どうでしょう。
*障害者施設経由で破けた硬式野球ボールを再生するシステム「エコボール」

硬式野球のボール、いわゆる硬球は、皮を糸で縫い付けて出来上がっていて、だから、使っているうちに糸が切れて破けます。このプロジェクトは、そんなボールを、障がい者施設が引き受けて縫い直しますよ―という運動です。これ、うちの学校やってるかな?まずは、そこですよね。
https://www.kanaloco.jp/article/entry-148638.html
https://www.genkimuragroup.jp/genkimura/yumekobo/ecoball.html
*起きてしまったことへの指導者、国民の対応が受け入れられる。ニュージーランド銃撃から1週間―という記事です。ちょっとタイミングがずれての紹介ということになりますが、だからこそというのもあります。
https://www.bbc.com/japanese/47635468
https://news.headlines.auone.jp/stories/international/international/12241648?genreid=55&subgenreid=151&articleid=12241648&cpid=10130000
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190325-35134666-cnn-int
*マニアフェスタ | 極上マニアが結集するフェスタ
やっぱりこういうノリってあるし、おもしろい。この人たち、オタクとの違いはどう考えてるんだろう―といったことも気になります。
https://maniafesta.jp/
*「心の問題」を抱えていても「やり直せる社会」への試み
発達障害、うつ病ほか精神的問題などで社会生活に行き詰まってしまう人たち。身近にもいると思うし、現時点で調子よくやってる人だって、ちょっとした環境の変化ひとつで、不調におちいる可能性はつねにある―というわけで、不調にはまっても何度だってやり直せる社会を―というコンセプトの社会サービスです。若者の「もう一度働きたい」に応えるサービス、開始へ、という記事。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190316-00010001-huffpost-soci
「発達障害」という言葉もこのところよく目にするようになりました。「発達障害」の人自体が増えているのか、というとそういうことではないだろう、というのが次の記事です。
*“目立つ”大人の「発達障害」 「不寛容な社会」で表面化
毎日新聞2018年5月7日 東京夕刊
https://mainichi.jp/articles/20180507/dde/012/040/019000c
この記事によると発達障害が問題視されるようになったのは、2000年代以降。「会社」を例に、こんなふうに説明されています。
「会社側の社員管理が強まり、1人当たりの業務量も増えています。少しずつルールを覚え、じっくりと取り組める仕事はなくなりつつある。もっと社会にゆとりがあれば表面化しなかったかもしれませんが、こうした社会の不寛容さが、発達障害で苦しむ若者をあぶり出しているのです」
どうすればいいでしょう?といことで提案されているのは、例えば、発達障害を抱える人が職場にいる場合の指示の出し方です。代名詞ばかりで話を進めるようなやり方はダメです。具体的に、明確に、ときに視覚情報を交えたり。つまり、ひと手間です。ここでひと手間かける気前のよさを共有出来れば、その企業全体にとってもポジティブなのではないでしょうか。だって、誰にとっても指示が具体的で明確であることは大切だし、そんなふうに指示を出せる誰かは、指示の内容を本当に理解している誰かでしょう。
「たとえ少し他の人と変わった面があったとしても、彼らを受け入れられる度量が広い社会は結局、多くの人々が暮らしやすいのです」
冬-春コレクション、もう少しあるので、それはまた続きということで。また。