・思うところがあり再読。

・現代貨幣理論について以前読んだ時より理解できたと思う。

・ケルトン氏の労働観は旧来の経済学者と大差ないな、と認識する。

・困窮している人にまず与えるべきなのは仕事でなく金ではないのか。

・ケルトン氏は、「人は労働で得られる賃金だけで生活できる」という考えに

囚われていないか。

・2019年7月に催された日本での講演で「日本はデフレ気味なのに、みなさん

インフレの心配ばかりしている。」(本書425㌻ 井上智洋氏の解説より引用)

と言ったそうだが、著書を読んだ限りケルトン氏もデフレよりインフレを恐れて

いる印象を受けた。

・ケルトン氏の提言している政策は甘すぎるし、ヌルすぎると思う。

・私はユニヴァーサル・ベーシックインカム推奨派であり、社会保障拡充派で

あり、防衛費拡充派である。

・失業保証プログラムに「議会中に居眠りしている政治家をハリセンで叩き起こす」

仕事と武装労基を提言する。二つの仕事は失業保証プログラムだけでやる仕事にし

ておくには勿体ないと思うが(国家公務員として正式に採用する方が良いだろう)。

・本書298~302㌻で紹介されているロバート・アイズナーの研究に興味を持つ。

アイズナーの著書の日本語訳が一冊ある事を知る。

 

ステファニー・ケルトン 著 土方奈美 翻訳

『財政赤字の神話 MMT入門』492㌻ 1220円(税抜)

早川書房 ハヤカワ・ノンフィクション文庫

井上智洋 解説(文庫版解説も有り)

カバーデザイン 篠田直樹(bright Light)

カバーフォーマット 坂野公一(welle design)

2022年4月10日印刷

2022年4月15日発行