2020年1月11日(土)にJSR(人本社労士の会)ベンチマークスペシャル四国が開催され、
我が地元で2社、株式会社ヴァンサンカン、株式会社マルブンを訪問した。
二番町にある会社の建物、「ヴァンサンカン パンセ」は何年か前から目にしていたのだが、
随分おしゃれな建物だなと思っていたが、これが株式会社ヴァンサンカンの社屋だとは知らなかった。
創業者石原社長と人事担当の川口さんのお二人で社内を案内してくれ、お話を伺った、その模様など。
まずは、エステティック会社の株式会社ヴァンサンカンの感想。
石原社長の現在までの事業の歩みは、「売上拡大、金儲け」ではなく、
「エステの本質」を追求してきた歴史かなと思った。
エステ以前に就いた仕事の化粧品の訪問販売では、売り上げが増大し、
人も雇っていたがいつの間にか、お客様のことを第一に考えていた最初のころより、
組織維持のために売り上げ第一主義にならざるを得なくなった状況に、
疑問を感じ再び一人に戻ったこと。
その後、新たな事業としてエステを始めたが、バブルの波にものって大いに繁盛し、
店舗も二つ出したのだが、どうやっても2つの店舗だと目が行き届かない、
自分の考える理想の姿にはならないと考え、
断腸の思いだったが、最初の店舗を占めることなったいきさつ、
絶対に儲かるからと全国展開も勧められたが断り、CMも一切なくお客様の口コミだけで事業を行ってきたこと。
そして、従業員の結婚、出産が続出したのを機に、夜9時までの営業を辞めてしまったのも、
売り上げが激減することが分かっていながら大変な決断だったはずだ。
しかし、人口減少期、働く人が少なくなる中で、このようにならざるを得ないのも時代の流れだろう。
だが、その判断に従業員が奮起し、一週間のうち金曜日だけナイトデーを作り、
それによって夜しか来られないお客さまの7割はカバーできたという。
それまで、石原社長はお客さま第一をモットーに頑張ってきたが、なぜ社員が自分と同じような意識になってくれないのか、
不思議に思っていたという。実際に中途退職者も多かったそうだ。
しかし、あるとき社長が社員を大事に思っていると感じられないと、社長と同じ心境にはならない、
夜の営業を辞めたことで、社員との距離は縮まったと感じられたという。
だが、一見無風状態に見えて、スタッフは色々な悩みを抱えていて、それを取り除くのが、
人事担当の川口さんの仕事である。
問題が上がってこず、水面下でマグマが沸々とたぎっている状態のほうが怖い、
表に出ているほうが健全、だと石原社長は言われていた。
写真は軒先に猫がいるかのように描かれただまし絵なのだが、
色々な絵やアンティークな家具、オーガニック商品の置かれた社屋は、
壁は古いパリの建物のように漆喰を使い、シックハウス症候群にならぬよう気を使うなど、
細かい配慮がなされていた。
研修ではあったが、心地よい空間で素敵な時間を過ごさせてもらった。
石原社長、川口さん、ありがとうございました。
今度はお客として、こちらにうかがわせていただきたいです。