DAWN OF THE DEAD
監督: ザック・スナイダー 
音楽: タイラー・ベイツ 
出演: サラ・ポーリー、ヴィング・レームズ、ジェイク・ウェバー、メキー・ファイファー、タイ・バーレル
2004年 アメリカ映画

 

 

ロメロ監督の「ゾンビ」を現代的にリメイクした作品。
オリジナルを踏襲しているのは、ゾンビは頭を打ち抜いたら死ぬというルールとショッピング・モールのシーンだけでしょうか。

 

基本的にオリジナルとは別物と思って観たほうが素直に楽しめる作品になっています。
ゾンビが走るんだもんなあ。反則だよ。

ただし、スピーディな展開と目まぐるしく変わるカットは、新感覚のゾンビ映画として評価できます。
残酷描写はそれなりだったですが、「PG-15」が付いててびっくり。
「死霊のえじき」のほうがよっぽどグログロだったけど、当時な何にも制限無かったような気がします。

なお、DVDのレンタル版はディレクターズ・カットでないので、残酷描写が一部カットされています。

オリジナル・ファンには嬉しいオマケとして、「ゾンビ」に出ていたスコット・H・ライニガー、ケン・フォリー、そして特殊メイクの帝王、トム・サヴィーニがゲスト出演しています。

 

 

音楽はタイラー・ベイツ。
「追撃者」等の音楽を担当している若手の作曲家です。

 

 

「ゾンビ」といえば、ゴブリンの音楽があまりにインパクト大だったので、リメイクもプログレッシブな音になるのではないかとかなり期待しました。

しかし、タイラー・ベイツがリメイク版につけた音楽は、いたってオーソドックスなホラー・ミュージック。
最近のホラー映画の定石から外れない音で、流行りのインダストリアルな風味を生かした音楽になっています。

「アンダーワールド」や「バイオハザード:アポカリプス」等の音に近い感じです。
アクション・シーンでは、「追撃者」でも見せたデジ・ロック、テクノ風の味付けが施してあります。

これといった明確なメロディも無いのですが、改めてサントラを聴くとかなり印象に残る音に仕上がっているのが分かります。

ブラスの使い方が独特で、かなりショッキングな鳴らし方をします。
所々で挿入されるシンセの打ち込みとの相性も良いようです。

オリジナル版のゴブリンの影響はほとんど感じられません。
かえってその方が良かったかも知れません。

ただ、このサントラはプロモーション・オンリーでオフィシャル・リリースはされませんでした。
プロモ盤は全31曲入りで、短い曲も多く、かなりブツ切りの印象はありますが、音質は申し分ありません。