本来、スコア盤を紹介するブログなのですが、歌モノで意外な掘り出し物があったので・・・・。
パリでフランス女と恋仲になった婚約者を取り戻す為、パリへ飛んだアメリカ女性が、
途中で出会った中年フランス男と一緒に婚約者を探し始めるというストーリー。
ありがちなラブ・コメディですが、ローレンス・カスダンが監督しているところがミソ。
この監督、「ワイアット・アープ」とか「白いドレスの女」等を撮った人で、こんなライトな作品は珍しいです。
主演はメグ・ライアン、ケヴィン・クライン、ジャン・レノ、ティモシー・ハットン。
音楽は「ワイアット・アープ」、「わが街」等、カスダン監督とのコンビが多い、ジェームズ・ニュートン・ハワード。
スコアはラヴ・テーマ1曲ですが、その他の歌モノがフランスをオール・ロケで縦断するストーリーに見事にハマッています。
シャンソンの名曲をアレンジで聴かせる曲等もあり、フレンチな香りが漂います。
個人的に目を引いたのが、ビューティフル・サウスの「ドリーム・ア・リトル・ドリーム」のフランス語バージョン。
このバンドはイギリスのギターバンド「ハウスマーティンズ」のボーカリストPaul Heatonが結成したバンドです。
シニカルでウィットに富んだ曲作りが受けて本国では絶大な人気を得ているのですが、残念ながら日本での人気は今ひとつです。
ここではメンバーの女性ボーカリストBriana Corriganがフランス語で歌っています。
(Briana Corriganは「When My Arms Wrap You Around」というソロ・アルバムを1枚出していますが、
こちらも素晴らしいのでBeautiful Southに興味のある方は是非どうぞ。)
この他にも聞き所が満載です。
1曲目にはアイルランドの吟遊詩人ヴァン・モリソンの87年のアルバムの中の曲が入っていたり、
5曲目にはミュゼット風のアレンジでトゥーツ・シールマンスのブルース・ハーモニカが入っていたり、
12曲目には90年代のワールド・ミュージックブームの際に人気沸騰したフランスのストリート・バンド「レ・ネグレス・ヴェルト」の曲が入っていたり・・・
こんな盤が出ていたとは、ラブ・コメのサントラもあなどれませんね。
これが中古で200円・・・・、いい買い物をしちゃいました。