いつ誰が言い始めた?…調べても有力な説が出てこなかったのですが、とりあえず日本生まれの独特な表現なんじゃないかしら、という気がするとあるフレーズについて考えていました。そのフレーズとは「『甘酸っぱい』思い出」や「『甘酸っぱい』片思い」などと使われる「甘酸っぱい」。ラジオから流れてきたとあるリスナーさんの青春時代の恋のエピソードを聞いたMC殿が「いやー、甘酸っぱい恋の記憶だ!キュンとしちゃう」とコメントをしていたため、「甘酸っぱい…とは?」が脳内にぺたりと貼り付いて離れなくなっちゃったんですよね。
エピソードはリスナーさんが中学生時代に経験したこと。同級生の女子とイイ仲になり、日直で一緒になったもんだからじゃあ一緒に帰ろうよってなったのに、自分は自転車登校。自転車を引っ張りながらだったから彼女の手を握るにはちょっと不自然。言葉少なきモジモジな帰り道を辿り…のでしたが、別れ際に彼女がハンドルを握る彼の手に自分の手を重ね、「また明日」とニコリ。たった数秒間の出来事でしたが忘れられない…的なお話でした。そりゃ~甘酸っぱいわ、と納得しましたよ。手を重ねられてウットリしつつも、自転車で登下校していたがために手つなぎチャンスを逃したもどかしさ…そして、二人乗りは禁止されていても「後ろ乗る?」と誘っておくくらいはしたかったという己の律儀さと勇気との葛藤に悶える気持ち…ああ、何という分かりやすい「甘酸っぱい」なんだ!素晴らしいエピソードをありがとう!と賞賛せずにはいられません。
甘酸っぱい思い出は、無論私にもあります。女子校時代に大好きだった先輩がたまたま私のクラスにやって来た時のことです(我がクラスメートに先輩の部活の後輩がいまして、何か用事があったのでしょう)。私はパックのミルクティーを飲んでいて、それを見つけた先輩が「ひと口もーらい!」とパックを私の手からサッと取り上げました。チューっと飲む彼女。そして直ぐさま「あ、全部飲んじゃった」と言われました。ミルクティーは残り僅かだったため、飲みきられちゃったんです。間接キッスをされたのに、こっちは出来なかった訳で…パックを丁寧に開きながらたたみ、「捨てとくー」と肝心のブツ(?)まで持って行かれた私。(ねぇ私のターンは?!あー!)と内心悔しがりつつも「先輩全部飲んじゃったの?もぅ、しょうがないなぁ」と笑顔で取り繕いましたよ。甘酸っぱい…ですよね?