で、もう一つ書いておく

(外国のサイトで紹介されていた日本の藤棚)

 

 

全然関係ないことなので

違うタイトルで書くね。

 

シアターレストランというところで食事をしたのだけど

全然、シアターじゃなかった。

 

シアターのステージにすることができる場所に

料理が並んでいた。

 

30名くらいのダンサーが羽を背負って踊っても全然いけるくらいのスペースがあって

LIDOをちょっとイメージさせていた。

窓の外には岩場と波が見えて、超美しい。

 

ショーがないシアターレストランは、つまらないな

と、思っていたら

誰かがピアノを弾き始めた。

 

遠くで聞こえる程度だけど

アニメの主題歌かな?

 

2曲目は、マイクを差し込むようにして奏でているものが聞こえるようにしてくれたので

ドビュッシーのクレア ド ルーンを弾いているのがわかった。

クラシックピアノの奏者だったんだね

 

それで1曲弾き終わるごとに、拍手を送った。

 

 

最後に

タイタニックを弾いてくれたのだけど、外が海なので

あまりにマッチしていて

強弱のつけ方が、たぶん、私の感性と似ていたのか

この広いシアターレストランの中でピアノ一本で、感動を作るのは

ちょっと無理があるけど

私一人で感動しておくことにした。

 

そして

 

あることを思いついたのね。

 

 

 

それは

 

チップを渡そうということ。

 

弾き終わったら、チップあげよう。

 

かつて銀座で弾いていたときには、一晩で家賃がでるくらいのチップが手に入った。

バブルの時期だったから

そうだったんだと思うけど

カラオケがない時代だったから、移調できるピアニストは貴重だったんだと思う。

うまく歌いたいものね

 

(笑)

 

音の高低は、大切。

 

 

もらってばかりいたな~

と思いながら、そうだ

今度は、あげる側になってみようと思った。

 

 

演奏が終わって

譜面を片付けているピアニストに

 

ありがとう

 

と言って、チップを渡した。

 

 

え?

 

 

と、目を真ん丸にして彼女は驚いていて

あ?

 

いえ、

 

あ…

 

ありがとうございます。

 

と。

 

もしかしたら

 

生まれて初めての経験だったかもしれない。

 

こういう大きなレストランでは、拍手をする人もいないだろう。

ましてや、演奏にお礼をする人もいないだろう。

 

でもね

ちゃんと聞いている人がいるんだよ

ちょうど、ショーがあるといいなと思っていたところに

タイミングよく弾き始めてくれたあなたに、感謝しているよ。

この場所にあった選曲をしてくれて

本当によかったよ。

 

 

みたいな…

 

 

そして

 

すごいことが分かった。

 

 

 

それはね

 

ピアニストにチップをあげてから

 

私は億万長者のような、気分になって、それが下がらないということ。

 

もちろん

気分だけだけど

 

(笑)

 

 

ぜんぜん、下がらない。

 

すごく豊かな気持ち。

 

 

世界には、音楽家や画家のパトロンがたくさんいたわけだけど

彼らは、豊かな気分をもらっていたんだろうな

 

お金をあげて、お金を払って豊かになる

 

チャリティとか寄付金とかとは、また違う

 

良いことをしたという感じもなく

かといって悪いことをしている感じもなく

 

シンプルに認めて、楽しんで、感動して

そこには

すごくピュアなものしかなくて

 

税金とか、そういうものも関係なくて

 

誰にも邪魔されず

あとくされもなく

 

表現に対して

表現するだけという

 

そうなんだよね

 

極めて

ピュアな感覚

 

 

それが

私を豊にしてくれたということなんだよね

 

ピアニストの女性は、とてもかわいい人で、薄いウィステリアカラーのドレスを着ていました。