大覚寺:宸殿 | 古代文化研究所:第2室

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ブログ「古代文化研究所」で、書き切れなかったものを書き継いでいます。

◯2022年12月21日、嵯峨野の大覚寺へ参詣した。前回、大覚寺については書いた。今回は、その内部の案内になる。入場してすぐが式台玄関になる。大覚寺のホームページでは、次のように案内する。

      式台玄関

寺伝では江戸時代に京都御所より移築したものとされ、現在は特別な賓客がお越しになられた時などに使われる。玄関内部の障壁画には、狩野永徳筆の重要文化財「松二山鳥図まつにやまどりず」が描かれている。障壁画手前には、第91代天皇の後宇多法皇が使用した御輿あり、御輿には後宇多法皇の御紋である「九曜菊くようぎく」が施されている。

◯その先が宸殿で、大覚寺の中心の建物である。嵯峨野御所とか大覚寺御所と称されただけあって、まさに御所そのものの造りである。こういう寺はそう多く無い。仁和寺とここくらいのものではないか。

      宸殿

江戸時代、後水尾天皇より下賜された寝殿造りの建物。天皇に入内された徳川2代将軍秀忠の娘、東福門院和子が、女御御殿として使用していたもの。妻飾つまかざり、破風板はふいた、天井などに装飾がこらされている。正面には御所の名残りとして右近の橘、左近の梅を配す。蔀戸しとみどの蝉の飾りは精巧な作りとなっている。牡丹の間と紅梅の間を飾る襖絵、「牡丹図」と「紅梅図」は狩野山楽筆。

◯とにかく、圧倒される建物である。前の庭も見事なもので、説明にあるように、右近の橘、左近の梅は、そのまま御所の造りとなっている。観光客も少なく、ゆっくり参観できた。こういうふうに落ち着いて見物できるのが嬉しい。なかなか京都ではできない。

◯まだまだ大覚寺は続くのだが、分けて案内するしかない。