張擴:宿溫州江心寺詩 | 古代文化研究所:第2室

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ブログ「古代文化研究所」で、書き切れなかったものを書き継いでいます。

温州の江心嶼の詩を続けているが、ブログに載せることが難しく、難儀している。どうやっても登録できないのである。字数が多くも無いのに、字数制限に引っ掛かるのである。原因不明で困っている。

〇今回は、張擴の「宿溫州江心寺詩」である。うまく載せることが出来ることだけを願っている。  

  【原文】

     宿溫州江心寺詩

          張擴

      出城何所詣

      孤嶼海雲中

      寺影一拳石

      潮聲四面風 

      斷煙迷過鳥

      密葉墜丹楓

      咄咄勞生夢

      真成一洗空

 

  【書き下し文】

     溫州の江心寺に宿る詩

          張擴

      城を出て何れの所か詣でん、

      孤嶼は海雲の中。

      寺影は一へに石を挙げ、

      潮聲は四面の風。

      斷煙は過鳥を迷はせ、

      密葉は丹楓に墜つ。

      咄咄として生を勞するの夢、

      真に一へに空を洗ふを成さん。

 

 【我が儘勝手な私訳】

     温州市街の雑踏を離れて何処か静かな処を探して、

        永嘉江の中にある江心嶼へ向かう。

      江心寺は高い塔を見せていて、

      東西南北、全てから波の音が聞こえてくる。

     江心嶼はあまりに静かなので渡り鳥が集まり、

     緑の木々の中に紅葉した木が美しい。

     誰もが苦労して生を全うしようと齷齪するが、

     ここで真生が空であることを悟りたい。