市民ZOOのメールニュースをブログで紹介することにしました。

せっかくなので?私のコメント入りです。

 

 

 

市民ZOOネットワークメールニュース2024年7月号

スタッフより

 

こんにちは。スタッフの山田倫太郎です。

7月に入り、日々の暑さが増してきていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
暑さが厳しい日々が続いておりますので、どうぞ体調には十分お気をつけください。

先日、生き物好きの友人たちと、およそ10年ぶりに海釣りに出かけました。
静岡県の磯で釣りを楽しんだのですが、ポイントまでの道中は過酷でありながらも、釣りに最適な環境でした。
磯靴という、滑りやすい岩場でも安定して歩ける靴を履いて行ったのですが、これがなければ全く釣りどころではありませんでした。
フカセ釣りという、浮きを使って餌を海中に漂わせながら魚を誘う釣り方で挑戦しました。釣果としては、メジナ(西日本ではグレ)、サバ、ショゴ(カンパチの幼魚)などがありました。特にメジナは数多く釣れました。メジナは冬になるとさらに大きくなり、脂が乗ると聞いていますが、今回の釣果でも煮付けにすると非常に美味しかったです。

マナーを守りながら久しぶりに自然と触れ合うことができ、大変楽しい時間を過ごすことができました。また、餌に食いついた魚の引きを感じることで命の重さを実感することができました。

私の知り合いに、子どもの頃から故郷で釣りを続け、環境の変化によって魚が減っていることに気づいた方がいます。
その方は大人になってから環境教育や自然保護活動を職業としています。自然と触れ合うことは多くのことを教えてくれ、我々の生活がいかにエコロジーであるかを見つめ直す機会でもあるのだと考えます。理想は、釣りなどを通じて自然や命の重さを知ることですが、人類全員が釣りをして自然を知ることは現実的には困難です。都市に住んでいるなど様々な理由で自然に触れにくい人々が、リスクを少なく自然を体感し、学べる場所として、私は動物園や水族館が重要な役割を果たしていると考えています。

少し話が変わりますが、最近、「自然と人間が関わる事柄に対して、人によって異なる感情が湧き上がる」ということを肌で感じています。
例えば、「釣りは針が魚に刺さってかわいそう」「動物園の動物は閉じ込められていてかわいそう」「生き餌はかわいそう」といった意見があります。これらの感情は、人それぞれの価値観や経験、教育背景によって異なります。「どの考えが正しいか」ではなく、とても曖昧な、人によってグラデーションがある価値観の中で、我々は自然やヒト以外の生き物と関係しているのだと指摘したいです。
余談ですが、価値観が人によって違うからこそ科学的アプローチを前提とした動物福祉の改善を市民ZOOネットワークでは大切にしているのだと感じながら私は活動しています。

例として私の価値観を紹介します。
先日、釣りに行ってきたことを大学院で同じ学科(コンピュータ系)の友人に話しました。すると、「釣りは針が魚に刺さってかわいそう、命で遊んでいる」と言われてしまいました。確かにその意見も一理ありますし、自己満足ですが私は魚をリリースするときに謝りますし、魚を食べる時はなるべく美味しく調理して「いただきます」を言うようにしています。

一方で、この友人が何気なく享受している都市の効率的な生活を実現するために、
例えばダムやトンネルなどのインフラ建築や大量生産を実現する事業で多くの自然が、認識の範囲外つまり感情なしに犠牲にされているのも確かだと思います。
環境教育や自然保護活動を職業としている私の知人とは違い、自然に触れることがない友人はそのことに気づくこともなく、私の自然からの学びや食育に関する実習に感情的に批判するのは都合がいいと感じてしまいます。

自然やヒトと生き物の関係を考える上で、まずは価値観の違いを理解し、尊重し合いながら、より良い未来を築くために対話を続けることが重要だと考えています。
自然という壮大な環境でこのような問題を考えるのは難しいかもしれません。
そんなときに、自然を動物園や水族館に落とし込んでヒトと生き物の関係を考えてみるのも分かりやすいのかもしれませんね。
 

 

くまおコメント

 

 

盲目的な「かわいそう」は知識のなさが関係していると思っています。

教養がないと「世の中には自分の知らない世界がある」ことが想像することができません。

 

かわいそうだから野菜しか食べないわ、なんていう人もいらっしゃるわけですが

野菜を作る畑にも生き物はいるし、畑は山を削ってつくられたのであれば

そこで生きていた動物たちに大きな影響があるわけです。

 

これは畑や山にいる生き物を知らなければ思い至りません。

 

「遠く離れたオランウータン、かわいそうだけど、私たちのはどうにもできない

地元の人たちはひどい、オランウータンのことなんて考えていない」

と思ってしまうかもですが、オランウータンを脅かしているアブラヤシ農園のパーム油は

地元の人たちの大切な収入源であり、生きていくにはどんどん作って売らなければいけません。

そして作られたパーム油は日本でもたくさん使われていて、私たちも恩恵を預かっているのです。

 

知れば知るほど、世の中には「かわいそう」があふれていて

どうすればいいのかわからなくなってしまうと思います。

正しい情報をきちんと知って、できることからコツコツとやってみる。

そのコツコツが集まってやがでは大きな力になる。

それが私たちのできることなのかなと思います。
 

その初手である「きちんと知ること」のきっかけが

動物園・水族館の役割のひとつなのかなと思っています。

 

 

 

 

エンリッチメント大賞2024最新情報

 

エンリッチメント大賞2024 募集期間を終了しました!

4/20〜6/15の約2ヶ月の募集期間で、エンリッチメント大賞2024の応募を受け付けました。
ご応募くださった皆さま、ありがとうございました。

エンリッチメント大賞2024の審査は、このあと一次審査(書類審査)、二次審査(審査委員会)と進んでいきます。
現在、一次審査がほぼ終わったところで、これから順次一次審査通過の園館の皆さまには個別にご連絡いたします。
審査の進捗については随時このメールマガジンなどでお伝えしていきますので楽しみにお待ちください。

※エンリッチメント大賞2024は(公社)日本動物園水族館協会の後援を受けています。

○募集期間
2024年4月20日(土)〜6月15日(土)(当日必着) ※締め切りました

○応募について
動物園や水族館での動物たちの暮らしを豊かにしていると思われる取り組みをご応募ください。
園館関係者の皆さまからの推薦もお待ちしています。複数の応募も大歓迎です。応募フォームからご応募ください。
https://shiminzoo.studio.site/5
※応募の詳細や注意事項については、募集要項をお読みください。

○表彰
動物たちの生活がより豊かになり、エンリッチメントや動物たちの暮らしについて来園者の理解が進むような取り組みや施設について選考し、
「大賞」「正田賞」「その他各賞」をそれぞれの基準で評価し選定します。
発表は【2024年10月ごろ】を予定しています。

表彰式ならびに受賞者による記念講演は12月7日(土)に東京大学弥生講堂で開催予定です。
各種団体によるブース出展や受賞記念パーティーなどのイベントも盛りだくさんですので、ぜひ参加をご予定ください!

詳細は、https://shiminzoo.studio.site/5 をご覧ください。

■「エンリッチメント大賞2023表彰式・受賞者講演会」
 開催のご報告とYouTubeでのアーカイブ配信のご案内

2023年12月9日(土)に開催した「エンリッチメント大賞2023表彰式・受賞者講演会」のようすを、YouTubeでアーカイブ配信しております。
審査委員の岩田惠理先生による基調講演「環境エンリッチメントの仕組み」&表彰式での審査委員による講評コメントと、
環境再現賞・インパクト賞・奨励賞・正田賞を受賞された皆さまによる受賞者講演の計5編を公開しています。
当日お越しになれなかった方、もう一度講演を聞きたい方は、以下のURLよりご視聴ください。

★市民ZOOネットワークチャンネル★
https://www.youtube.com/channel/UClYn_MSOvm7q1vxkKt6dEqA

【主催】NPO法人 市民ZOOネットワーク エンリッチメント大賞2023表彰式・受賞者講演会 実行委員会
【後援】公益社団法人日本動物園水族館協会
【問い合わせ先】市民ZOOネットワーク
TEL:03-3395-8568 e-mail:info@zoo-net.org
 

 

くまおコメント

 

 

灼熱のヒアリングがはじまります。

焦げたり、蒸発したりしませんように・・・!

 
夏の動物園を快適に過ごすためのアイテムはいろいろあるようです。
私は一昨年くらいに、ちいさな扇風機を買いました。
服の中に風が送られると少し涼しく感じます。
でもものすごく暑くて湿気がすごいと熱風が送られるので
さわやかさが半減してしまいました・・・。
冷却装置がついているものもありますが少し重いので悩ましいです。
 
自分たちの心配はもちろんですが動物たちのことも心配ですよね。
ついついホッキョクグマなどはクーラーのついたお部屋で
過ごして欲しい・・・とおもってしまうのですが

天王寺動物園にいたバフィンさんは暑い夏でも

外で過ごすしている姿をたびたび見かけました。

クーラーの涼しさを感じられる寝室の入り口あたりにいたのですが

やはり動物はお外のほうが気持ちが良いのかなぁと思ったりしました。

 

これはもう人の憶測でしかないわけなので

どちらの環境にいたいのか、選べるようにしておくというのが

1番の動物福祉になるのでしょう。

 

■「エンリッチメント大賞2023表彰式・受賞者講演会」

 開催のご報告とYouTubeでのアーカイブ配信のご案内

2023年12月9日(土)に開催した「エンリッチメント大賞2023表彰式・受賞者講演会」のようすを、YouTubeでアーカイブ配信しております。

審査委員の岩田惠理先生による基調講演「環境エンリッチメントの仕組み」&表彰式での審査委員による講評コメントと、

環境再現賞・インパクト賞・奨励賞・正田賞を受賞された皆さまによる受賞者講演の計5編を公開しています。

当日お越しになれなかった方、もう一度講演を聞きたい方は、以下のURLよりご視聴ください。

★市民ZOOネットワークチャンネル★

https://www.youtube.com/channel/UClYn_MSOvm7q1vxkKt6dEqA

【主催】NPO法人 市民ZOOネットワーク エンリッチメント大賞2023表彰式・受賞者講演会 実行委員会

【後援】公益社団法人日本動物園水族館協会

【問い合わせ先】市民ZOOネットワーク

TEL:03-3395-8568 e-mail:info@zoo-net.org



■エンリッチメント大賞へのご支援をお願いします

平素よりたくさんの皆さまからご支援の寄附をいただき、ありがとうございます。
今年度も引き続き“コロナ禍”の影響による制約があるなかでの運営となりましたが、
みなさまからのご支援のおかげで、無事に大賞を決定し、表彰式も開催することができました。
毎回のお願いですが、引き続き、来年度以降の開催へのご支援をよろしくお願いいたします。
今年度は目標金額を75万円に設定しておりますが、毎年なかなか満額には達成できず、苦しい運営が続いております。
動物たちのより良い暮らしをサポートするため、多くのお心添えをお待ちしています。

目標金額:毎年約75万円(募集、審査委員会開催、現地調査、表彰式&講演会)
お振込先:
【郵便振替口座】00110-1-56206 市民ZOOネットワーク
【ゆうちょ銀行】〇一九店、当座口座、0056206
(エンリッチメント大賞継続への寄付である旨ご記載をお願いします)


★★市民ZOOネットワークでは、環境エンリッチメントの試みを、市民が理解し、評価し、応援する社会づくりを目指し、
今後もエンリッチメント大賞を継続していきたいと考えています★★

 

 

研究会&イベント情報

 

▼市民ZOO・セミナー情報‥‥‥‥

■市民ZOOネットワークセミナー「『近代の絶滅』を動物園の側から考える」
ゲスト:川端裕人さん

エンリッチメント大賞創設から20年以上にわたり審査委員をお願いしている川端裕人さんが
『ドードー鳥と孤独鳥』(国書刊行会)で「第43回新田次郎文学賞」受賞されました。
受賞を記念して市民ZOOネットワークで、川端さんに「『近代の絶滅』を動物園の側から考える」というテーマでお話をいただきます。

日時:2024年8月31日 14:00〜16:00(予定)
会場:地球環境パートナーシッププラザ(GEOC) 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-53-70 国連大学1F
参加費:サポーター1,000円、一般2,000円
お申し込みフォーム:https://forms.gle/2Bki3fCT6N5xWxwP7

 

 

■五代目猫八展

日時:2024年7月27日(土) 、28日(日)

12:00〜18:00(最終日は〜17:00)

場所:Gallery Cafe *Kirin*

●たっぷり演芸会

日時:2024年7月27日(土) 18:30〜20:00(開場18:15)

参加費:3,000円

概要:演芸+休憩+トーク

https://kiringallery.thebase.in/items/86514721

●さくっと演芸会

日時:2024年7月28日(日) 12:30〜13:00(開場12:00)

参加費:1,500円

概要:演芸+ミニトーク

https://kiringallery.thebase.in/items/86668000

■中村元の超水族館 大阪ナイト8

『水塊ランドスケープ』

日時:7月14日(日) 17:00〜19:00

場所:Gallery Cafe *Kirin*

参加費:3,000円

ネットショップURL:https://kiringallery.thebase.in/

 

 

 

くまおコメント

 

市民ZOOネットワークのイベントのお知らせです!!

お待たせいたしました!

 

 

エンリッチメント大賞の審査員を1番長くつとめてくださっている川端先生のイベントです。

ステキすぎるドードー本は皆さまもう読まれましたでしょうか?

私はそのステキすぎる装丁を飾るだけで満足してしまっており

受賞をきっかけに、ようやく読み始めたところなのです💦

 

受賞作の一つ前の本がこちら。

ワクワクして読みやすく夢中になって読みました。

 

この本はドードーについて川端さんがあちこちで調べたときの

様子を知ることができる1冊となっているのですが

受賞作のほうは川端さんのフィクションフィルタがかかると

世界はこんな風に見えるのか!というようなおもしろさもあります。

 

 

久しぶりのフィクションを読んでいるので

じっくりどっぷりその世界に沈みたいと思います。

 

 

 

猫八さんは昨年に襲名されました。

東京の寄席を50日間!その後も日本全国をまわられていましたが

ついに!大阪の小さなギャラリーに来てくださることになりました。

 

 

五代目猫八展では、昨年春の「五代目江戸家猫八襲名披露興行」50日間を支えてくれた幟と後ろ幕(あべ弘士さんの描き下ろし)を展示いたします。さらに披露目中、番頭さんたちが着ていた猫八半纏に袖を通していただけるコーナーも!(イベント前後の混雑時にはご遠慮いただく可能性もあります)猫八襲名を振り返るミニ写真展では高座写真の他に、舞台裏の写真なども展示予定です。会期中、カフェではイベント限定の猫スイーツをお出しします。ぜひゆっくりお過ごしください。猫八さんご本人も2日間在廊します。

 

ぜひぜひ足をお運びください!

 

 
猫八さんの大好物もりもりの
「ねこまっしぐらパフェ」をご用意してお待ちしております!

 

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水分補給をしっかりしながら

7月の動物園を楽しみましょう(・ᴥ・)✨