金重道明さんのこと
金重道明先生は僕が最初に教えを乞うた備前焼作家です。
親しく語り、時にプライベートの相談も聞いてくれました。
いつも穏やかな笑顔で兄と慕っていました。
備前焼のこと、窯詰めのこと、窯焚きのこと、そして御尊父・金重陶陽先生の日常や備前焼に対する考え方も教わりました。
若さが手伝って、今考えると恥ずかしくなる質問にも僕が解るまで応えてくれました。
振り返ると夢のような日々でした。
残念ながら61歳で病に倒れご逝去されました。
既に道明先生がいなくなった年齢を僕は越えています。
時は20世紀から21世紀へと移っています。
20世紀の芸術を未来に伝えて行くことが、今後の僕の天命です。
その為に自己管理して長く仕事を続けて行きます。