八十番札所の近くで、テントを張るために、空き地などを探したのだが、みつからなかつた。私としては、今夕はあまり寒くなかったので、金銭的に考えて、宿に泊まらなくてもいいだろうと考えていた。しかし、暗くなってきたので、旅館を三軒回り、その中の一つに、素泊まりで泊まることにした。
宿の部屋で、私は、いつものように瞑想を終えて、布団の中に入った。
すると、おもしろいことに、私の全体が、空気を布団のように感じていて、実際の布団の重さが身体に伝わってこない。さらに、空気が、粒子で、構成されているのだと感じていて、その粒子が、私の体中の細胞を微細に震わせている。
『無限の本質は、法則的自由なんだぁ。安らいでるなぁ』と思う。
法則と自由が調和しているようだ。・・・つづく。