「子どもを信じて見守る」
子育ての情報を集めていると、この言葉をよく聞きます。
その一方で、お母さんたちから、
「子どもを信じて見守っているだけでいいの?」
という葛藤の声も聞きます。
今日は、その葛藤に対して、僕なりの結論を1つ出していこうと思います。
先に結論からお伝えしておくと、
「子どもには、肯定的な関わりをしていくといいよ」
です。
「肯定的な関わり」っていうと、
「褒める」
「認める」
みたいな関わりを思い浮かべる人もいるかもしれません。
子どもを褒めたり、認めたりするのは、
「親のあり方」
「親としての軸」
が整っていなかったら、
「子どもをコントロールすること」
に繋がります。
例えば、親が「子どもに勉強をしてほしい」って思っているとしますよね。
そうすると、
子どもの勉強に繋がる行動 ⇒ 褒める
子どもの勉強に繋がらない行動 ⇒ 褒めない
っていう態度の差が表れます。
子どもも、親の態度の差を感じ取って、
「お母さん(お父さん)に喜んでもらうために、勉強に繋がる行動をしよう」
って思ったりします。
これまで僕が出会ってきた事例で興味深かったのが、
「通信教材」
「習い事」
ですね。
子どもが「勉強したい!」って言うんですよ。
ほんで、その言葉を受けて、親が教材を購入します。
でも、いざ始まってみると、子どもはほとんど教材に手をつけない。
それを見て親は、
「あなたが『やりたい』って言ったのに、なんでやらないの!!」
って怒ります。
なんで、子どもが自分から「やりたい」と言った教材なのに、全然手をつけないのか分かりますか??
細かいことを除けば、端的に言えば、子どもからすると
「ちょっと言ってみただけだった」
からです。
普段、親と一緒に過ごしている子どもからすると、
「勉強について、前向きな姿勢や発言をすると、親が喜ぶ」
っていうことを肌感覚で分かっていたりします。
そして、親は「子どもに勉強をしてほしい」って思っているから、
子どもが「親を喜ばせる」ために言っただけの何気ない一言に、
特に何の精査もせずに、鵜呑みにして、お金を支払っちゃった、
っていうのが、この事例の実態です。
「子どもがやらない可能性」
って、冷静な時なら普通に思い付くし、そんな特別な可能性でもないし、低い可能性でもありません。
じゃあ、なんで思い付けなかったのか?っていうと、
「子どもに勉強してほしい」
っていう下心があったからです。
この下心が、親の目を曇らせて、思考を鈍らせてしまった。
平常時なら全然思い付けた可能性にも、全然気付かなかったわけです。
そして、この下心があることで、
「子どもに勉強をしてほしい」
⇩
自分から「やりたい」と言ったのだから
「子どもは勉強をするべき」
というように、明確に子どもをコントロールする意思へと変貌を遂げるんです。
親のこのような心理状態を
「色めき立つ」
って言っています。
「子どものやりたいことをやらせてあげた」
っていうのは、一見すると
「肯定的に関わった」
ように思えますよね??
でも、結果的には、
「子どもをコントロールすること」
になってしまっています。
表面的には、肯定的な関わり方(=やりたいことをやらせてあげる)だったのに、
結果的には、否定的な関わり方(=コントロールや怒り)になってしまってる。
その変化のキッカケは、
「下心が、親を色めき立たせてしまった」
っていうこと。
肯定的な関わり方を貫いていくなら、親の中にある、
「子どもに勉強をしてほしい」
っていう気持ちと向き合って、しっかりと課題を分離する・・・
そういうことが大切になってきます。
そうすると、
「子どもが勉強をしたいならしたらいいけど、したくないならしなくていい」
と思えます。
子どもが「教材を買って、やりたい」と言った時に、
「まずは無料のものから始めてみよう」
「どうして、勉強をしたいの?(しなくても、あなたは可能性に満ち溢れているし、十分に素敵だよ)」
みたいな関わりができるようになります。
ここまで読んでもらったら分かると思いますが、子どもに肯定的な関わりをしていくためには、
「何をするか」
「何を言うか」
っていう行動ではなくて、
「どういう意図でやるか」
っていう精神面が重要なんです。
「親のあり方」
ですね。
親の関わり方には、3つの段階があります。
1.否定的な関わり
否定、指示、命令、不安や怒りをぶつける、禁止や制限・・・
2.介入しない関わり
信じて見守る、放置、放任・・・
3.肯定的な関わり
対話、コーチング、自律学習のサポート・・・
今、自分がどの関わりをしているのかは、
「今、自分が何をしているか」
「今、自分が何を言っているか」
ではありません。
「最終的に、どうなったか?」
で判断します。
子どもが「勉強やりたい」と言って、親が教材を買った
⇒ここまでだと、一見、肯定的な関わりに見えます
全くやらない子どもを見て、親が勉強をやらせようとした
⇒ここだけ見ると、否定的な関わりになってる
この場合は、最終的に、子どもをコントロールして、否定的な関わりになってるので、
「親は、子どもに否定的な関わりをしている」
って判断をします。
表面的には、肯定的な関わりに見えるんだけど、
実際は、否定的な関わりだった!
ってことです。
「信じて見守る」などの介入しない関わりは、一部の例外を除いて、
「否定的な関わりをしない」
「否定的な関わりをしたいのを我慢している」
っていう関わりになってることが多い。
この事例に出したお母さん、実在するんですけど、たしかに子どもを信じて見守ってた。
でも、心の中に、
「子どもに勉強をさせたい」
っていう気持ちがあったから、子どもとコミュニケーションを取ると、色めき立ってしまうんです。
むしろ、子どもに否定的な影響を与えないために、距離を置いて、見守ってた、っていうのが実際でした。
一般化しちゃいますけど、信じて見守るのが、
「子どもを何とかしたい気持ちを抑え込んでいる(=隠れ否定)」
になってるケースが大半です。
信じて見守ってるというよりも、
「信じられていない気持ちを抑え込んでいる」
ってなってる人が多い。
表面的な関わり方を変えるのではなく、
根本的な「考え方の癖」や「べきねば」、「想い」に向き合っていきます。
それで、子どもを心から信じられるようになると、
もう何も我慢しなくてもよくなる。
親のあり方として、「子どもを信じている」っていうのが体現できます。
その状態で、
「言葉がけ」
「質問の仕方」
「心の状態のコントロール」
などのコミュニケーション技法を学んでいくことで、
「肯定的な関わり」
を身に付けていくことができます。
否定的な関わり(指示や命令、イライラ、制限、禁止など)
⇩
親の考え方の癖や、感情と向き合っていく
⇩
介入しない関わり(信じて見守る)
※考え方の癖や、感情と向き合ってないなら、隠れ否定(放置、放任)になってる
⇩
コミュニケーションのノウハウを学び、身に付ける
⇩
肯定的な関わり(対話、自律学習のサポート、コーチングなど)
というように関わり方が変わっていきます。
肯定的な関わりの何がいいのか?っていうと、
「子どもが親に何でも相談できて、親が子どもの味方になれる」
「親が経験してきたことや学んできたことが、子どもの人生の役に立つ」
「子どもが1人では乗り越えられない壁も、親のサポートがあると乗り越えられる」
「子どもが自分で考え、自分の意思で行動できるようになる」
「子どもが楽しく、イキイキとし始める」
「子どもが自分から勉強をしよう、努力をしようと思えるようになる」
そして、
「子どもが人生を妥協せずに、自分らしい人生を生き、最大限に人生を楽しむことができる」
ようになります。
「子どもが人生を妥協せずに、自分らしい人生を生き、最大限に人生を楽しむことができている」
これが、
「自立」
です。
ここまでかなり詳しく書いてきましたが、
「頭で分かっていても、なかなか上手くできない」
「実際にやってみると、不安やイライラでいっぱいになってしまう」
「実践しようとすると、ついつい口を出してしまう」
っていう方が多いと思います。
頭で理解するだけじゃなく、実践して、身に付けて、
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