この記事を読んでる人は、おそらく
「これまで、子どもに勉強をするように言ってきたけど、上手くいかなかった人たち」
なんかなと思います。
そうじゃなくても、そういうことを想定して書いていきます。
これまで、子どもに勉強をするように言ってきてるのなら、きっと子どもは勉強をしようとしなくなってるし、勉強を嫌いになってることすらあると思う。
この場合は、まずは
「勉強に対する嫌悪感や自信の無さ」
を取り払うことから始まります。
やり方は、シンプル。
「遊びの解放」
です。
子どもの遊びにかけている制限を全て取り払います。
人の心は、スイッチのようにバチッと切り替わるものでもないから、「遊びの解放」をしただけだと、自分から勉強をするようになるとは限らない。
っていうか、そもそも、
「なんで、遊びの解放をするのか?」
っていうのは押さえておいてほしい。
子どもが自分から勉強を始めるようにするために、「遊びの解放」をするんじゃないんよ。
「遊びの解放」をする目的は、
「子どもの主体性を取り戻すこと」
にあります。
BASEでは、ここをきっちりと伝えているんだけど、僕のメルマガやブログをちょろっと読んでるぐらいの人は、けっこう勘違いしてる人が多いところ。
「遊びの解放をしたら、子どもが自分から勉強を始めるようになる」
っていうのは、いくつか論理をすっ飛ばしちゃってるんよね。
「痩せる料理を食べれば、痩せるんでしょ?」
みたいな感じに理解しちゃってる。
痩せる料理を食べたら、「太る」んよ。
体の中に物を入れてるんだから、その分は確実に増えてる。
体の中に物を入れたのに体重が減るなら、それは物理法則に反してるし、きっとお腹下して食べた分以上が体外に排出されちゃってるよね(笑)
「遊びの解放」をする目的は、
(旧)親が考え、親が決め、親が管理をしてきた
↓
(新)子どもが考え、子どもが決めて、子どもが行動をする
に切り替えて、
「子どもの主体性」
を返還するためです。
大政奉還ですよ。
朝廷に政権を返還するためにやるんです。
この時、子どもがどういう行動を選択するのかによって、
「親がこれまで子どもにどう関わり、それによって、子どもが何を学習してきたのか?」
っていうことが明らかになります。
今まで付け焼刃で、急ごしらえのテスト対策(一夜漬けとか)をしてきたけど、そういう勉強をやめた時、自分の素の学力はどんなもんかが明らかになる。
着飾っていたものを脱いで、素のままの自分が明らかになる。
「親が子どもをコントロールする」
っていうのをやめた時、
「素の子どもの状態」
ってのが、どういう状態なのかが明らかになります。
子どもの知的好奇心が育っていると、「遊びの解放」をしただけでも、子どもは色んなことに興味を持ち始める。
しばらくはゲームやYoutubeをやるかもしれない。
でも、その様子もよく観察してると、多種多様なゲームや動画を見てたりするんよね。
ゲーム実況も見るし、科学実験や、生物関連の動画や、雑学、コメディなど、色んな動画を見てたりする。
社会情勢やニュースの動画なんて見始める子もいる。
一方で、これまで子どもの知的好奇心を刺激してなかったり、勉強をさせようと子どもとバトルを繰り返してきてるなら、「遊びの解放」をすることで、ゲームやYoutube三昧になっていく。
どちらにせよ、
「それが子どもの現在地」
であり、
「子どもの素の状態」
です。
で。
前半の取り組みで、最も大事なことを書きます。
「遊びの解放」のもう1つの目的。
それは、
「親が子どもへの期待を手放す」
っていうこと。
学校に行ってほしい。
勉強をしてほしい。
良い成績を取ってほしい。
受験勉強をしてほしい。
宿題をしてほしい。
言うことを聞いて欲しい。
片付けをしてほしい。
家事手伝いをしてほしい。
頼んだことをきちんとやってほしい。
子どもの遊びを制限していた理由の1つが、
「やるべきことをやらせるため」
だったんだと思う。
やるべきことをやらせるための制限だったり、
やるべきことをやらなかったことへの罰だったり。
この「やるべきこと」っていうのは、紛れもなく
「親の子どもへの期待」
です。
子どもに勉強をさせたかった。
子どもが勉強をしていないと、親の心がざわつくと思います。
「このままでいいのかな」
「将来、この子はどうなってしまうんだろう」
「親としてやるべきことができていないんじゃないか」
そんな不安が出てくるんじゃないかと思う。
こういった不安は、
「親の課題」
です。
自分の心と向き合い、怖れを乗り越え、子どもを信じる勇気を持てるようになること。
これが「親の課題」です。
親の心が抱いてた怖れに打ち克つ勇気が持てなかったから、
その怖れを見ないように、避けるために、
「子どもへの期待」
を持ち、
「期待通りに、子どもをコントロールしようとしてきた」
んだと思う。
「親の言うことを聞かない子ども」
が問題なんんじゃなくて、実は、
「子どもに言うことを聞かせようとしてきた親の心」
に課題があったわけです(問題じゃないよ)。
「遊びの解放」をして、親が自分の心と向き合い、子どもを信じられるようになる。
そうすると、子どもは「主体性」を取り戻し、
自分で考え、
自分で決めて、
自分で行動をし始める。
自分で考えて、
自分で決めて、
自分で行動して、
行動した結果の責任を自分で取る・・・
っていう体験学習のことを
「自律学習」
って言います。
ゲームをしたいと思って、
ゲームをすると決めて、
ゲームをすることもあるでしょう。
ほんで、子どもはゲームから楽しさを感じたり、
心が満たされたり、安心感を感じたりするかもしれない。
子どもは子どもで、自分なりの目的と理由を持って、ゲームをする。
ということは、その目的と理由が果たされれば、それ以上はゲームをしないのよ。
だから、「遊びの解放」をし始めて、親のことが信頼できるようになると、まず子どもが「ゲーム依存症」になることはありません。
ゲームをしない親からすると、ゲームにハマってる子どもはみんな「ゲーム依存症」に見えるかもしれんけど、子どもの立場に立つことができれば、それが「ゲーム依存症」じゃないことは一発で分かります。
これまで、子どもに勉強をさせようとしてきて、子どもが勉強をしなくなったり、勉強を嫌いになってしまっている場合。
まずやることは、
「遊びの解放」
です。
「遊びの解放」とは、
「親が子どもの遊びにかけている制限の一切を取り払うこと」
です。
「遊びの解放」をする目的は、
1.親が自分の心と向き合い、「子どもへの期待」を手放し、どんな子どもであっても受け容れ、信じられるようになること
2.子どもの「主体性」を取り戻し、子どもが自分で考え、自分で決めて、自分で行動をし、さらに、行動した結果を自分で責任で取る「自律学習」へと繋げていくため
です。
「遊びの解放」はそういう目的でやるから、子どもが自分から勉強を始めるかどうかは、
「それまで、子どもの知的好奇心がどれほど育っているか」
によります。
あと、この一連の話で、親が押さえとかんとあかんのは、
僕が言う「勉強」とは、
「学校で学ぶ内容 + 学校で学ばない内容」
の両方を含めて言っています。
学校で学ばない内容で、最も分かりやすいのが
「ゲームに関する勉強」
かな。
ゲームの攻略法を学んだり、
ゲームに関する知識を増やしたり、
ゲームのシステムを理解することだって、
「勉強」
です。
こういう「子どもがすでに興味を持っていること」を否定したり、排除をして、
「学校の勉強だけをやってもらおう」
っていうのは、まずもって無理だと思うな。
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