原題・「9 Рота」・2005年・ロシア、ウクライナ、フィンランド

監督・フョードル・ボンダルチューク

出演・アルトゥール・スモリアニノフ、アレクセイ・チャドフ

●あらすじ

ソ連軍第9中隊の新兵として戦場に踏み込んだリュタエフたち。死を恐れないイスラム武装勢力との戦闘で神経が疲弊する中、彼らは戦いの最前線・3234高地の守備を命じられる。

イスラム武装勢力はこの高地を奪還すべく兵力を集中して総攻撃を開始した。第9中隊は絶望的な状況の中で決死の戦いを続けるが・・・

●感想・・・観たのは初めて

アフガン紛争（作中は1988年で末期の頃）が舞台の実話のロシア映画。

本作はロシア版プラトーンとの宣伝文句が気になっていた映画。ある程度戦争映画を観てきた人向けの作品である事は間違いないです。

前半が「フルメタル・ジャケット」、後半が「プラトーン」で、更に他のベトナム戦争映画からの影響も見受けられる、いいとこどりのロシア映画。

上記2作品が好きな人はすんなりと入り込めるはず。

新兵キャンプに送られ丸坊主。そして古参の軍曹にこれでもかとみっちりしごかれます。

前半はそのまんまフルメタル・ジャケットすぎで、ちょっと失笑なシーンも・・・全体的によく出来ているのですが、本家程の迫力はありません。

前半で登場人物のキャラクターが紹介され、後半の実戦へと上手く引き継がれていきます。

後半はアフガンで最初は軽いパトロールからスタート。

戦地に慣れ基地で酒盛（ラリッたり）するところなどは、プラトーンからの影響を強く感じます。

タリバン（ムジャーヒディーン）の大部隊に襲撃されるシーンは、まさにプラトーンそのもの。

●兵器＆戦闘

ロシア国防省全面協力作品で、これでもかと実物の兵器が登場

お馴染みのMi-24、BTR60、BMP1、BMP2、T-72だけでなく、ZSU-23、BM-21など映画にはあまり出てこない兵器も登場。

派手なAn-12の爆破シーン。

ロシアの戦闘車両のお約束なのか、BRDM-2の砲塔が飛ぶシーン。

偵察戦闘車ではないですが、ロシア製戦車は砲撃で、やたらと砲塔がぶっ飛ぶそうです。

Mi-24あたりはもう見飽きるぐらいで、メインだけでなく画面の端っことかにも登場。

残念なのは敵であるタリバン（ムジャーヒディーン）の描き方が大雑把すぎ・・・ここだけ80年代でなく現代になっております。

また大軍を意識させるためなんでしょうが、やたら密集し動きの鈍さが気になるばかり。

●出演者

新兵メインで描かれる戦争映画。

アルトゥール・スモリアニノフ　本作の実質的な主人公。

アレクセイ・チャドフ　本作で唯一知っていた俳優がこの人。本作ではさほど目立たず。

フョードル・ボンダルチューク　アフガンの古参兵役。監督＆出演。

ミハイル・ポレチェンコフ　新兵訓練所の教官

https://www.youtube.com/watch?v=WV7qcfVthG4

アフガン （2005）

アフガン（2005）