原題・「Saints and Soldiers」・2003年・アメリカ
監督・ライアン・リトル
●あらすじ
1944年。捕虜になるもネイサン・ディーク・グレア伍長、衛生兵スティーブン・ゲルド二等兵、シャーリー・シール・ケンドリック二等兵、ゴードン・ガンディー・ガンダーソン二等軍曹のアメリカ兵4人がドイツ兵の追跡から逃れ脱出に成功。
一行は落下傘で脱出したイギリス軍偵察機のパイロット、オベロン・ウィンリー上等兵曹と出会う。オベロンの持つドイツ軍に関する重要な情報を伝えるべく30キロ離れた司令部へ向けての行軍を始めるのだった。
●感想・・・観たのは初めて
1944年のマルメディ虐殺事件から逃れた兵士達の物語。
史実のマルメディ虐殺事件は史実に沿って描かれているようで、アメリカ兵の逃亡から偶発的に起った事として描かれます。
その後の逃亡劇~敵陣の突破はフィクション。
パッケージにあるような派手なシーンはなく、作中の大部分は逃亡劇。その中で描かれる兵士の心情がよく描かれており、地味だけど好感をもてる作品。
つっこみどころは多々ありますが、派手な戦争映画以外も好きな人におススメです。
アメリカ映画なので、ドイツ兵はバタバタと倒されます。このあたりの描写は、TVドラマ「コンバット」を彷彿させます。
もっとも終盤の盛り上げの為に、途中は無敵という感は否めませんが・・・
マルメディ虐殺事件に関しては史実に沿って、アメリカ映画にしては公平に描かれます。
歴史とは勝者による歴史で、マルメディ虐殺事件の報復として、アメリカ軍によるドイツ軍捕虜虐殺は歴史の闇に葬られております。
●車両
劇中でたびたび登場するのが、ドイツ軍のハーフトラック。
細部が気になる人はミリタリーマニアだけで、よく雰囲気が出ていると思います。
鹵獲されたジープ
両軍ともに戦車は登場せず(ロングショットで模型っぽい戦車が写ってますが・・・)。