島まーる初日の午後からのプログラム、
田んぼで草取りしながら生き物探し、
の予定でしたが...
 
農家さん側で予定より順調に作業が進んで
ほとんど草も残っていないとのことで、
草取りなしの生き物探しのみになりました。
 
その前に宿でオリエンテーション。
改めて活動内容の説明や、
自己紹介などを行いました。


島まーるとは?

島が抱える”困りごと”を、
県民の皆様と一緒に解決に取り組むことで、
観光より1歩深い島民との交流を実現し、
離島振興を一緒に担う島の関係人口を
創ることを目的とした沖縄県の事業です。


モニターツアー参加者は8名。
沖縄生まれ沖縄育ちの人もいれば、
県外から沖縄に移住した方など、
生まれも育ちも年齢も様々。
共通点はみんな生き物や自然が好き。
 
そんなモニターツアー参加者に加え、
事務局の方、サポートメンバーの方、
現地コーディネーターの方と
そのお手伝いの方2名での活動。
 
サポートメンバーの方は元々は
島まーるツアーで参加していたのが
すっかり魅力にハマってリピートし、
今回はツアー参加者枠ではなく
自費でサポーターとして参加びっくり
 
そんな熱いメンバーでの活動なので、
後々の時間は全て濃いものになります。
 
 
田んぼは渡嘉敷地区の集落のはずれ、
山に囲まれた谷間にあります。
 
以前は米作りも盛んだったそうで、
美しい田園風景が広がっていたそう。
しかし、高齢化や後継者不足により、
米作りをやめる農家さんが増えてきて。
 
 
 
さらにそこに害獣問題が加わりました。
それが渡嘉敷の課題、外来イノシシ問題。
高齢で農作業が大変だった米農家さんに
イノシシによる田んぼの被害が重なり、
もう続けていけないという方もいたそう。
 
島に元々イノシシはいません。
1990年代に飼育目的で持ち込まれた
二ホンイノシシが管理不足から脱走。
豚と交雑して豚の繁殖力を持ち、
あっという間に増えていったそう。
 
家畜化された豚はイノシシよりも
出産頭数が多く、性成熟までも短く、
周年繁殖する特徴を持っているため、
その特徴を持ったイノブタは
イノシシよりも繁殖力が高いのです。
 
島の人口より多いのではとのことで、
夜には集落近くでも現れるそう。
島全域で繁殖をしているそうで、
深い山が多い渡嘉敷島なので駆除は難航。
さらに海を泳ぐことができるイノシシは
渡嘉敷島のみにとどまらず、

すぐ近くの座間味島などにも侵入。

 
浜辺ではウミガメの卵が食い尽くされ、
慶良間の浜で生まれるウミガメが減少。
その他固有の生物の捕食もあり、
ますます深刻化する恐れがあります。
 
こうした被害からどんな影響があるか、
将来の自然を守るためにも現状把握が必要。
イノシシ問題に限らず将来に向けて向き合う、
というのが今回の活動の意義です。
すぐに成果が見えない活動ではありますが、
将来に繋げるという大事なことでもあります。
 
 
外来イノシシ問題へ触れたところで
渡嘉敷の稲作に話を戻します。
 
雑草が繁る耕作放棄地が増える中で、
元の風景に戻そうとしている方もいて、
毎年植え付け面積を増やしていて
かつての田園風景を取り戻しつつあります。
 
 
それでは、田んぼ周辺で生き物探し。
 
※ここから先は昆虫の紹介です。
苦手な方はスーッと飛ばしてください。
 
 
 
 
早速用水路で見つけたのがこちら。
 
 
両生類のシリケンイモリ。
島滞在中に一番見た生き物。
 
久しぶりにイモリ捕まえましたが、
テトロドトキシン毒を持ってるので
素手で触れたら目や口を触らないよう注意。
 
そのままの手で木の実食べた気がする笑
 
 
 
 
よく見ると小さなバッタ類がいたり。
 
田舎で生まれ育ったから子どもの頃は
当たり前に虫を追いかけて過ごしたけど、
この歳で虫探ししようと思ったら
目は悪くなってて小さいの探すの大変だし、
子どもの頃の低い目線を思い出して
しゃがんでたら腰は痛くなるし大変驚き
 
それでもなんとか勘を取り戻そうと、
久しぶりに虫捕りに夢中になりました。
 
 
指先ほどの小さなクモも見つけて素手で捕獲。
 
 
 
田んぼまわりの草むらでもクモを発見。
ホシスジオニグモかな。
 
 

 
なぜかモノクロっぽく写ってしまった
田んぼで水を飲むアオスジアゲハ。
本当は羽にキレイな青色が入ってます。
 
参加メンバーには知識豊富な方も多くて、
知らない虫がいても名前教えてもらったり。
 
大人たちが夢中で虫探しをする光景。
ほんと楽しい時間です。
あっという間に予定時間をオーバー。
 
さぁ、ここから宿へ戻りますが、
この大人たちは寄り道が止まりません。
 
 
④へ続く