”White Chicks!!”
さて。気が付けば1月も最終週。年齢と共に時間の経過の早さに驚かされます。
今年のお正月映画は軒並み悲惨な状況で、「007クォンタムオブソラス」が気を吐いている状況か。
これも厳密にはお正月映画になるか微妙ですがね!
アカデミー賞のノミニーが発表されましたが、余り未だ国内に入ってきて居ないものが多いのでコメントが出来ないのが残念だけど、とりあえずアイツとアイツの夫婦?受賞だけはお寒いので止して欲しいところ。
(決して彼らの演技にケチをつけたいのではないけれど、なんかね。)
個人的には「Tropic Thunder」で助演にノミネートされたロバート・ダウニー・Jrのリアル受賞に期待!
・・・・
なんだけど、対抗馬には「Dark Knight」のヒースが居る(合掌!)ので難しいでしょうね。
熱くミッキー・ロークが主演獲っちゃったりなんかしちゃったりしたら最高だよなぁ。
と話はかなり脱線したけど、今日のお題は180度アカデミックな話題からは向きを変える内容のこちら
- 最凶女装計画 [DVD]
- ¥1,350
「最凶女装計画」 2004年 ソニー
誘拐の脅迫をかけられた白人のセレブ姉妹を守るため、身代わりに女装して潜入捜査を始めた黒人のダメ刑事コンビが大騒動を繰り広げていくさまを描いた痛快コメディ。
何をやってもドジばかり踏むダメなFBI捜査官2人組、ケビンとマーカス。ある日、彼らは誘拐の脅迫を受けた有名なセレブ姉妹の護衛につくことに。だが、そのさなか、姉妹にケガをさせてしまうケビンとマーカス。そこで黒人の彼らは、白人の姉妹の身代わりを務めるべく強引に女装。誘拐を未然に防ぐため、パーティ会場へ潜入捜査を開始する。なぜか周りは2人をセレブ姉妹と思い込むのだが…。
タイトルからも想像が出来るように、懐かしの話題作
「最終絶叫計画(Scary Movie)」シリーズ
の1、2を製作しているウェイアンズ兄弟によるコメディ。
監督も脚本も製作も原案も全て身内。凄い。
Cypress Hillの「Latin Thug」で冒頭からノリノリ&下らない展開。
当時、世間の注目をピークに集めていたヒルトン姉妹を完全に笑いつつ、
「ビッグママ・ハウス」などでもお馴染みの「完全に無理がある変装」で笑いをとりながらも
しっかりと差別や精神的格差、悩みをやんわりとメッセージにこめて作品に仕上げている。
この作品でもっとも注目すべきは、「黒人男性→白人女性」への変装である。
お世辞にも「かわいい」とはいえない出来栄えにも拘わらず、劇中の登場人物は意とせずに
買い物やら食事やら、デートやらをこなしていく。かなり妙。
しかし、基が黒人な分しっかりとした?特殊メイクが施されているので、不細工なことに目を瞑れば観賞しているこちらも段々と彼、基彼女達の所作に違和感を感じなくなってきてしまうのだ。うーん不思議。
女装コメディの元祖としてやはり有名な
「お熱いのがお好き」
ではジャック・レモンの女装が余りに汚いので止むを得ず白黒作品にした!なんて嘘か本当かわからない噂まであるが、それに近い抵抗感が最初はある。でもなれちゃうんだな。不思議だ。
・・・と自然に引き合いに出したこの「お熱いのがお好き」だけれども、よく考えれば「最凶・・」はこの作品のベースを綺麗に踏襲している。パクッたと言われればそれまでだろうが、前者が余りにお手本通りで傑作なので、最早誰も文句は言わないであろう。
そういった意味ではこちらの作品も非常にお勧めである。必見。
話は戻って「最凶女装計画」
下や有る有るなど、様々な方法で笑いをとりに来るウェイアンズ兄弟。彼らの作品群でも特別クオリティの高い作品となっています。何故かラジー賞にノミネートされてしまった実績が残っていますが、そんな酷い作品ではありません。
余りの下らなさとお勧め具合に、ある女の子のお誕生日祝いにプレゼントしましたが、先日あったところ「未だ観ていない」と一蹴されました。
彼女はなんて勿体無いことをしているのでしょう。悔い改めて欲しいです(笑)
ウェイアンズ兄弟、皆スマートでクールでハンサムなイケメン集団です。
長兄はちょっとサミュエル・リロイ・ジャクソンに似てます。
次男は元・ブルース・ウィリスの相方です。
我が分身、(にっこり)テリー・クルーズ御大もご出演。とくとご覧アレ。
「Out Of Sight!」
先日、某サイトのトピックスで、「チェ」特集が組まれてました。
ゲバラ顔のデルトロが大活躍する必見の作品。必ず見に行きます。
監督を務めた「セックスと嘘とソダーバーグ」さん。
愚かなインタビューアーに「オーシャンズ14」について質問をされたところ
「バーニー(・マック)の急逝もあり、今後シリーズは考えられないよ」
だそうです。ま、個人的には”12”の出来具合で続編は期待していませんでしたが。
バーニー・マック。強烈な目のサイコパス・コメディアンという印象しかありません。
しかも恐ろしく口が悪い。
実生活ではかなり良き家族の長だという話を聞いたことがありましたが
事実かどうか定かではありません。あのルックスですし。
少なくとも、彼が11人に選ばれた時は本当に驚きました。
適材適所だったとはいえ、ジミー大西と一芝居打つシーンは最高でした。
R.I..P
さて。話は戻りますがそんな「クルーニーと11人の舎弟」を監督した曽田くん。
彼の作品で一番好きで、クールで、スタイリッシュで、面白い映画は
これ。問答無用。
- アウト・オブ・サイト
- ¥1,350
「アウト・オブ・サイト」 Out Of Sight ユニバーサル
監督:スティーブン・ソダーバーグ
出演:ジョージ・クルーニー
ジェニファー・ロペス
ヴィング・レイムス
デニス・ファリーナ
ドン・チードル
「ジャッキー・ブラウン」の原作でもお馴染みの、エルモア・レナードの小説をスティーブン・ソダーバーグ監督が見事に料理したクライム・ムービー。一世一代の強盗計画を企てる詐欺師のジャック(G・クルーニー)と、一目見た時から彼に惹かれながらも追跡を続ける女捜査官・エレン(J・ロペス)。二人は微妙な関係のまま、危険な犯罪者達を巻き込んだダイヤ強奪事件で対決の時を迎える・・・。
先ず、物語の時系列の配置が面白い。
ダラダラと話が進んでいく事が回避されているのでテンポ良く物語りに入っていける。
そしてステージごとに変わる印象的な「色。」
「トラフィック」でも話題に上がった「物語を印象付ける”色”使い」だけど、
既にここで手腕を発揮しています。さすが曽田くん。
そして全編に流れるアイズリーズのイカす音楽!(個人的に)
そして苛々するほどスムーズで、でももどかしい二人の関係。
プレイは2流だけど度胸と自信は1流のルパンもどきなG・クルーニーが、
ダニー・オーシャン以上に人間味があって素敵。
(彼の場合、キムタク現象が起こっている気があるのですが、そーっとしておこう。)
※キムタク現象・・・・何をやっても当人にしか見えないこと、
または当人を意識して予め物語のキャラ設定がなされていること。
・・・しっかし。キラー・トマト兄ちゃんがイカス風になるとはね!
ジャッキー・ブラウンを既に見ている人なら「ニヤリ」と思わずなってしまう、原作者が一緒だからこそ出来る素敵な遊びが含まれていたり、最後の最後で「おお!」と思わずニンマリしてしまう素敵なゲストが居たり・・とキャスティングの面でも非常に楽しめます。
無論、ドンチーやガズマンなどの曽田組も出演。
個人的に、曽田映画は
「(映画の作りとして)お洒落だけど(内容としては)薄い」
という印象があって、ま、決して間違っては居ないんだけども。
今回の「チェ」は非常に期待していて、
(だって、デルトロってば、
原田大二郎と
ブラピを
足したような獣のような男じゃないか!素敵だ。
そんな彼が製作にまで噛んでいるということは相当に気合が入っていて、
カンヌでの評価も出てるって事は作品としても十分に期待できるはずだ!)
という安易な発想からですが。重厚そうじゃないか!
んでお洒落っぽいじゃないですか!
曽田くんといえば「アウト・オブ・サイト」だったので
こっちもみてくだせぇって事です。
だって面白いんだから。
J-Loのリアルな脱衣&下着姿と
G・クルーニーのやんちゃでドン臭い脱衣&白トランクス
必見です。
「I Now Pronounce You Chuck & Larry!」
さて。突然ですが、テリーはアダム・サンドラーという偉人(才人)のことが大好きです。
お会いしたことは無論御座いませんし、あくまで想像の枠を出ませんが、
人として、
映画人として、
パフォーマーとして、
ビジネスマンとして、
最高の存在の一人だと思っています。
彼に対して掘り下げていくのは1号店で試みた「ジョン・ランディスを深く知る」「ジャド・アパトウについて」と同等若しくはそれ以上の労力が必要となってくるので、小出しにしていくことによって理解を深められればと思っております。
概要はこちらから↓
※ アダム・サンドラー をざっくり知ろう
さて、日本国内では3月にも新作の公開が控えているアダムちゃん。
ファンとしては嬉しい反面、クローズアップされるのはどーも毒気の無い物ばかり。
案の定ここ数年で全米公開された毒気の有るイカした作品は悉くDVDスルーという結果に・・・。
「ウォーターボーイ」から始まり、細々とながら国内の希少ファンの熱意に応えながら、
アメリカ本土での確実に興行収入が1億ドルを突破するマニーメイカーっぷりを信じた、
アメリカ本社のお偉方の意見に押されながら、
日本国内でも辛うじて主演作の公開が行われていたアダムさんも、
遂に躓いてしまったわけです。
無念。最近ベン・スティラーや、フラット・パックが元気良くなってきていると思った矢先。
しっかぁし!作品のクオリティが落ちたわけでは全く無かったのである!
特にここ数年、作品のテーマに異様なまでの偏り?が含まれているような気が。
敢えてタブーをテーマにしているような。
特に自社レーベル「Happy Madison」での製作片では
「50回目のファースト・キス」辺りから非常に顕著に見られる。
前置きが長くなってしまったがー。
そんな最近のアダムちゃん(一派)がドロップしたお気に入りが
(いわゆる”Happy Madison”レーベル作品)
こちら
- ¥3,591
I Now Pronounce You Chuck & Larry 2007アメリカ ユニバーサル
監督:デニス・デュガン
出演:アダム・サンドラー
ケヴィン・ジェームス
ジェシカ・ビール
ヴィング・レイムス
ダン・アイクロイド
ほか・・アダム組の皆さん
親友同士で対照的な消防士2人が、家族へ残したい年金の問題を解決するための手段としてゲイと偽り偽装結婚したことから騒動を巻き起こしていくさまを描いたコメディ。
消防士のコンビで親友同士のチャックとラリー。独身生活を満喫するチャックに対し、妻を亡くし男やもめのラリーは年金を子供に残す方法を模索していた。そんな中、相手が男女関係なく結婚してさえいれば子供を年金の受取人に変更できる“パートナー法”を知ったラリーは、ゲイに成りすまして結婚することを思いつく。そして、彼に火災現場で命を救われた恩のあるチャックが結婚相手となるのだった。しかし、2人は当局の執拗な調査に悪戦苦闘するハメに。さらに、女好きのチャックが彼らを担当する美人弁護士アレックスに熱を上げ、また過去の女性遍歴が公にされたことなどから、この偽装結婚が周囲に知れ渡ってしまうのだが…。
この映画、若干オチが甘い印象があるにはあるけれども、安心して見る事が出来る
内容では有る。
「いかにゲイの気分でみるか?」
は特に問題ではなく、寧ろ友情片としての見方が出来るだろうな。
公にゲイをテーマにしてしかも笑いを取ろうとする。
簡単に挑戦できる課題ではない筈だけれども、アダムの人柄で大衆を味方につけ、
結果的に大成功をした例だといえるかな。
贔屓目で見てしまっているとしても、不快感は無い気がする。
アダム作品を見ていて実に楽しいのは、その共演陣及びゲスト出演者の顔ぶれの多さ。
ゲイを公言した某アイドルグループ淫深苦の某ランス君は先日「トロピック・サンダー」にもゲイ役でカメオ出演していたけれど、この映画にも際どい配置でゲスト出演。向こうのファンは大いに笑ったに違いない。
「パルプ・フィクション」ではドヤクザ、
「コン・エアー」でもキ○ガイ、
「M:I」シリーズでは寡黙なエージェント
「アウト・オブ・サイト」でも信頼できる相棒・・・
と男前ニガーアクター(無論敬意を込めた愛の有る表現)の代表格でもあるV・レイムス。
そんな彼、この映画でも最高にクールです。ドナ・サマーです。
他にも、アダム作品を多く見ていればいるほど楽しめるお馴染みキャストだったり、
とんでもない有名人だったりが突然出てくるのもアダム作品のいいところ。
正に、家族や友人達と楽しんで映画を作っているようなスタンス。
うーん羨ましい。
この映画「チャック・・」もだけれども最近のアダム作品及び「Happy Madison」レーベルが
関与している作品群には少なからずあるテーマが根底にあると思う。
それは過去のアダム作品でもよく語られていた、アダム自信の
「ユダヤ教徒である」
「ユダヤの血統である」
という
「誇り」
「偏見」
「差別」
に端を発すると思う。
そういう意味では同じく日本では未公開の最近作(DVDでは視聴可)
- エージェント・ゾーハン [DVD]
- ¥3,591
- Amazon.co.jp
この映画はイスラエルの工作員が脱兵隊して、
アメリカで美容師になって,
パレスチナ人と恋する話。
かなり妙。全編に熟女エロスと中東文化が撒き散らしてあるごちゃごちゃ映画。
面白かったけど。
この映画にも何らかのメッセージはあるでしょうよ。イスラエル、パレスチナ、って時点で。
そんなこんな、癖はあるけれど嵌まれば楽しいアダム一家の映画たちの中でも
最近のお勧めを一つ挙げてみました。
若い頃の無軌道な彼を知っている人も
「再会の街で」のやつれた彼が好きな人も
ゲイもストレートも
差別主義者もアンチも
肩の力を抜いて楽しめる映画だと思います。
「Thank you for smoking!」
新年を向かえ早5日が経ち。
当飯店も遂に本腰を入れて営業を開始するのであります。
今は見る影も無い1号店ではかなり熱い(しかし薄い)映画愛を披露していたわけですが。
文献に恵まれているわけでもなく、知識が豊富なわけでもないので。
肩の力を抜いて、好きなことだけ書いてエクスタシーを感じてやろうじゃないか。
溜まりに溜まった膿を指先で捻り出すかの如く映画を観耽った年末年始だったテリー。
未見だったものを必死になって観ていく作業は最早苦行であり、
「どうしてそこまでして!」
なんて声も聞こえてきそうですが。
これこそが愛です。
つっても合間に見慣れた口直し(しかもテンポ良く、短く、しかも爽やか)は必須。
そんな時にこの子はいい仕事してくれました。
- サンキュー・スモーキング
「サンキュー・スモーキング」
Thank you for smoking 2006年 20世紀FOX
監督:ジェイソン・ライトマン
出演:アーロン・エッカート
マリア・ベロ
キャメロン・ブライト
ケイティ・ホームズ
オープニング~エンドロールで賞味95分を切るという短さ!
演出と編集の鮮やかさがまず素晴らしい!
商業意識の高さが伺える監督さんです。
そんなジェイソン・ライトマン監督。
多分これが商業監督デビュー作なんじゃなかろうか。
年齢も未だ31~32位で相当にお若い。なのにこのクオリティ!
・・・と思っていたら、やはり縁故の匂いがありました。
親父がアイヴァン・ライトマンでやんの。そりゃ仕方ない。
(※「ゴースト・バスターズ」の監督さんで、70~80年代のアメリカンコメディの牽引者の一人。)
でも、そのコネを差し引いても素晴らしい演出と編集の手腕。大物の匂いがする。
気が付けば監督2作目(多分)が「JUNO/ジュノ」です。
こいつは出来る奴だ。今後に期待、ジェイソン・ライトマン。
かなり話は脱線したんだけど、何度も観ても飽きない
素敵な映画「サンキュー・スモーキング」。
昨今の健康ブームと、執拗なまでの嫌煙ブームの渦中にドロップされたこの作品は実にシニカル。
タバコ協会の広報部長の主人公(アーロン・エッカート)が絶対的(と思われる)害悪であるタバコの存在を如何にして正当化?していくか。・・・その妙なカリスマ性、思わず納得してしまう話術を楽しませながら、物語は家族、教育問題にも話を掘り下げ最終的にはアメリカの社会事態を鼻で笑うかのようなギリギリの展開を見せる。
タバコだけではなく、映画産業、銃、アルコールなど、様々なアメリカの特徴ある部分を面白く黒く、しかもテンポ良くまとめている作品なことは間違いない。
見所は、アメリカ的ハンサムで雄弁な主人公を演じるアーロン・エッカートのキャラクター。
※かなりの尻アゴ。うちのお袋は、「このアゴさえなければ」と悔しがっていた。
因みに正面からよーく見てるとなんとなく植○さんに見えてくる。
ニール・ラビュート作品ではかなり寵愛されている気があって、個人的にも好きな役者の一人だけど、如何せん「ザ・コア」がトホホだったので(アレの場合共演者全員のアクが強すぎて天災事態が霞んでいたけど)イマイチ地味扱いから抜け切れていない印象。(というか本人は余り望んでいないかもしれない。)
変な話、この主人公のキャラはどんな役者がやっても、イマイチ座りが悪いイメージがあって。
この手のインディペンデント臭がする作品は多分ニコラス刑事あたりが好んで主演したがりそうだけど、
鬱陶しそうだモン。
その点、アーゴンは巣晴らしい消化をしてくれており、映画にすんなり入れる。
他にも実に不思議な、渋い、くすぐる、役者が脇を固めて映画を盛り上げます。
特に、酒業界、銃器業界で似た境遇の同士?を演じる
マリア・ベロとデビッド・コックナー。
不気味な名前な上に、先日「ヒストリー・オブ・バイオレンス」では最早ロック座でも見られないであろうギリギリの熟女チアコスを披露してくれてました。マリア・ベロ。14歳の時から酒豪という凄まじい酒業界の広報塔役です。そういえば先日ハメナプトラ3にレイチェル・ワイズの代役で出てましたね。
銃業界担当コックナー兄さんは陽気なハゲとサイコなホワイト・トラッシュを地で演じきる貴重な存在。馬鹿なのかマジなのか。はたまた本当は何者なのかさえも定かではありません。情報求む。そういえばこの間「ゲット・スマート」にも出てましたね。
ヘタレ番長のW・H・メイシー
いったい幾つなんだR・デュヴァル
アメリカの羽賀研二なR・ロウ
杏里そっくりのK・ホームズ
思わず殴りたくなる末恐ろしいガキ、キャメロン・ブライト
などが熱演しています。
特に演技派転向を狙ったのか、ミスキャストなのに体当たり演技なケイティの痛さに注目。
演者が引き立つのも内容のおかげ。
賞味90分でここまで楽しめる、
アクションでも、
品の無いティーンコメディでもない
お洒落な映画はそうありません。
嫌煙家の方
愛煙家の方
禁煙中の方
未成年の方
全く選びません。先入観を抜きにして是非楽しんでもらいたい。
少なくとも後悔はしないと思います。
なんてったって、この映画の一番凄いところは。
喫煙シーンが無い事です。
「容疑者Xの献身」から始めてみようか。
先日表題の映画を深夜の六本木ヒルズで鑑賞。
しかも野郎2人で。ひげの。
完全に油断しきった、夜の匂いがするセクシーギャルのスカート周りの緩さ加減に気を取られながらも、体裁とちっぽけなプライドを保つために「ち、マナーの悪い女だぬ。」的な言い訳を頭に巡らせながら開演を待つ。
原作である東野圭吾作品は全く目を通したことも無く、映画公開告知用に日中再放送されていた「ガリレオ」の数編を観たことがあった程度だったので、果たしてどこまで楽しめるか甚だ疑問ではあった。
結論からいうと。面白かった。
ドラマ「ガリレオ」の存在が、宣伝や前振りとして以外に必要であったかどうかさえも疑問に思えるほど、独立した作品として十二分に楽しめた。
本当か?そんなに面白いか?所詮今流行の「TV映画だろ?」。
場合よっては疑問に思われるかもしれないが、ストーリーもさることながらこの映画を個人的に楽しませてくれた大きな要素があった。
それは「ロケ地」。
後に原作を読んで知ったことであったが、実際の小説でも舞台は中央区、江東区、江戸川区をメインに展開していた。そう。当飯店の最寄である。
実際、舞台とされている場所と実際撮影されている場所は異なるケースが多いが、今回の場合小説の描写にもある具体的な「橋」や「川」、「駅」の存在が、ロケ地を限定したのかもしれない。そしてそれは個人的には非常に楽しみで、映画を鑑賞するにあたって「旨み」のある事であった。
元来映画の楽しみ方として個人的に持っていた「ロケ地巡り」。
洋画では中々難しい(しかもセットでの撮影が多いであろうし)ロケ地巡りも、邦画ともなれば多少の無理さえ利けば可能となってくる。
今でも心に残っているのは、竹中直人監督作品の「東京日和」(これも野郎2人で見に行ったなぁ)。
この作品は、風情のある町並みや田舎、建造物を竹中直人の感性で切り取り、不安定で繊細な演技を披露する中山美穂の美しさと重ねてまとめた、非常に心に残る作品であった。
竹中氏はこの映画で、銀座、神保町、東京駅、三軒茶屋・・などの都内の味のあるエリアでの撮影のほかに、九州は福岡の柳川、厳木駅などもロケに使っていた。都内は勿論の事、折を見てドライブで立ち寄った厳木駅の風景、柳川での川降り、旅館「おはな」の散策など、その映画の中に紛れ込んだような不思議な高揚感に駆られた物である。
さて、話は戻るが「容疑者・・」。ロケ地として主に使われていた「新大橋」「清洲橋」「浜町」の近辺。当店から徒歩15分圏内にある場所なため、正に地元。手に取るように登場人物たちの行動がわかる。必然的に登場人物の住んでいる(とされる)アパートや通勤経路までわかってしまうのだ。
映画観賞後、まさに登場人物の石神と花岡が住むアパートの大体の位置を把握していた店主は即座に確認に向かった。
大当たり。
そう、まさにあの階段のところで石神はダンカンを睨み付けていたのである。
調子に乗って、石神の出勤経路を散歩する店主。
隅田川を上流に向かって左側、清洲橋と新大橋の間には物語の焦点とも言える「ホームレス」の方々のエリアもある。うーん!まさに。 (実際の東野小説の描写は位置関係に若干の矛盾が感じられる気がしなくも無いが)
他にも語りたい部分はあるが、先ずは邦画の楽しみ方として「ロケ地散策」をお勧めしたい意図もあり、こんな内容で初めてみた。