映画「テネット」を「武学」目線から考察するシリーズ、その3です。

 

リッツは物理学者ではないので、「時間の逆行における事象の認識」を説明することは出来ません。

作中では自分が「回転扉」で過去のポイントに行ってしまったら、

世界が逆転しているように感じてしまうと描かれています。

視覚的にはビデオの逆再生のような感じです。

 

肺に空気を送り込むことは出来なくなり、

走れば風を背後から感じ、

喋っている言葉は反対から聞こえ、

鳥は逆を飛び、人は後ろ向きに歩きます。

 

↑二つの出入り口があって、中で装置が回転して過去に行く

では、回転扉に乗って過去の世界に行き、普通に生活するには、

再度回転扉に入り逆行した自分を順行の状態に戻す必要があります。

そうすれば過去の世界で普通に生活する事が出来ます。

ただ、過去の世界なので過去の自分が存在している可能性があります。

 

そういった場合は、自分と直に接触してはいけません。

物質同士の対消滅が起こってしまい、自分の存在そのものが無くなってしまいます。

そういった場合に備え、対消滅を防ぐためのスーツが未来では開発されていました。

 

↑逆行をしている人物は、対消滅を避ける黒い特殊なスーツと、

酸素ボンベと酸素を吸入するためのマスクをかぶっている

とまあ、この程度の予備知識を持って観ないと、正直全く頭が追い付かないのが事実です。

この見解があっているかどうかも、実は怪しい所ではあります(笑)。

そしてもう一つ、

この映画を観るにあたって、時系列で起こった出来事にも注意する必要があります。

 

・敵であるセイターも過去に行けるタイムマシンを持っている。

・自分たちもタイムマシンを持っている。

作中では時間が行ったり来たりして、逆行が有ったり順行が有ったりなど、

最終何が何だか分からないかんじです(笑)。

 

↑FFのセーブポイント ゲームが古い(笑)

重要なのは未来には行けないのです。

過去のしかも情報を残した拠点(ポイント)に行く事がのみ出来るのです。

要はクレジットカードのように今使えば未来に支払いが起きる。

過去の情報が未来に作用するのです。

 

つまり未来に情報がないポイントには行けないのです。

それがルールです。

本当にRPGのセーブポイントですよね。

ただ、ゲームと違うのは、逆行しようが順行しようが自分の生命時間は前を向いて進むのです。

過去に行ったら行った本人は年を取り続けているという事です。

 

さて、ネタバレ必須ですので観ていない方はここで止めましょう。

 

主人公は「名前のない男」。

CIAの特殊工作員でした。

↑対催眠ガス用のマスクで顔の判別が分かりずらい

名前があったときの最後の任務は、

ウクライナの特殊部隊に潜入し、キエフのオペラハウスで、

テロ行為が行われている間に、

一人の要人の保護と要人が持っているものを奪取せよ。 でした。