刺青殺人事件

 
 
ひょいっと、よみたくなります。
 
かの江戸川乱歩が大絶賛した、高木彬光の処女作品。
 
日本の三大名探偵の一人、神津恭介が主人公です。
 
江戸川乱歩や横溝正史のような、独特のおどろおどろしい文体ではありませんが、
 
非常に読みやすくて複雑な事件のはずなのに、
 
読みやすいために、スルスルっと最後まで一気に読んでしまうことができます。
 
主人公はイケメン、スマート(賢い)、上品!
 
と3拍子揃っています。
 
それが思いやりがあり、育ちの良さが感じられます。
 
ちょいと昔はアクやクセのあるキャラクターが目立っていたので、
 
神津恭介は、ちょっとインパクトが足りなかったかもしれません。
 
それでも彼の驚くべき洞察力と、明確な仮説によって導き出される推理は、
 
鮮やか!! ブラヴォー!
 
としか言いようがありません。
 
後半を過ぎてしか出てこないのですが、神津恭介はやはり素敵です。
 
一見草食系、だけど中身は肉食男子。
 
女性と見まごうばかりの美貌、高い教養と知性、んでもって紳士。
 
今の流行ですね。
 
BLとかだったら、ここでS要素が入らないとダメなんですがね。←BLファンじゃないですよ~~~(;・∀・)
 
秋の夜長にどうぞ。