
学生の頃の話ですが、夏の間だけ大きな家で十人以上と共同生活をしていたときがありました。
大家さんが下宿みたいに改造して留学生が多く住んでいる家でした。
私が通っていた大学はバンクーバーから車で一時間ほどの畑や牧場が多い田舎にあります。その家は大学から徒歩十分ほど。
住み始めてからしばらくすると、夕方ごろ毎日のように謎の鳴き声が聞こえてくることに気づきました。
発情期の猫のような野太い「にゃー」という声がどこか遠くから聞こえてくるんです。まさか猫の鳴き声がそんなに響くわけがないと思って気になっていました。
ある日ハウスメート数人と話していたらちょうどその鳴き声が。どうしても気になって「何だろうね、この鳴き声」と言うとハウスメートの一人があっさり答えをくれました。
「お隣さんが飼ってる孔雀だよ」
孔雀!
思わず大声で「ほんとうに?」と聞き返してしまいました。
孔雀の鳴き声を聞いたことがなかった(孔雀が鳴くことさえ知らなかった)のもあるのですが、何よりもペットとして孔雀を飼う人がいるということにビックリ。
お隣さんは土地持ちのお金持ち。お金持ちは孔雀をペットにするのかと妙な感心をしたものです。
翌日大学へ行くために家の前の道路に出ると渋滞ができていました。渋滞の原因は道路を悠々と横断する孔雀。
まさかの放し飼い!? と再びビックリさせられました。