病院勤務時代の透析室のことを思い出しています。

 

当時は外科医が透析室を管理していました。これは広島県では、初めて透析と腎移植を導入したのが外科の教室だったからです。

 

朝は、皆が透析室に集合して患者の穿刺に当たります。特に人工血管や穿刺困難な患者は医師が穿刺していましたね。

 

15年くらい前の話ですが。

 

4時間の標準透析です。血流がいくらだったかも覚えていませんね。ましてや透析液流量はみんな500だったでしょう。

 

 

穿刺と、定期処方くらいしかしていなかった。受け持ち患者であってもエポもオキサロールも部長が指示を独占していましたから、シャント手術くらいしか興味がわかないのも仕方がないですね。

 

 

標準透析(血流200,透析液流量500)が今でも病院透析の標準になっているには理由があります。

 

腎臓内科医であろうが、外科医であろうが、一日透析室にいる事が出来ないからです。

 

 

高血流で回していて、事故や血圧低下が起きた時にはそうするの?食事摂取さえ抑制しておけば、それが食事指導と言えたわけです。

 

つまり患者の生活の把握など医者がする前提ではない状況下では、標準透析しか出来ないのが現実だったのだと今冷静に思いだします。

 

クリニック透析で、日がな一日患者と接していて、昨日は何を食べたのかとか、何をして過ごしていたのかとか、そういう患者の日頃の暮らしぶりを世間話風に聞くような時間があるのは、クリニックで一般外来もやらない(せいぜい予約は1日1人)専門透析クリニックをしていて初めて、高血流やオンラインHDFや長時間透析が出来るのだとようやく解りました。

 

 

患者が食欲が無いのに高血流にするわけにもいかず。

 

特に、愁訴もないにのオンラインHDFにする必要もなし。

 

高齢者の栄養状態の良くない患者に長時間透析の必要もない。

 

 

つまり、患者の状態が手の内に把握出来て初めて、こうした治療条件のバラエティーに富んだ治療選択が出来るのだな....と。

 

患者をコメデイカルに任せている医者はやらない方がいい。

 

条件の違いが結果として検査データに反映しても同じ条件ならコメデイカルにも理解はしやすいでしょうが、治療時間の違い、血流量の違い、膜の異なったオンラインHDFでは、その結果をどう評価していいのか解らなくなるのも無理はないでしょうね。

 

患者を診ていない施設では、テーラーメイドが出来ない理由がようやく解ってしまった。

 

 

外科医時代に、術後の患者を週末の土日でも診ていた習慣で透析患者を診始めたので、個々の患者の条件が変わってゆき、皆違うのが当たり前になってしまったのですよ!

 

条件が全くおなじオンラインHDFをしている施設もあるそうです。HDでもそうですね。

 

そうか、そうだったのか。

 

テーラーメイド透析治療が異端である理由のなぞがようやく溶けた。