ここのところ少し疲れていて、行きの電車もほとんど寝ていたから手加減してくれたのかな。
もう、いろいろ切っちゃいたかったんだ。
何かとか誰かとかじゃなくって、負った荷をとにかく降ろしたかった。
自分で課したルールとか枠とか。
放置したら、また全部投げ出すのは目に見えている。
一応柵があるから、あまりオススメはできないんだけどもね。
人がいないときに、そっと迷惑にならないように気を付けて。
蝶々が忙しなく行ったり来たりするのをただ眺めていた。
心置きなく過ごし、立ち上がったタイミングで人が来た。
その場をあとにするも境内に戻る直前にペットボトルを忘れたのを思い出す。
慌てて禊場に行くと、ちょうどさっきすれ違った人が帰るところ。
誰もいない禊場の入り口で手を合わせる。
薄曇りで日が遮られていたのに、目を閉じるとなぜか眩しかった。
この世じゃない、現実のものではない光。
なにかを託された気がした。
それでもご神気は強かったらしく、帰宅後はグッタリ。
でも、疲労というより温泉に入ってスッキリしたような心地よさがあった。
浮かぶ光、星の守り
どうやら今回の大祓は、ただ祓うだけじゃないらしい。
ホコリを払って立ち上がったときに、夜空に見つける一番星。
それと同じものが自分のなかにも宿っていることを知る。
手元に残ったのは唯一無二の誇り。
それが、これから行く道を指し示してくれる。
そんな意味を込めての、降りてきた一言。
ククリヒメは山神さまだから、山を仰げば星も見えるだろう。
繋いでくれるんだ。きっと。
寡黙な神さまだけど、そこには他の神さまと同じく人を思いやる愛が溢れていた。
ずっと、そうやって見守ってきたんだから。
今年の大祓は優しさを感じながら、静かに手離すものが出てくる予感。