家族全員、昔から旅好きでした。

私が子供の頃は家族旅行も頻繁でしたし、長じてからも家族それぞれが友達や親や同僚やサークル仲間や子供や親戚と旅をし、一人でも行き、仕事でも旅、プライベートでも旅で、結果、旅先でもらってくる資料が大変なコトになってました(特に父)。

 

そーいうの、取っておいても仕方ないじゃんと処分することにした前回。

資料的な写真とか、父が仕事やサークルの仲間を写した写真とかといっしょに、何か大事なコトが書かれているような気がする資料以外の紙類を大量にゴミに出したんです。父の書き込みとか、原稿的なものとか、アルバムに貼ったツアー仲間からの手紙とか、見ると涙が出そうなものも多々ありましたが、父以外その由来を語れないような旅の思い出に関しては、いつかは片付けるしかないものですし。

 

そして、今。専門書の処分を考えるにあたってネットでいろいろ調べていたところ、

『旅の思い出は捨てないで下さい。古い鉄道の切符や社寺のパンフやチケットの半券、絵はがきなど買取ります』という古書店をうっかり見つけてしまいました。

 

…………そうだったのか。

お金がどうということじゃなく、ただのゴミだと思っていた父の旅の思い出が実は価値のあるものだったのかもしれないと知ると、やっぱり何か罪悪感のようなものに襲われてしまうのでした。