ISUから改正SOV、難度レベル、GOEガイドライン草案が発表されました。まだ総会の決定を待たなければいけないけれど、とりあえず
ジャンプのGOEガイドライン変更点
を中心にごく浅〜くチェックしていきたいと思います。
新バージョンでは消えてしまった旧項目には取り消し線、ほぼ原型でキープされているものは下線、新バージョンで新たに取り入れられた項目は赤字で表記します。
旧)
1)予想外の/独創的な/難しい入り
2)明確ではっきりとしたステップ/フリー・スケーティング動作から直ちにジャンプに入る。(SPにおけるステップ/動作から直ちに行うジャンプでは独創的な、興味深い、オリジナリティがあるもの)
3) 空中での姿勢変形/ディレイド回転のジャンプ
4)高さおよび距離が十分
5)(四肢を)十分に伸ばした着氷姿勢/独創的な出方
6)入りから出までの流れが十分(ジャンプ・コンビネーション/シークエンスを含む)
7)開始から終了まで無駄な力が全くない
8)音楽構造に要素が合っている
新)
1)非常によい高さと距離(コンボまたはシークエンスでは全てのジャンプ)
2)良いテイクオフとランディング
3)開始から終了まで無駄な力がない
4)ジャンプ前のステップ。予想外あるいは独創的な入り
5)テイクオフからランディングまで非常に良い体勢
6)音楽に要素が合っている
新ガイドラインでは、太字の1)2)3)が全て該当することが、GOE4、5を得るための必須条件です。
パッと見、気づいた点は、
・「入り」について、「難しい」、あるいは、ステップから「直ちに」が消えている。
・「入りから出までの十分な流れ」「四肢を十分に伸ばした着氷姿勢」の代わりに「良いテイクオフとランディング」「テイクオフ・空中・ランディングの非常に良い体勢」と定義され直しているということは、「見た目の流れ」よりも「ジャンプのそれぞれの段階でより細かく質を見る」という考えなのですかね?だったらいいなあと思いますが。
・ディレイドや姿勢変形(タノでしょう)が消えている。
といったところでしょうか。ステップ要件はやっぱり緩くなりましたね。
あと、3AおよびクワドのSOV(通常のものとURの時のもの)を貼っておきます。
散々ツイでも指摘されてますが、4Aの基礎点だだ下がり、そして、他のクワドはUR時基礎点が0.75掛けなのに、4Aだけは0.6掛けで、その結果、3Aの基礎点より低くなってしまうということが理解に苦しむ点。これはタイポだよね?とまことしやかにささやかれていますが果たして…。
! 追記 !
果たしてISUのミスでした(チーン)。しれっと出された改訂版の表では4AもURの基礎点は0.75倍に修正されてます。
最後にStSqとChSqのSOV
旧)StSq
新)StSq
旧)ChSq
新)ChSq
StSqの基礎点はダウン、逆にChSqはアップで、満点ならば5.5なんて数字が見れてしまうことに。StSqをもっと評価してほしい、というのはほとんどのファンの願いでもあったと思うんですが…かなりがっかり。その代わりコレオを重視して、より自由な芸術性をアップしようという意図でしょうか。自由な芸術性はいいけど、テクニカルがレベルを判定し、より客観的に採点されるStSqのmaxが6.00→5.85に下がり、レベル固定でジャッジの自由裁量に任されるChSqがmax4.1→5.5に上がってほぼ拮抗するって、なんかスポーツとしてモヤモヤする将来しか見えません。