チャイコフスキー 三大バレエ曲 | 上海鑑賞日記(主にクラシック)

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上海生活の合間に聴いた音楽や見たスポーツなどの記録を残します。

日時:2021年8月27日(金)19:30~

会場:上海東方芸術中心コンサートホール

指揮:範燾

演奏:埃可森徳交響楽団(Accent Symphony Orchestra)
 

 

曲目:

チャイコフスキー:バレエ曲「眠りの森の美女」

チャイコフスキー:バレエ曲「くるみ割り人形」

チャイコフスキー:バレエ曲「白鳥の湖」

 

感想:今回はチャイコフスキーのバレエ曲を集めた演奏会。

日本では毎年夏になると「三大交響曲の夕べ」と題して、各オケが夏休みの親子連れなどをターゲットにしたような企画があるが、主にビギナー向け企画とされていて,、今回もそれと似たような趣旨のコンサートである。

 

ただ一般的にコンサートに日常から足しげく通うような層になると、恐らくこういったコンサートはほとんど行かなくなる。

ビギナーの聴衆の中に混ざりたくないというか、ポピュラーな曲なので聴くならもう少しレベルの高い楽団や指揮者で聴きたいという意識があるのである。

 

また、今回のこの企画を行なっている楽団は演奏技術的には必ずしも高いとは言えず、うまく言いづらいが、集客力の弱い楽団なので有名な曲にレパートリーを絞り、同じ曲を繰り返し演奏することで水準を保ち商業的に成り立たせているが、やはり演奏レベルはそれなりなのである。

 

従って、私としてはあまり満足できる演奏にならないのは初めからわかっていたのだが、それでも伺ったのはいくつか理由がある。

 

まず、コンサートに行かない空白期間が空いてしまうのは嫌だったということ。

次に、上記なような状況からこれらの曲は普通のオケのプログラムに乗りづらく、意外と生で聴く機会が少ないということ。

さらに、今回のバレエ曲などは通常は組曲的に3~4曲抜粋されしまうことが多いのだが、今回は取り上げてる曲が多く、多くの曲が聴けるということなどが理由だった。

以前、生演奏付きのバレエ「白鳥の湖」全幕を鑑賞したことはあるが、バレエとして鑑賞しない限り聴ける範囲は狭いのである。

 

さて、こんな姿勢で臨んだ演奏会であるが、演奏としてはまあまあであった。

演奏技術としては日本の一般大学オケの質がいい方のクラスという印象で、各パートの演奏レベルは高くないが、その中でもオーボエはしっかりしていた。

ただ第1ヴァイオリンで7人とヴァイオリン群の人数が少ないので、音に厚みがなく、バランスは木管金管が強調された音になっていた。

また打楽器奏者にも楽器によって演奏レベルに差があるような印象で、トライアングルなどはちょっとどうかなという水準だった。

まあ演奏全体としては可もなく不可もないという印象である。

 

しかし、今回の演奏会で困ったのは聴衆のレベルの問題である。

上述のようにビギナークラスが集まるのは仕方ないのだが、聴衆の多くが遅れて入場してきて、人の前を横切って座る人が多い、

また途中で退席する人も少なくなく、鑑賞に集中出来ないのである。

 

この会場は、いつもこのような状況ではあるのだが、夏休みということで今回はさらに子供が多かった。

そして極めつけは何曲かのアンコールのあとの「天国と地獄」のカンカンであった。

 

会場全体が手拍子となったが、私自身は音楽を純粋に聴きたいのでそういう雰囲気は好まないのである。

そういうわけで音楽を楽しみ切れなかった演奏会となってしまい、今後はよほどのことがない限り、この手の演奏会は行かないと考えている。