階段 | 渡辺修也オフィシャルブログ「雨ニモマケズ」Powered by Ameba

階段

良く晴れた日の階段は
磨きがかかって空まで続く
アクリルの踏板は遠く光り
ヤコブも羨む眩さだ

雲の手すりを頼りに
わたしは行けるとこまで行こう
UVケアを忘れてきたが
それより強い光線を浴びにいくのだ

宇宙はここよりも寒いのか暑いのか
置いてきたものはないか
アクリルはさらにその透明を増し
いまや空に足を乗せてるだけ

どこまで続くのか 首を上げ
一瞬光の差し込む果てが揺らめいて
わたしは分かって愕然とした
ここはまだ海の底
空も海も青いからわからなかった
自分の居所を

それでも見えない踏板を
あると信じて今日も登る
あの日見失なったものを頼りに
一歩ずつ身体を引き上げていく