今日は衣裳パレード | 渡辺修也オフィシャルブログ「雨ニモマケズ」Powered by Ameba

今日は衣裳パレード

今日は新作の衣裳パレードが稽古場で進んでいる。

ねずみの話なのでもちろんねずみが出てくるのだが、そこはやはりプロの仕事。衣裳の原先生とヘアメイクの川村先生の腕は見事で、僕なんかはすぐに灰色のねずみの格好を思い浮かべるくらいしか無いのだが、うまく擬人化してイメージの広がる仕上げにしてくださっている。

 

プロだ。凄い。

 

それに比べて、というか比べるのもおこがましいが、今回自分は台本チームとして関わらせて頂いているけども、出す案出す案、もちろんボツになることがばかりで、20くらいアイディアを出して採用されたのが1つくらいである。書いてみてわかったのだが、そもそもが人と関わるのが苦手なタイプで、いつも一人でいることが多いため、脚本という会話形式のものが書けないことがよーくわかった。笑。いずれにしろ、会話云々だけでなく、書けば書くほどセンスのなさが浮き彫りになる。

 

クリエイティブな仕事というのは、ボツとアイディア出しの繰り返しであって、センスはもちろんのことだけども、おそらく最も必要なのはなんども繰り返しトライできるメンタル的なタフさであろうと思う。

 

さて、台本を一から叩いていると、こういうことが起こる。書いてはみたものの、立って俳優が口にするとどうにも口にしずらい、ということだ。もちろん頭のなかで考えたものなので、実際に音にした時に不具合が生じることはままある。日常、こんな風に喋らないよね、とか。なのでその際に「てにをは」を含めた助詞や語尾など、ちょこちょこと喋りやすいものに直していくわけだ。

 

ところが不思議なもので、喋りやすい言葉に全て寄せていってしまうと、途端になんだか味気や色艶のない会話になってしまうこともよくある。

 

ここらへんが微妙なところなのだが、先日書いた「異化」とそれに連なる「ケの価値の回復」に繋がっている。

 

それに関してはまた明日書くとして、体の関係もあり今回自分は出演しないのだが、おそらくプレイヤーとしての賞味期間はもうあまり残っていないので、また今後、別の形で表現にどう関わるのか、表現に関わるのか、も含めて、いろいろ書きながらのんびり考えていこうと思う。

 

僕はセンスはないけれども、文章を書いているときは心が穏やかであるのだ。書くことは心に良いことかも知れない。