ジャズ喫茶営業を終えて | 沖野修也 オフィシャルブログ
新型コロナウイルスに関する情報について

沖野修也 オフィシャルブログ

Kyoto Jazz Massive 沖野修也 Official Blog

昨夜のThe Room Jazz Kissa Styleに

お越し頂いた皆さんありがとうございました。

そして、ハッシュタグ、#theroomjazzkissa を

追って下さった皆さんありがとうございました。

更に、Facebookの動画中継をご覧頂いた皆さん

ありがとうございました。

 

昨日は、

様々な"チャレンジ"があったんです。

 

①コロナ騒動でイベントの自粛が行われる中での変則開催

 

昨日は当初、Kyoto Jazz Qurtetのライブを予定していたんです。

しかし、ライブの場合、積極的に来場を要請する告知も出来ない。

やっぱり超満員の中でやりたいじゃないですか。

メンバーと話し合い、やむなく延期を決定しました。

とはいえ、閉店してしまうとスタッフの給与が払えない。

また、家賃もかかってくる訳です。

そこで、ギャラの必要のないオーナーの僕が

一人でプレイするという変則開催に落ち着きました。

勿論、僕もマスク着用で、

来場者の方の両手を消毒させて頂き、

店内も定期的に消毒しました。

 

②McCoy Tyner縛りで4時間

 

KJQのライブなんですが、

亡くなったMcCoy Tynerの

トリビュート・ライブにする話を

メンバーと進めてたんです。

なので、ライブ延期に伴い、

そのトリビュート企画を僕のDJセットにスライド。

しかし、4時間を

ワン・アーティストのレコードだけで

プレイするってのは初めての試みだったので

正直、不安もありました。

世界唯一の選曲評論家としては、

その4時間で自分の理論を実践しなきゃいけない訳ですし、

どんなストーリーを描くかが問われる訳です

(選曲のストーリーの重要性を僕は訴えているので)。

単なるベスト・オブ・マッコイ・タイナーではいけないんです。

後で判ったことですが、

同日にGilles Petersonも

Soil & "Pimp" Sessionsの社長も

McCoyスペシャルを

ラジオでやってたんですよね。

仮に比較された時に、

同じMcCoy Tynerをかけても

僕らしさが出ないとやる意味がないんです。

そんな、自分のアイデンティティーとは何かを

McCoy作品を使って表現するプレッシャーがあった訳です。

 

③ナイト・クラブのジャズ喫茶スタイルとは何か?

 

ま、The Roomの場合、クラブではなく、

自らをタマリバと定義しているんですが、

世の中的にはコバコと呼ばれる

ナイト・クラブですよね?いわゆる踊り場です。

但し、昨日はMcCoy Tynerという

ジャズ・レジェンドにフォーカスしていたので、

敢えてダンスを目的としないプレイを想定していました。

そして、バー営業としては打ち出さず、

ジャズ喫茶スタイルと銘打つ訳ですが、

実はこれ、初めての試みではないんです。

2000年代初頭に"フューチャー・ジャズ喫茶、Sofa"

なるイベントをThe Roomで行っていたんです。

このSofa、文字通り僕の家から

The Roomにソファーを持ち込み、

フューチャー・ジャズのかかるジャズ喫茶として営業したんです。

ダンスを禁止し、メニューにオススメ曲を記載し、

リクエストを可能にしました。

後に、当時集まってくれたミュージシャンが

突発的にセッションを始め、

Sofaはセッション・イベントとして変化して行ったんですが、

元々はカフェ・ブームの煽りを受け、危機を感じた僕が、

ポスト・クラブ・カルチャーの

提案という意味で

現代のジャズ喫茶とは何か?

そこに何かヒントがるんじゃないか?

を検証し、新しいクラブのあり方を模索する

という試みでもあった訳です。

で、今回、The Roomのジャズ喫茶営業再びってことになり、

ウィルス感染のリスク軽減と

古き良きジャズ喫茶へのオマージュを込めて

私語厳禁にしたんです(皆、喋ってましたけどねw)。

 

④携帯電話の使用をマストに

 

で、The Roomみたいな、

コミュニケーションを大切にしている空間で

私語厳禁にするっていう不自由というか矛盾を解消する為にも

携帯電話の使用をマストにしたんです。

クラブやフェスで、動画録ったり、

セルフィーしたり、全然音楽に集中してない!

なんて批判もありますよね?

僕自身も、来場した人が、

皆携帯眺めたりしてたりする光景に心を痛めていたので

(他の人と話せばいいのに!とか、

どうしてスタッフは声かけないんだ!と思うじゃないですか・・・)、

入り口で携帯電話を預かるのはどうだろうと考えたこともあります。

しかし、こういうご時世なので、積極的に話せ!とも言えない、

しかも、そもそも家から出ない人もいる。

だったら、逆に携帯電話を前向きに使えばいいかと思ったんです。

ま、僕が根っからの天邪鬼ってのもありますけどね。

ハッシュタグ、#theroomjazzkissaをつけて

全曲、Youtubeのリンクを貼ってTwitterに投稿。

流石に曲を選ぶのに必死で、

予定していた曲解説は出来ませんでしが、

一言コメントはつけました。

そして、Facebook Liveで動画配信。

TwitterにもFacebookにも利用者(来場者も!)の投稿があり

そこでヴァーチャルなコミュニケーションを

成立させることが出来ました。

 

結果は・・・。

来場者は10名ほどでしたが、動画の閲覧者は約2000名。

日本のみならず、海外の方にも沢山視聴して頂きました。

 

中継がなければ、たったの10人か・・・

って落ち込んだと思うんです。

でも、2000人ですよ!

Tokyo Crossover/Jazz Festivalの来場者数が

開催場所にもよりますが1500人〜3000人だったので

決して悪くないと思うんです。

しかも、コメントが頂けるので改善すべき点

(主に動画のアングルでしたがw)や

曲に対する反応もダイレクトに伝わって来ました。

 

先行きが不透明な中でのチャレンジでしたが

僕なりに発見の多い夜となりました。

 

インターネットの便利さと

現場にしかない感動。

 

その両方をどうやって組み合わせて行くのがいいのか?

 

今、京都に戻る新幹線の中で

その事を真剣に考えています。

 

PS

 

それにしても最後盛り上がったなぁ。

ジャズ喫茶にあの狂喜乱舞はないと思うw

 

 

 

写真は一番乗りしたヘビー・ユーザー山内さんと

ロシアからフランスに帰国できなかったSamiと。