羽生結弦はチャン選手に勝てるのか ? | フィギュアスケート研究本

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2013/11/105GP/シリーズ フランス大会sショート 羽生結弦 2位スタート



エリック・ボンパール杯2013 Yuzuru HANYU  NEWSまとめ1



エリック・ボンパール杯2013 Yuzuru HANYU  NEWSまとめ2



エリック・ボンパール杯2013  NEWSまとめ3

http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/othersports/2013/11/18/post_276/

【フィギュア】羽生結弦、絶対王者チャンから得た「勝利以上の収穫」

2013.11.18 sportiva.shueisha

折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi 能登直●撮影 photo by Noto Sunao(a presto)

 今シーズン、GPシリーズ初戦10月のカナダ大会ではパトリック・チャン(カナダ)に次ぐ2位だった羽生結弦(ゆづる)。表彰台に登る結果を残せたものの、ショートプログラム(SP)、フリーともにミスが出てしまい、本人にとって不本意な内容だった。
 だが、2戦目となった11月15日からのフランス大会は納得の滑り出し。当日の公式練習からキレのいい動きで、4回転トーループやトリプルアクセルも余裕を持って決めていた羽生は、夕方からのSPでもその好調を維持した。

 「SP最初の4回転トーループは、自分の中では納得できるジャンプではなかった」と本人が満足していないように、着氷で少し重心の位置がズレたものの、審判のGOE(技の出来ばえ)は2・00点が出る高評価。その後の要素も、レベル3に止まったステップシークエンス以外は、すべて加点をもらう出来で自己最高の95・37点を獲得した。

 昨シーズン序盤、羽生はSPで歴代最高点を連発しながらも、年が明けた13年からはミスが続いていたが、それを今季、やっと完璧に近い形でできたという満足感はあった。だが「昨年に比べれば体もすごく動いていると思うし、スケーティングも頑張ってやってきた。それなのに去年の最高点を0・03点しか上回っていないのは残念。もう少し頑張らなければいけない」と羽生は悔しがる。

 そして、その羽生以上の出来を見せたのが、現在世界選手権を3連覇中のチャンだった。冒頭の4回転トーループ+3回転トーループからすべてのジャンプと演技を完璧に決め、技術点こそ羽生より0・38点下回ったが、芸術要素点で上回って98・52点の世界歴代最高点を記録したのだ。
 チャンとの差は3・15点。「SPの3点差というのは大きいですね。エレメンツ(技術点)で少し上回ったけど、5コンポーネンツ(芸術要素点)であれだけ差をつけられると太刀打ちできない部分もあるので……。でもカナダの時はSPが終わった後に2位しか狙えなかったけど、今回は何とか首の皮一枚(優勝に)つながった感じですね」

 こう話す羽生は、記者会見場で5コンポーネンツの点数を上げるための方法と、スケーティングについてのチャンの発言を頷(うなず)きながら聞き、「パトリックが会見で言ったことがためになったので、ちょっと実践してみようと思います」と話していた。
 しかし、翌日のフリーは、序盤にいきなりつまずいてしまった。最初の4回転サルコウを跳ぼうとした瞬間、踏み切る左足のエッジが傷ついたリンクの溝にはまってしまう不運に見舞われ、ジャンプできなかったのだ。

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フランス大会のSPで自己最高得点を記録した羽生結弦

「しょうがない。次は跳ばなきゃ」と切り替えたが、次の4回転トーループでは焦りが出てしまい転倒。さらに3回転フリップは跳びきったが、ロングエッジで減点されてしまった。続くステップシークエンスも本来のスピードがなかったが、そこから、羽生は自分の気持ちを立て直した。

「プログラムではジャンプに集中しなければいけないが、今回の試合までの練習では、ステップとかスケーティングや振り付けに力を入れたうえでジャンプを跳べるように練習をしてきた。そういうトレーニングをしてきたので、動きながら心を落ち着かせることができたのだと思います」

 こう話す羽生は中盤のトリプルアクセル+3回転トーループを、2点の加点をもらうほど完璧に決めると波に乗った。その後もふたつのコンビネーションジャンプを含む4つのジャンプをきれいに決め、スピンでもすべてレベル4をもらう演技でフリーを滑りきると、カナダ大会を13・78点上回る168・22点を獲得。合計も263・59点まで伸ばした。

「カナダの時はその前のアメリカでの町田樹(たつき)選手の優勝を見て、プレッシャーや緊張感もあり、『パトリックに勝ちたい』という思いが強かったですね。その後、高橋大輔選手がNHK杯で優勝して、(総合ポイントの)上位をとるのが大変になったので、ファイナルを目指すというより、今できる自分のことに集中しようと思いました。

 昨シーズンだったら、前半のふたつの大きなジャンプでミスをしていたら、気持ちが落ち込んでいたと思いますが、今回は演技の後半に落ち着いて修正できた。カナダからの2週間弱で、SPだけでなくフリーでも少しずつ完成度を高めていけていると思うので、次はファイナルに向けて、もっといいプログラムを作っていけるかなと思います」

 こう話す羽生の前に、今回もチャンが立ちはだかった。チャンはフリーのすべての要素で加点をもらい、芸術要素の5コンポーネンツもすべてが9・39から9・86点まで獲得する完璧な演技。フリーは196・75点、合計では295・27点という世界歴代高得点を獲得して完勝した。

 ジャンプで少々軸がブレ気味になっても、きれいに跳んでしまう技術の高さ。スローな曲でもメリハリを付けた重厚なスケーティングで、技と技のつなぎでも常に表現を意識する滑り。スピードとキレで高い評価を得ている羽生も、重厚さという面ではなかなか対抗できないだろう。

 それについて羽生は「スケーティングは人によって違うもの。パトリック選手のスケーティングはものすごく力を使うが、小塚(崇彦)選手のようにエッジに素直に乗ってスーッと行くスケーティングや、高橋選手のようにものすごく滑らかなスケーティングもある。その中で誰のタイプをというのはないが、強いて言えば高橋選手のような、力を入れなくても流れに乗っていけるようなスケーティングを目指したいと思います」と話す。

 それでも、パトリック・チャンという絶対王者との戦いを経験していくなかで、今回のSPでは彼の存在感や同じ大会で滑るプレッシャーに左右されずに「自分の演技ができたことが大きな収穫」と羽生は言う。

「(今回のチャンのように)SP、フリーともノーミスというのは、スケーターにとって稀(まれ)なこと。その舞台に一緒にいられたというのは光栄なこと。彼は雲の上の存在ですけど、その演技を見たことで、『自分はもっと頑張らなきゃ』と思える部分がありました」

 また羽生は、SPの後の記者会見での「曲や音を表現するために、膝の使い方を意識している」というチャンの言葉が「衝撃的だった」とも言う。
「スケーティングではただ滑っているだけではなく手や上半身を使いますが、彼の場合は下半身でもしっかりと曲やリズムを表現しきれているんです。ものすごく高度な技術ですが、『そういうこともできるんだ』と思いました。そして、それができるからこそ、点数も伸びるんだと」
 さらにカナダ大会では、チャンが19歳で挑んだ2010年バンクーバー五輪の時の話も聞けたという。

「そういうことは演技終了後の記者会見の場でしか聞けないことだと思うし、ものすごく勉強になった。今シーズン、英語が少しずつわかるようになっているので、海外の選手の言葉にも耳を傾けられるようになった。そういう点で、すごく利点になっていると思います」
 今季出場したGPシリーズで、世界王者のパトリック・チャンと同じ時間を過ごした羽生は、この2大会で、勝利すること以上の貴重な収穫を得たといえる。

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フランス大会の優勝はパトリック・チャン(中央)。2位に羽生。3位はジェイソン・ブラウン(右/アメリカ)

羽生「燃えている」=王者チャンに対抗心-仏杯フィギュア

 【パリ時事】フィギュアスケートのフランス杯で2位となり、グランプリ・ファイナル進出を決めた羽生結弦(ANA)が17日、「演技の反省点は多い。ファイナルへ向けてもう少し上げたい」と悔しさを表した。
 世界王者パトリック・チャン(カナダ)に合計30点以上の差をつけられ、「あのスケーティングで、ジャンプも全部決められたら勝つすべがない。脱帽というより雲の上の存在」と敬意を表しつつ、「燃えている部分もある」と対抗心をのぞかせた。
 ブライアン・オーサー・コーチは「2人がともにベストの滑りをすれば、得点差はもっと小さくなる」と語った。
 次はソチ五輪代表選考が懸かるファイナル、全日本選手権。羽生は「今はまだピークじゃない。得点源の4回転をしっかり決めたい」と話し、フリーで失敗した2種類の4回転ジャンプを最優先の課題に挙げた。

 (2013/11/17-22:19)時事

羽生 ファイナルへ手応え フリー後半踏ん張った

フィギュアスケートGPシリーズ第5戦フランス杯最終日 (11月16日 フランス・パリ)

 世界王者に完敗しても、確かな手応えをつかんだ。男子の羽生結弦(ゆづる、18=ANA)は、合計263・59点で2位に入り、シリーズ上位6人で争うファイナル(12月5日開幕、福岡)進出が決定。世界最高得点を大幅に更新する295・27点をマークしたパトリック・チャン(22=カナダ)には31・68点の大差をつけられたが、2種類の4回転ジャンプを失敗しながら自己ベストに0・70点に迫った。

 3週間前のスケートカナダと同じ2位、チャンとの点差は27・23点から31・68点と開いた。それでも、羽生の表情はカナダを終えた後よりも明るい。序盤に組み込んだサルコーとトーループの4回転ジャンプを失敗しながら、合計得点で自己ベストに0・70点と肉薄。「前の大会や先シーズンなら気持ちが落ち込むところを、落ち着いて修正できた」と胸を張った。

 世界選手権で銅メダルを獲得した2季前と同じ「ロミオとジュリエット」に乗ったフリーは、最悪のスタートだった。4回転を予定した冒頭のサルコーは、踏み切りでスケートの刃が氷に取られて1回転に。「焦った」と揺れる気持ちのまま跳んだ、続く4回転トーループも転倒したが、ここから踏ん張った。「後半をしっかりとやりきれたことが収穫」。ジャンプの得点が1・1倍となる後半を完璧に演じ、終盤のステップやスピンも力を振り絞った。

 ジャンプなどの技術面以上に、チャンとは表現力を示す5項目で圧倒的な差を見せつけられた。だが、18歳のホープも着実な成長を見せている。表情や身のこなしを意識した猛練習でSP、フリーともに演技点はスケートカナダよりも高評価を得た。「一歩一歩前に向かっている」。GP2戦連続で世界王者に完敗したが「(チャンは)うまいなぁ」と脱帽するしかなかった前戦に比べ、確かな手応えをつかんだ。

 チャンと今季3度目は12月のファイナル。世界王者との対決が続くが、羽生は「練習の方向性を見極めやすい」と前向きに捉えている。「もっと練習して、本番で決められるようなジャンプを跳びたい」。世界の頂に君臨するチャンに、18歳が果敢に挑み続ける。

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フランス杯で2位となり、GPファイナル進出を決めた羽生(左)と世界歴代最高点で優勝したパトリック・チャン
Photo By 共同

羽生2位!!ファイナル決めた

2013年11月18日デイリースポーツ

 「フィギュアスケートGPシリーズ第5戦、フランス杯・第2日」(16日、パリ)

 男子の羽生結弦(18)=ANA=は合計263・59点の2位で、シリーズ上位6人で争うファイナル(12月・福岡)進出を決めた。世界選手権3連覇中のパトリック・チャン(カナダ)が自身の世界歴代最高を大幅に塗り替える295・27点で圧勝。チャンと4位だった閻涵(中国)、第4戦NHK杯を制した高橋大輔(関大大学院)もファイナルに進出した。女子はアシュリー・ワグナー(米国)が194・37点で制した。

 序盤に組み込んだ得点源の4回転ジャンプを2種類とも失敗しながら、羽生は合計得点で自己ベストに0・70点と迫った。「前の大会や先シーズンだったら気持ちが落ち込むところを、落ち着いて修正できた」。順位は同じ2位でも、表情は3週間前の第2戦、スケートカナダの後よりも格段に明るかった。

 第2戦に続いてチャンに大差をつけられた。だが、世界王者との対決は、目指すソチ冬季五輪の金メダルとの距離を測る絶好の機会で「練習の方向性を見極めやすい」と語る。今季3度目の対戦は3週間後のGPファイナルに決まった。「もっと練習して本番で決められるようなジャンプを跳びたい」と誓った。

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 フィギュアスケートのフランス杯で演技する羽生結弦(共同)

【フィギュア】羽生、ファイナル進出!4回転失敗で転倒も2位

◆フィギュアスケートGPシリーズ第5戦 フランス杯最終日(16日、パリ・ベルシー競技場) 男子の羽生結弦(18)=ANA=はフリーで2種類の4回転に失敗したが、合計263・59点の2位でシリーズ上位6人で争うファイナル(12月5~7日・福岡)進出を決めた。世界選手権3連覇中のパトリック・チャン(22)=カナダ=が自身の世界歴代最高を塗り替える295・27点で圧勝。GP2連勝のチャンと4位の閻涵(17)=中国=、第4戦NHK杯を制した高橋大輔(27)=関大大学院=もファイナル進出が決定した。

 大歓声に励まされ、羽生はうつむいた顔を上げた。得点源の4回転を2種類とも失敗したが、自己ベストに0・70点差と迫る合計得点で2位を死守。日本人最上位メダリストになれば五輪代表に前進するファイナルへの切符をもぎ取った。羽生は「後半に向けて落ち着いて修正して、最終的に良い演技ができたのが収穫」と前を向いた。

 4回転を予定した冒頭のサルコーは、踏み切りでスケートの刃が氷に取られて1回転に。焦って跳んだ次の4回転トーループは転倒。最悪の出だしになったが、最後まで勝負を捨てなかった。基礎点が1・1倍になる後半で5つのジャンプを完璧に成功。同じ2位だった第2戦スケートカナダに比べ、表現力を示す演技構成点も5点以上アップ。「一歩一歩、前に向かっている」と強調した。

 それでも第2戦に続き、五輪金メダル候補のチャンに完敗だった。SPで3・15点だった差は、フリーを終えて10倍近い31・68点まで広がった。2度の4回転を完璧に決めた世界王者の圧巻の演技を目の当たりにし、「自分は4回転をうまく決めることができていない。まだ経験値が全然足りない」と力の差を痛感した。

 チャンと今季3度目の対戦は3週間後のファイナルに決まった。目標の五輪金メダルへの壁は一層高くなったが、「もっと練習して本番で決められるジャンプを跳びたい」。まずは昨季2位だったファイナルで日本人トップを目指し、激戦の代表争いで一歩リードする。

仏杯フィギュア・談話

◇後半に修正できた
 羽生結弦 前半に大きなジャンプを二つミスしても、後半に落ち着いて修正できた。4回転サルコーは(氷の)穴に引っ掛かった。決められず悔しい。完成度は少しずつ高まってきている。

(時事)(2013/11/17-09:25)

羽生2位、GPファイナル決めた!大輔も進出確定/フィギュア

2013.11.17 05:02 サンスポ

 フィギュアスケート・GPシリーズ第5戦フランス杯最終日(16日、パリ)男子フリーを行い、羽生結弦(18)=ANA=は4回転ジャンプで転倒するなどミスが響いて168・22点、合計263・59点の2位。GPシリーズ上位6人で争うファイナル(12月、福岡)進出を決めた。世界選手権3連覇中のパトリック・チャン(22)=カナダ=が世界歴代最高を大幅に更新する295・27点で第2戦のスケートカナダに続く連勝を飾り、ファイナルへ駒を進めた。スケートアメリカ4位、NHK杯優勝で今大会には出場していない高橋大輔(27)=関大大学院=もファイナル進出が確定した。

悲劇の幕切れだった。勝負曲『ロミオとジュリエット』は、ニースで開催された昨春の世界選手権で銅メダルに輝いた思い出のプログラム。羽生は滑り切ると腰に手を当てて首をかしげ、疲労困憊(こんぱい)の表情を浮かべた。

 「気持ちが落ち込むところで修正できた。後半をしっかりとやり切れたことが収穫」

 冒頭の4回転サルコーを跳ぼうとしたさい、踏み切りでエッジ(スケートの刃)が氷に取られたのか、まさかの1回転。ショックを引きずるように続く4回転トーループも転倒した。

 ダメ押しはトリを務めたチャンの完ぺきな演技だった。冒頭の4回転-3回転の2連続トーループ、続く4回転トーループを決め、一気に勢いに乗った。表現力を示す演技点は、5項目ですべて9点台をマーク。世界歴代最高は必然だった。

 前日のSPでは95・37点の自己ベストをマークし、世界王者に3・15点差と食い下がったが、フリーを終えて30点以上の差に広げられ、水泡に帰した。第2戦のスケートカナダに続く2位に入って、12月のファイナル進出は決めたものの、順位以上の差を痛感させられた。来年2月のソチ五輪出場枠3をめぐる争いを制しても、その先にはV3王者の高い壁が立ちはだかる。

(紙面から)

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SP自己最高得点に、羽生は思わずガッツポーズ (共同)

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男子フリーで華麗なスピンを披露する羽生結弦=パリ(共同)

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男子フリーで演技する羽生結弦=パリ(共同)

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男子SPの演技を終え、自己最高得点に笑顔を見せる羽生結弦=パリ(共同)

フィギュア羽生、4回転を披露 エキシビションに出演

【パリ共同】フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第5戦、フランス杯で2位に入った男子の羽生結弦が17日、パリで行われた上位選手らによるエキシビションに出演し、4回転トーループと2度のトリプルアクセルを決める圧巻の演技で観客を魅了した。

 進出を決めたGPファイナル(12月・福岡)で日本人最上位メダリストになれば、ソチ冬季五輪代表入りに前進する。「とにかく表彰台に上りたい。久しぶりに金色(のメダル)も見たい。(選考の)条件をクリアして気楽に全日本選手権に行けたらいい」と意欲を語った。

2013/11/18 00:31 【共同通信】

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エキシビションで演技する羽生結弦=パリ(共同)


 『それについて羽生は「スケーティングは人によって違うもの。パトリック選手のスケーティングはものすごく力を使うが、小塚(崇彦)選手のようにエッジに素直に乗ってスーッと行くスケーティングや、高橋選手のようにものすごく滑らかなスケーティングもある。その中で誰のタイプをというのはないが、強いて言えば高橋選手のような、力を入れなくても流れに乗っていけるようなスケーティングを目指したいと思います」と話す。』

「(今回のチャンのように)SP、フリーともノーミスというのは、スケーターにとって稀(まれ)なこと。その舞台に一緒にいられたというのは光栄なこと。彼は雲の上の存在ですけど、その演技を見たことで、『自分はもっと頑張らなきゃ』と思える部分がありました」

 『また羽生は、SPの後の記者会見での「曲や音を表現するために、膝の使い方を意識している」というチャンの言葉が「衝撃的だった」とも言う。』

『「スケーティングではただ滑っているだけではなく手や上半身を使いますが、彼の場合は下半身でもしっかりと曲やリズムを表現しきれているんです。ものすごく高度な技術ですが、『そういうこともできるんだ』と思いました。そして、それができるからこそ、点数も伸びるんだと」』


羽生君の、チャン選手のスケーティングに対する感想が、とても分かりやすいです。

羽生選手がノーミスで滑れた場合、何点が出るのか、見てみたいですね。

今回フリーで2回の4回転をミスしてしまっていますので、これらが成功したら、後20点は上乗せ出来るのではないでしょうか。

しかし、それでも、同じノーミスだった場合、チャン選手には勝てない計算ですよね……。

チャン選手の演技構成点が高いからでしょう。

しかし、ショートだけみると、技術点は羽生選手が勝っていますよ。

チャン選手の技術点(42.70 GOE抜き) 52.34点 演技構成点46.18点。

羽生選手の技術点(43.76 GOE抜き) 52.72点  演技構成点42.65点。

ショートの3点差は、正に演技構成点の差です。

チャン選手の方が年上ですし、経験もあるので高いのは仕方がない事だとは思いますが、高橋選手よりも、チャン選手の演技構成点が高いのは、個人的に納得できない所です……。

遥かに、パフォーマンス力は、好みもあるでしょうが、高橋選手の方が上だと思います。

チャン選手は、中々全てでノーミスで滑れる確率が良くないので、羽生選手がチャン選手に勝つためには、ノーミスで滑り、チャン選手がミスをするのを待つしかないのでしょうかね……。

フランス杯を機に、チャン選手がノーミスを持続したら、勝てそうもありませんが……。あせる

オーサーコーチは、例の方に加点を稼ぐ練習をしてきた~と、バンクーバー五輪後、発言していましたよね。

羽生君にも、ぜひGOE加点17点をお願いしたいです。


↓フランス杯男子結果の記事に対して、多くのコメントを頂きました。

http://ameblo.jp/shuppansports/entry-11698441474.html
エリック・ボンパール杯・男子FS 結果

賛同する方、反対意見の方、さまざまな感じ方があると思います。

チャン選手への採点についてですが、今回の演技は完璧だったと思います。

採点も、高得点が出ても妥当だと思います。

ただ、ここ数年、ミスをした演技に対して、ミスして失った技術点を演技構成点でカバーするかのように、ミスしたら、した分だけ、彼の演技構成点が跳ね上がっていった現実があった訳です。

本当に、それは明らかに、やり過ぎと言わんばかりにPSCが跳ね上がって行きました。

チャン選手の得点で、不満があるとしたら、「演技構成点」の方です。

技術点の方は、難しい4回転を計3回も入れていますから、成功すれば、合計で30点近い得点を稼げます。

しかし、今まで、チャン選手が計3回の4回転を成功させられる確率が非常に少なく、また4回転は成功しても、後半の別のジャンプをミスしたりと、完璧に滑れた事は希でした。

難しい構成ですから、中々両方ノーミスでというのは難しいでしょう。

しかし、ミスした分は採点で引かれます。また滑った印象も、ノーミスの時より良くない筈です。

まして、ミスだらけの演技に対して、PCSに10点を付けてしまうのは、いかがなものでしょうか。

つまり、ミスした演技に10点、ノーミスの演技にも10点では、ノーミスでもミスがあっても、変わらないという採点です。そこにわずかながらでも、差がないと採点の意味がありません。

まして、10点とは満点の事ですから、完璧の演技に採用しなくてはいけない得点でしょう。

それらは、過去に報道記者達にも指摘されていました。

特に去季の世界選手権で優勝した時は、記者会見でも、チャン選手に直接、疑問を投げつけるという事態(本当はジャッジが採点したものですから、ジャッジが答えるべき事柄なのに)になりました。

↓海外のニュースでも、二位だったデニス・デン選手が優勝だったと書かれています。

↓翻訳機訳で日本語と英語で読めます。

http://honyaku.yahoofs.jp/url_result?ctw_=sT,een_ja,bT,uaHR0cDovL3d3dy5leGFtaW5lci5jb20vYXJ0aWNsZS9wZXRpdGlvbi1hc2tzLXRoYXQtZmlndXJlLXNrYXRlci1kZW5pcy10ZW4tYmUtYXdhcmRlZC1hLXJldHJvYWN0aXZlLWdvbGQtbWVkYWw=,qfor=0
Petition Asks that Figure Skater Denis Ten Be Awarded a Retroactive Gold Medal

http://honyaku.yahoofs.jp/url_result?ctw_=sT,een_ja,bT,uaHR0cDovL3d3dy51c2F0b2RheS5jb20vc3Rvcnkvc3BvcnRzL2NvbHVtbmlzdC9icmVubmFuLzIwMTMvMDMvMTYvcGF0cmljay1jaGFuLWZpZ3VyZS1za2F0aW5nLXdvcmxkLWNoYW1waW9uc2hpcHMvMTk5MjA3NS8=,qfor=0
World champ's apology is perfect ending to flawed skate

↓プルシェンコ選手やジョニーも、疑問を投げかけています。

http://en.rsport.ru/other_sports/20130320/652250547.html
Plushenko: Chan Does Not Deserve World Title

http://honyaku.yahoofs.jp/url_result?ctw_=sT,een_ja,bT,uaHR0cDovL2FydGljbGVzLmNoaWNhZ290cmlidW5lLmNvbS8yMDEzLTAzLTE3L3Nwb3J0cy9jaGktc21lbGwtb2YtcmVwdXRhdGlvbi1qdWRnaW5nLWxpbmdlcnMtb3Zlci1za2F0ZS13b3JsZHMtMjAxMzAzMTdfMV9kZW5pcy10ZW4tcGF0cmljay1jaGFuLWdyYWNpZS1nb2xk,qfor=0
Smell of reputation judging lingers over skate worlds

採点の優遇は、チャン選手の責任ではありませんが、彼のイメージを下げた事は、事実だと思います。

彼が、ノーミスで滑って優勝が納得できた試合は、2011年の世界選手権と、2011年のカナダ国内選手権と、今回のフランス杯の三回です。

しかも、今回のフランス杯フリーのGOEで、この17点の加点は妥当なのか……、17点というと例の方のバンクーバー五輪フリーの加点を思い出してしまいます。

このGOEと重なるので、妥当なのかどうか……疑問、これは正当? と思ってしまうのです。

また演技構成点ですが、チャン選手のPCSはミスがあっても、ショートで40点以上、フリーで90点以上が当たり前です。

今回、フランス杯で、チャン選手の出したSPの演技構成点は46.18点。FSは96.50点です。

NHK杯で、高橋選手がSPで出した演技構成点は、 45.14点。FSは 91.34点でした。

NHK杯でのフリーで、高橋選手は、完璧の演技ではありませんでした。

しかし、もしフリーでノーミスの素晴らしい演技をした時、高橋選手にも、これくらいの演技構成点はつくのでしょうか。まだ実際に、出ていないので未知数ですが、同じノ―ミスの演技が出来ても、出ない可能性は高い気がするのです。

チャン選手が96点ならば、高橋選手は95点位になる可能性が高そうです。

なぜそう思うのかと言うと、チャン選手の演技構成点は、高橋選手の得点を基準にして、それよりも上に設定しているのでは……と思うからです。

まるで、浅田選手の得点を基準にして、例の方の得点をそれより上にしていたようにです。

特に、2012年の世界選手権のフリーで、素晴らしい演技をした高橋選手の得点を明らかに押さえました。(あの時の高橋選手の涙目の顔は、一生忘れられません……。)

また2010年のファイナルでも、フリーでの織田選手の滑走前に、これみよがしの高得点を出し、殿を威嚇しました。あの時、ファイナルの優勝を織田選手から奪いました。(元々、このシーズンは、チャン選手がファイナルに進出できた事自体がおかしかったのですが……。)

こういう数年の採点への信頼がない為、チャン選手のフランス杯での、ノーミスでの優勝は素晴らしかったものの、心から称賛してあげられない、また得点も高すぎるのではないのか……という疑念が湧いてきてしまうのです。

また高橋選手や羽生選手が、SPとFSの両方で完璧の演技をした時に、チャン選手と同じ、それ以上の得点は出るのでしょうか。

ソチ五輪で、チャン選手がノーミスの演技をしたら、300点が出るかもしれません。

そして、チャン選手が五輪でミスをした場合、足りない技術点を補う為に、演技構成点を上げて、何が何でも、勝たせようとするのかもしれないという危惧もあるです。

過去の強引な採点から、あり得るかもしれないと不安になります……。

出来レースになるかも知れないとは、そういう意味です。

例えば、高橋選手がどんなにノーミスの完璧な演技をしても、2012年の世界選手権の時のように点数を抑えられる、また彼には300点は絶対に出していただけない得点だと思うからです。

チャン選手のスケーティングは、好みの問題もあるでしょう。

彼の高い技術力は別として、演技は好みの方ではないですね……。また採点の疑惑でイメージも悪いですし……。

チャン選手のファンの方は、彼にソチ五輪で金メダルをとってほしいのでしょう。

しかし、日本人なので、どうしても、まずは日本人選手の応援をしています。

金メダルも、日本人にとって欲しいと思います。また、それだけ力のある選手が沢山いますので……。

以前、どなたかから、このブログは日本人のスケーターの事ばかりというコメントがありましたが、ここは日本ですし、日本人が日本人の情報を優先するのは当たり前の事ではないのでしょうか。

また、このブログの趣旨の一つに、採点への疑問を提示するというものがあります。

今までISUのやってきた事が、本当に信用できません……。

ソチ五輪でも、バンクーバー五輪の二の舞を、男女の両方で見たくありませんからね……。

採点が正当ならば、誰が金メダルでも良いですよ。

納得できて、すかっとする結果だったならばです……。

同じ構成を滑って成功させた場合、上位選手の実力は、そんなに差のつくものではないと思います。

上位の差があっても、その日の出来の得点で、また僅差の得点での結果になるのが理想です……。




↓記事をいつも読んでいただき、本当にありがとうございます。m(_ _ )m


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