今季全勝の浅田真央が進む道 | フィギュアスケート研究本

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浅田真央、満足はせずも高い表現力と積み上げた努力での全日本連覇

2012/12/24(月) 06:35 サーチナ

23日、フィギュアスケート全日本選手権の最終日が行われ、女子はSP2位の浅田真央がフリーで1位となり総合193.56点で2年連続6度目の優勝を飾った。2位にはSP5位の村上佳菜子が入り、SP1位の鈴木明子はフリーで順位を落とし4位に終わった。

  「良い部分もあったけど、悪い部分もあった」と演技後、冷静な口調で語った浅田。次への課題という言葉が当然のように口をついて出てくるが、不調だった時の表情の暗さは全くない。腰痛を克服してのGPファイナル制覇にあるように佐藤コーチと二人三脚で挑んできた挑戦が徐々に形を結び始めているからに他ならないだろう。

  トリプルアクセルを封印したのはあくまでもそれ以外のエレメンツの精度をあげ安定した得点を取るためのもの。浅田にとっての理想形は間違いなくトリプルアクセルを加えた白鳥の湖なのは間違いない。しかしこの日の滑りは、トリプルアクセルなしでも十分に真駒内アリーナの観客の心を捉えていた。前半トリプルフィリップが両脚着氷、また最後のフリップでバランスを崩したものの、少しのミスが生まれてもダイナミックなプログラムである白鳥の湖の流れを切らないところが今の浅田のストロングポイント。

  この日は、来年3月14日からカナダで開催される世界選手権代表も発表され、浅田も当然ながら選出された。「(世界選手権までの)3カ月でもっとレベルアップをするために最高の演技がしたかった。でもそれができなくて悔しい。」と語った浅田。高く描いた彼女の理想形を心待ちにしていたい。(編集担当:田村和彦)

http://number.bunshun.jp/articles/-/320198

全日本選手権からソチが見えた!
今季全勝の浅田真央が進む道。


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松原孝臣 = 文
text by Takaomi Matsubara
photograph by Takuya

2012/12/26 10:30 ナンバーウェブ

それぞれに、自分自身と向き合っているかのようだった。

 フィギュアスケートの全日本選手権、女子は男子に1日遅れて、12月22日にショートプログラム、23日にフリーが行なわれた。世界選手権の日本代表3枠をかけた最後の大会。

 優勝したのは、浅田真央だった。

 ショートプログラムでは3回転ループが1回転となるミスがあり、鈴木明子に遅れを取って2位。フリーでもジャンプにミスはあったものの、130.75点で1位、トータルでは193.56点と逆転、全日本選手権6度目の優勝を飾った。

 しかし、浅田に笑顔はなかった。

 浅田は今大会、このような目標で臨んでいたという。

「すべてをクリーンに滑る」

 だが、ミスがいくつか出た。目標を達成できなかったことが、喜べない理由だった。

納得いかない優勝では自信につながらないと言う浅田真央。

 今シーズンの浅田は、グランプリシリーズの2大会、グランプリファイナル、そして全日本と、すべて優勝している。

 成績を見れば、これまでと比べても、上々のシーズンを過ごしてきたと言える。その点を尋ねられても、こう答えた。

「優勝は、頑張ってきてよかったなと思うんですけど、でも自信にはならないです。今回の演技の出来は、自分が1番よく分かっています」

 そこにうかがえるのは、国内外の他の選手の誰がどうこうというのではなく、自分の納得のいく演技をしたいという思いだ。

 浅田はさらにこう語った。

「自分は3回転-3回転やトリプルアクセルをやっていた時期があり、それが試合でできたときにようやく喜びを得られると思うので、今は納得してはいないです」

 何よりも、理想と思い描く演技がある。そのためにも、できることをひとつひとつ積み上げていくことの重要性を理解しているからこその自己評価であり、自身へのシビアな言葉が続いたのだ。

 ただ、演技構成点が象徴するように、スケーティングなど、進化は着実に示してきた。今シーズンのテーマとして掲げてきたのは「向上」。さらなるレベルアップのために、理想の演技に到達するために、自分と向き合うという、他者との競い合いよりも困難な作業を続けていくことになる。全日本選手権は、その一つになった。

「表彰台に上がれなくて良かった」鈴木明子の真意。

 ショートプログラムで1位だった鈴木明子は、フリーでジャンプのミスが相次ぎ、総合4位に終わった。

 グランプリファイナルで3位になるなど好調のように見えたシーズン前半。だが鈴木はそれを否定した。

「今シーズンは最初から、練習からうまくいかなくて、たまたまいいのが出せたり、波が大きかったです。ここまでは最低限できるというところがつかめないままでした」

 自信や手ごたえを得られないまま、大会を乗り越えてきたのだと言う。自分自身に対して、確固とした自信や根拠が得られない。その不安が現実となったのが、全日本選手権だった。

「表彰台に上がれなかったのは、この出来ではむしろよかったと思います。中途半端に表彰台に上がるより、悔しさを積み重ねていけるこの成績でよかったと……」

 と語った鈴木は、この日、今後についても言及した。

「グランプリファイナルのあと、ソチ五輪を目指そうと思いました」

 これまでソチへの姿勢を明確にはしていなかった。ずっと自問自答を続けてきたはずだ。目標がはっきりしたこと、それを公表したことで、視界もよりクリアになる。

久々に満足できた演技で、思わずガッツポーズの村上佳菜子。

 浅田、鈴木とは対照的に、喜びを爆発させたのは2位の村上佳菜子だった。

 グランプリシリーズでは納得のいく演技ができずにいた。全日本選手権のショートでも5位にとどまり、「こっちに来てから調子がよかったので悔しいです。すっごい、悔しいです」と唇をかみしめた。

 迎えたフリー。ほぼミスのない演技で終えると、ガッツポーズで感情を爆発させた。

「久しぶりに頑張れたと思います」

 と振り返った村上。

早くも次世代の大器、14歳の宮原知子が表彰台に登場!

 久しぶりとはいつ以来かを尋ねると、このように答えた。

「点数を見てあそこまで喜べたのは、シニアデビューくらいのときかなと思うんですけど(笑)。(山田満知子)先生も喜んでくれたので、それがいちばんうれしかったです」

 すっきりしない気持ちでシーズンを過ごしてきた。悩みもした。しかし、今大会でも続いた葛藤の末に、最後にようやく殻を破った。

 3位には、中学3年生、14歳の宮原知子が入った。

「浅田真央選手の表現力をはじめ、みんなのいいところを取り入れて、すべてが強い選手になりたいです」

 と語る大器も、いつか壁にぶつかり、乗り越えて大きくなる日が来るのかもしれない。

 大会を経て、世界選手権代表には、浅田、鈴木、村上が順当に選ばれた。

 それぞれの目標とする場所を目指す中で、自身とも戦ってきた彼女たちは、2月上旬の四大陸選手権、そして3月の世界選手権へと向かう。

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「優勝は、頑張ってきてよかったなと思うんですけど、でも自信にはならないです。今回の演技の出来は、自分が1番よく分かっています」

「自分は3回転-3回転やトリプルアクセルをやっていた時期があり、それが試合でできたときにようやく喜びを得られると思うので、今は納得してはいないです」


真央ちゃんの志しの高い事、もともとできたものができない事は、やはり納得できない事だと思います。

でも、それらを抜いても、優勝できた事は良かった事ですし、またそれだけ実力のある証拠ですから、もっと自信を持っても良いと思います。

自信は大切だと思います。

特に難しいジャンプを跳ぶ場合、不安になるのが一番、ミスを誘発する原因になるのではないでしょうか。

試合時の技術的な出来と、身体の調子も関係していますが、それらが全て整っている時、最後は、やはり自信を持って出来る事が、好ましいと思います。

例の方が、全く回転不足を取られないので、安心して3-3を跳んでいましたからね。

もし、彼女も回転不足を取られていたら、3-3でミスばかりした可能性も大だったと思われます。

真央ちゃんは、今季、全勝できました。

なので、次のステップに進めるのだと思います。

もっともっと自信を持って、3Aと3-3に挑んでいただきたいと思います。



↓3Aと3-3の復活、楽しみにしております。(‐^▽^‐)