明大スケート部(フィギュア部門) 全日本選手権 | フィギュアスケート研究本

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スケート部(フィギュア部門) 結果が振るわずも、収穫のある全日本選手権に/全日本選手権

◆12・23~26 第80回全日本フィギュアスケート選手権大会(なみはやドーム)

▼男子
 佐々木(政経3)――14位
 松村(政経2)――21位
▼女子
 石川(文3)――15位
 高山(商3)――18位


 日本最高峰の大会である全日本選手権。今大会には浅田真央(中京大)、高橋大輔(関西大)ら世界のトップスケーターが参加している。明大からは佐々木、石川、高山、松村の4人が出場した。それぞれ、総合14位、15位、18位、21位で今大会を終えた。

佐々木彰生 SP(ショートプログラム)――10位 FS(フリースケーティング)――15位 総合――14位

「自分の演技で会場を一番盛り上げたい。それが自分の持ち味でもある」と大会前に言った佐々木。その言葉通り、会場を一番わかせ、自分の持ち味を最大限に生かした滑りを全日本選手権で見せた。忍者の衣装で登場したSPでは、最初のトリプルアクセルを失敗してしまう。しかし、自分の持ち味であるステップではエンターテイナー・佐々木の色で会場を盛り上げる。フィギュアスケートでは珍しく笑い声も響く。得点は伸びなかったが「FSではミスなく滑りたい。公式練習ではしっかり修正します」と前向きにSPを終えた。FSでは、演技冒頭の3回転-2回転-2回転のコンビネーションジャンプは成功するものの、それ以外では回転不足や転倒、といったミスが目立つ。「ジャンプは緊張して力が入ってしまって、思うようにならなかった」と悔しそうに語った。得意のステップでは、SP同様会場を盛り上げ、佐々木にしかできない演技で観客の視線をくぎ付けに。「会場を盛り上げることはできたが、昨年の全日本選手権より、体力、メンタル、ジャンプを強化してきたのに、出し切れなかったのが悔しい」と演技後に今年の全日本選手権を振り返った。 
 
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自分の色で会場を盛り上げた佐々木

石川翔子 SP――14位 FS――16位 総合――15位

 今年はケガに悩まされ、思ったような演技ができずにいた。時には涙を流すことも。そのため、先月行われたNHK杯でもふがいない結果で終わってしまっていた。しかし、全日本選手権前には完治することができ「今は集中して練習できているし、自分の力を出し切りたい。NHK杯の時のような悔しい思いはしたくない」と全日本選手権に向かう。SPでは、3回転-3回転のコンビネーションジャンプなどが、回転不足の判定により減点の対象になった一方、スピンでは加点評価を得ていた。それだけに悪くはない滑りであったが、ステップの時にエッジがぶつかりまさかの転倒。演技終了後には思わず苦笑いがこぼれる。翌日に行われたFSでは、「テンパってしまった」と言うようにコンビネーションジャンプの跳ぶ順番を間違えるミスをしてしまう。しかし、演技中盤からのスピンでは最高評価のレベル4がもらえ、最後も美しいキャメルスピンで演技を終えた。SP、FSともに得点が伸びなかった石川。「ちゃんと滑り込めていた分NHK杯の時のような悔しさはない。でも、自分の最大限が出せればもっとできたのに、出せなかったのが悔しい」と悔しさが残る今年の全日本選手権となった。

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ケガを乗り越え出場した石川

高山睦美 SP――12位 FS――19位 総合――18位

 昨年の全日本選手権はまさかのSP落ち。「あの時の悔しさは今でも忘れない」と今年の全日本選手権に向けたモチベーションは高い。そんな高山のSP、最初の3回転-2回転のコンビネーションジャンプを決めるが、続くジャンプは3回転が2回転のものになってしまう。しかし、2回目のジャンプ以外ではミスがなく、安定感のある滑りを見せた。「今日は楽しく滑れた。最初のルッツとトーループのコンビネーションジャンプは良かった」と本人も納得の演技、文句なしでFSへと進んだ。「調子は悪くなかった」というFS。演技冒頭の3回転-2回転のコンビネーションジャンプを決める。その勢いで演技が進むかと思われたが、それ以降のジャンプは思うように決まらない。そのため、FSでは得点が伸びず、総合順位も落としてしまった。「結果はともかく、去年に比べてベストではなかったものの、良くはなってきている」と演技後に今大会を振り返った。

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昨年のリベンジを果たしFSで滑る高山

松村成  SP――22位 FS――20位 総合――21位

 昨年初出場となった全日本選手権。「昨年は本当に緊張した」こともあって、SP落ちで終わった。「今年はちゃんと全日本選手権を意識した練習をしているので、とりあえずFSに進むことが目標です」。勝負となるSPでは、なんと1番滑走。そのために「緊張した」こともあり、ジャンプの回転不足やステップで少しつまずいてしまう。SP終了後には「FSは少し厳しいかもしれないです」と言ってはいたが、結果的にFSに進出。そんな、松村のFS。最初のジャンプであるトリプルルッツは着氷に失敗、以降のジャンプでも回転不足のミスが目立ってしまう。しかし、一つ一つの要素を丁寧にやろうとする姿勢から、転倒といった大きなミスをすることなく演技を終えた。「(FSに進めたことは)神様がくれたチャンスのように思えます。とりあえず今はホッとしています」と、目標のSP通過を果たせたこともあり、笑顔で全日本選手権を終えた。
 
 今年の全日本選手権がどのようなものになったか一人一人違う。しかし、世界トップレベルの選手たちが集う大会、それが全日本選手権。この大舞台で演技ができたということは4人のこれからに大きな意味を持つ。年明けにはインカレを控えている。そこで今回の経験をどれだけ生かせられるかに注目したい。
[谷口剣太]

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目標のFS通過を果たした松村


明治大学、スケート部の皆様、全日本選手権お疲れ様でした。

来年の活躍に期待しております。

佐々木彰生選手のSPが良かったです。フリーもぜひ見てみたいです。

BSで放送されるといいですね。



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