GPファイナル会場 溶けた氷など…問題山積み | フィギュアスケート研究本

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GPファイナル会場 溶けた氷など…問題山積み


五輪リンクに日本男子が戸惑った。フィギュアスケートのGPファイナルは7日、14年ソチ五輪と同じ会場で開幕する。

 5日は高橋大輔(26=関大大学院)、小塚崇彦(23=トヨタ自動車)、羽生結弦(17=東北高)、町田樹(22=関大)が公式練習に参加。会場の温度が高く氷が溶けている状態で、リンクの端がやや下がっているという。小塚は「氷が凄く溶けているなって感じた。滑らざるを得ないんで対応するしかない」と言えば、「こんなリンクで試合をするのかよって感じ」と町田も苦笑いを浮かべた。

 氷に関してエースの高橋は「(他の)ヨーロッパほど濃厚じゃない。サッパリした感じ。ボクは嫌いじゃない」と独特の表現をしたが、会場には氷以外の問題も。ウオーミングアップをする場所がなく、現時点では廊下でランニングするしかない。「改善してくれればありがたいんですけどね」と話した。リンクを離れても問題は山積だ。五輪本番では選手村に宿泊するが、今大会はホテルに宿泊。7日に18歳の誕生日を迎える羽生は「部屋が狭くて汚い。虫も大量に死んでいるし、ちょー悲しい」と肩を落としていた。

[ 2012年12月6日 06:00 ]スポニチ


[フィギュア]大輔、ソチ五輪本番リンクに不満爆発…GPファイナル7日開幕

【ソチ(ロシア)5日】GPファイナル(7日開幕)の公式練習が14年ソチ五輪会場の「アイスブルク・パレス」で行われ、五輪本番リンクの感触を確かめた10年バンクーバー五輪男子銅の高橋大輔(26)=関大大学院=ら男女日本勢が不満を漏らした。

 男子は高橋のほか羽生結弦(17)=宮城・東北高=、小塚崇彦(23)=トヨタ自動車=、町田樹(22)=関大=、女子は鈴木明子(27)=邦和スポーツランド=が滑走し、一様に首をひねった。日本のリンクと比べて会場内の気温が高く、リンクの端の氷面が解けて薄く水が張っていた。

 7度目の出場で男子日本初、26歳で史上最年長初Vを狙う高橋は4回転ジャンプを決めていたが、しっくりこない表情。「跳びやすいのか跳びにくいのか分からないけど、ばっちりではない」。小塚は「端の方が(傾斜が)下がってる。試合になれば観客も入ってさらに氷も解けるだろうし、壁に激突しないようスピードを微調整しないと」と慎重だ。

 選手が泊まる市内のホテルは、部屋の明かりがつかない、携帯電話の充電ができない―など問題点も多いようだ。「お風呂を見たら大量の虫が死んでた。チョー悲しい」と羽生。女子の鈴木も「あと6泊もしないといけないのか、と思った」と苦い顔だった。思わぬ苦境に耐えながら、五輪テスト大会が始まる。

(2012年12月6日09時04分 スポーツ報知)


フィギュアスケート:GPファイナル 男子4人、公式練習 羽生、飛躍の舞台へ

毎日新聞 2012年12月06日 東京朝刊


 【ソチ(ロシア)芳賀竜也】7日に当地で開幕するフィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルは5日、試合会場となるリンクで公式練習が始まった。

 過去最多となる4人の日本選手が出場する男子。14年ソチ五輪の試合会場にもなるだけに、各選手とも入念に会場の雰囲気や氷の感触を確かめていた。

 日本男子は、NHK杯を制した羽生結弦(はにゅう・ゆづる)=宮城・東北高=とスケートアメリカ覇者の小塚崇彦(トヨタ自動車)、中国杯で優勝しファイナル初出場の町田樹(たつき)=関大=と高橋大輔(関大大学院)が練習に参加。日本勢は4回転ジャンプが立て続けに決まるなど調子が良かったが、2連覇中のパトリック・チャン(カナダ)はジャンプの転倒が目立った。

 ◇羽生、飛躍の舞台へ

 ショートプログラム(SP)で2戦連続世界歴代最高得点を更新するなど波に乗っている17歳の羽生。今季から師事するブライアン・オーサー・コーチに「(現地に)早く着け」と指示されたといい、日本勢の中で最も早いソチ入りだったが、モスクワ経由の搭乗便が遅れ、予定より半日を無駄にしてしまった。それでもきちんと気持ちを切り替え、「金メダルを取れるなら取りたい」と意欲的だ。

 いつも通りにできれば、過去2戦並みの演技をできる自信はある。だからこそ、普段の力を出す準備には念を入れた。11月下旬のNHK杯(宮城)後、オーサー氏が拠点とするカナダ・トロントに戻る選択肢もあったが、仙台にとどまった。練習場所に選んだのは、小さい頃から慣れ親しんだ仙台市内の「アイスリンク仙台」。だが、日中は他の子供たちが練習しているため、4回転ジャンプなど大技の練習もする羽生は、深夜の時間帯を選ばざるを得なかった。

 午後11時半から約1時間半の練習。就寝するのは午前3時半ごろだ。一見、過酷なスケジュールに見えるが、実はソチと日本の時差5時間を計算していた。当地なら就寝時刻は午後10時半に当たる。「リズム的にもいい感じ」と羽生。「いつも通りにやって出た課題を五輪につなげたい」。五輪の決戦の地で行われるGPファイナルを、飛躍の舞台にするつもりだ。【芳賀竜也】


GPファイナル公式練習 羽生、高橋ら調整


2012年12月6日 朝刊 東京新聞


【ソチ=対比地貴浩】7日に開幕するフィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルの公式練習が5日、当地で始まり、2014年ソチ五輪の会場となるリンクで、男子の高橋大輔(関大大学院)羽生結弦(はにゅう・ゆづる、宮城・東北高)ら日本勢が初練習した。

 過去最多の4人が出場する日本男子は羽生、高橋が4回転ジャンプを決めるなど好調。小塚崇彦(トヨタ自動車)町田樹(たつき、関大)も会場の雰囲気や氷の感触を確かめた。女子の鈴木明子(邦和スポーツランド)もジャンプを入念にチェック。浅田真央(中京大)は同日夜に当地に入る。

 大会は男女とも7日にショートプログラム(SP)を行う。

 6日開幕のジュニアGPファイナルに出場する男子の日野龍樹(りゅうじゅ=愛知・中京大中京高)らも練習した。

◆ソチ五輪 本番リンクに賛否

 過去最多の4人が参戦する日本男子は試合会場が2014年の五輪と同じだけに、「本番」を体感できる絶好の機会となる。ほとんどの選手が「氷が解けている」と口をそろえ、リンクの特徴を表した。

 「端の方が下がっているので気をつけないと、10~15センチぐらい余計に滑ってしまう」。練習を終えた小塚は報道陣に感想を聞かれると、真っ先に指摘した。「会場内の気温が高め」のせいでリンクの壁際の氷が解けだしているといい、「少しだけ外側が傾いているから、スピードをコントロールしないと壁にぶつかる」と注意点を語った。

 町田も「こんなリンクで試合をするのか」と驚きの表情。「滑りが伸びなかったり、スピンの回転に影響するかも」と不安を漏らした。

 一方、高橋は「濃厚でもなく、ちょっとさっぱりとしている。ばっちりではないけど、嫌いではない」と独特の言い回しで楽観的な思いを表現。そのおかげか「調子は今季一番いい」と練習では4回転ジャンプを次々に成功させた。

 羽生は「氷がすごく洗練されている」と全く逆の意見。ただ「試合はいつも違うリンクだから気にしない」と会場の雰囲気や状態に左右されない心構えを強調した。 (対比地貴浩)



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公式練習で調整する羽生結弦=ロシア・ソチで(内山田正夫撮影)




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